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第14課 教師用資料:主はさらなる聖典を明らかにされる


「第14課 教師用資料:主はさらなる聖典を明らかにされる」『回復の礎 教師用資料』(2019年)

「第14課 教師用資料」『回復の礎 教師用資料』

第14課 教師用資料

主はさらなる聖典を明らかにされる

過去の神権時代と同様に,主は生ける預言者を通してさらなる聖典を明らかにされます。本課は,末日の聖典がどのようにして回復されたのかを発表する機会を生徒に与え,福音の真理を理解する助けになります。生徒は,アブラハム書に関する質問にさらによく答えられるようにもなります。

教えるための提案

主は,預言者ジョセフ・スミスを通してさらなる聖典を明らかにされた

聖書

生徒たちに,こんな率直な質問を友達から受けたと想像してもらいます。「君の教会には,なぜ聖書以外の聖典があるのかな。神の言葉はすべて聖書に入っていると思うんだけど。」このような質問を受けたことがある生徒に,手を挙げてもらいます。どのように答えたか(または,どのように答えるか)を,何人かの生徒に発表してもらいます。

モルモン書には聖書の言葉が世に送り出されるという自分の見た示現についてニーファイの書いた記録が載っていることを,説明します。ニーファイはまた,救い主の福音の「分かりやすくて」「貴い」(1 ニーファイ13:26)多くの部分が聖書から取り去られるのも見ました(1 ニーファイ13:24-26参照)。

末日に人々が読むどんな記録をニーファイが見たのか考えながら,1 ニーファイ13:38-41をクラス全体で読んでください。一節読むたびに時間を取って,ニーファイがどの記録のことを言っているのか生徒に説明してもらってもいいかもしれません。例えば,39節の「ほかにも」見た「書物」とは,モルモン書や教義と聖約,高価な真珠,ジョセフ・スミス訳聖書などのことです。

  • 40節41節によると,ジョセフ・スミスを通して明らかにされるこれらさらなる聖文の目的は何でしょうか。(生徒の回答を活かしながら,次のような真理を指摘します:ジョセフ・スミスを通して主はさらなる聖典を明らかにして,聖書の言葉が真実であることを確証し,分かりやすくて貴い真理を回復し,人々をイエス・キリストのもとへ導かれた。

この真理を生徒に深く理解してもらうために,以下の教え方のアイデアを幾つか使って生徒から意見が出やすくし,議論が活発になるようにするとよいでしょう。

教義と聖約

1831年の集会で,ジョセフ・スミスら何人かの長老たちが,その当時までに与えられた啓示を出版することに決めたことを生徒に思い起こさせます。この集会で,主はジョセフ・スミスを通して,御自身の言葉による『戒めの書』(現在の教義と聖約)の序文を明らかにされました。この序文は,教義と聖約1章です。

少し時間をとって,準備資料の教義と聖約1:17,21-23,37を生徒にもう一度読んでもらいます。啓示(聖句の中で「戒め」と呼ばれているもの)について主が何を教えてくださっているか,生徒たちにを考えてもらいます。分かったことを生徒たちに発表してもらいます。

準備資料のセクション 2には,イエス・キリストを信じる信仰が強くなるのに役立った聖句を教義と聖約の中から見つけるという課題がありました。時間をとって,その聖句を発表し合ってもらいます。この活動は,少人数のグループで行ってもクラス全体で行ってもよいでしょう。また,次の質問の答えを発表し合ってもらってもよいでしょう:

  • その聖句は,どのような形で聖書の言葉が真理であることを確証し,分かりやすくて貴い真理を回復し,わたしたちをイエス・キリストのみもとへと近づけているのでしょうか。

ジョセフ・スミス訳聖書と高価な真珠

一人の生徒に,準備資料のセクション 3にある,聖書に関するジョセフ・スミスの言葉を読んでもらいます。失われてしまった分かりやすくて貴い多くの真理をジョセフ・スミス訳聖書を通して主が回復されたことを,説明します。

生徒は,このクラスの予習で,ジョセフ・スミス訳と高価な真珠とはどういうものかを説明した文をよく読んできています。何人かの生徒に,それぞれの聖典について学んだことを要約してもらいます。

ジョセフ・スミス訳の一部がモーセ書およびジョセフ・スミス―マタイとして高価な真珠に収められていることを,必要に応じて生徒に思い起こさせます。霊感によるそのほかの改訂については,聖書(英文)の脚注と付録,『聖句ガイド』,およびscriptures.ChurchofJesusChrist.orgを参照してください。これらの聖典にアクセスする方法を生徒が習得できるよう,利用できるリソースを生徒に開いてもらうとよいでしょう。

準備資料のセクション 3にあるモーセ書,アブラハム書,ジョセフ・スミス訳の聖句のリストを見せます。自分で選んできた聖句またはリストから選んだ聖句を,生徒にざっと見直してもらいます。

読む時間をとった後,これらの聖句が教えている分かりやすくて貴い真理とは何か,または,その聖句のおかげでイエス・キリストとその福音に関する知識がどんな風に深まるかを近くの人と話し合うよう,生徒に言います。末日の聖典と,それが生活に与える影響について,教師が自分の証をクラスに伝えてもよいでしょう。

アブラハム書の翻訳に関する質問については,信仰をもって答えてください。

教え,学ぶことを向上させる

教会歴史を教えながら信仰を強める。教会歴史を教えるに当たり,イエス・キリストは末日に主の教会を地上に回復されたことに対する生徒の信仰を強めるような方法を用いてください。回復の預言者として,ジョセフ・スミスが自分の使命をどのように忠実に果たしたかを,生徒たちが理解できるよう助けます。神によって備えられた情報源(聖文や預言者の言葉など),与えられているコース資料,そのほかの信頼できるリソースを活用して,生徒たちが回復の業の展開を信仰の観点から理解できるよう助けてください。

次の写真を見せて,それがジョセフ・スミスが一時所持していたエジプトのパピルスの断片であることを説明します。

エジプトのパピルス

生徒に,このパピルスの入手経路と歴史について知っていることを説明してもらいます(準備資料のセクション 34参照)。

  • 現存するパピルスの断片について調べた結果,どのような疑問が湧いてきましたか(生徒に,準備資料のセクション 4で学んだことを思い出してもらいます)。

  • アブラハム書の翻訳に漠然と関心を持っている人に対して,あなたならどのようなことを伝えますか。

生徒にこの質問に答えてもらう際には,以下の補足質問を活用して話し合いを進めてもいいかもしれません。話し合いの中で,準備資料で読んだことを生徒がよく考えて,アブラハム書について分からないことがあれば質問できる機会を与えます。

  • アブラハム書に関する疑問など,福音に対する疑問に対して具体的な答えが見つからないときは,どうしますか。

  • アブラハム書の出版後,その真ぴょう性を裏付ける証拠としてどんなものが出てきたでしょうか(準備資料のセクション 4にあるアブラハム書と古代の世界参照)。

  • アブラハム書の真ぴょう性を判断するのにいちばん信頼できる方法として,あなたなら何を挙げますか。それはなぜですか。

生徒に,アブラハム書の中で好きな聖句を発表する機会と,この書とそのほかの回復の聖典について証する機会を与えて,レッスンを終えます。

次回に向けて

自分自身についてどのように考える傾向があるか考えるよう,生徒に言います。この世と永遠の生活に自分はどんな影響を与えることができるかについても,考えるよう勧めます。回復された真理の中で自分と自分の未来について神が持っておられる計画について話し合う準備をして次のクラスに来るよう,生徒に勧めます。