「第19課 教師用資料:死者の贖い」回復の礎 教師用資料
「第19課 教師用資料」回復の礎 教師用資料
第19課 教師用資料
死者の贖い
預言者ジョセフ・スミスは,神が末日聖徒に課した最大の責任の一つは死者の贖いを助けることだと教えました(『歴代大管長の教え―ジョセフ・スミス』475参照)。本課は,死者の贖いが神の計画の重要な部分である理由を生徒たちが理解して人に伝えることができるようになり,家族歴史や神殿奉仕に携わりたいという気持ちが強くなるようにすることを目的としています。
教えるための提案
主は預言者ジョセフ・スミスを通して,死者の贖いの教義を明らかにされる
資料に掲載されている写真を見せ,それが足の手術を受けた弟ジョセフを背負うアルビン・スミスであることを説明します。兄アルビンに対するジョセフの気持ちやアルビンの身に起こったことについて,クラスの準備をしながら分かったことを何人かの生徒に詳しく話してもらいます。
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アルビンの葬儀で,長老派の牧師はスミス家の人たちにどんなことを言いましたか。
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あなたがジョセフの家族なら,牧師の言葉を聞いてどう感じたでしょうか。
牧師の言葉には,新約聖書で教えられているように,バプテスマは救いに不可欠だいう信念が反映されていることを生徒に指摘します(ヨハネ3:5参照)。また,ジョセフ・スミスが兄アルビンについて学んだことは何か考えながら教義と聖約137:1;5-8に記されているジョセフ・スミスの日の栄えの王国に関する1836年の示現を読み返しすよう,生徒に言います。分かったことを生徒に発表してもらいます。
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この啓示から回復または明らかにされたのは,救いの計画に関するどのような真理ですか。ジョセフはこの真理を知って,どのような考えや感情を抱いたと思いますか。
日の栄えの王国にいるアルビンの示現を見た4年半後,ジョセフはノーブーの聖徒たちに,アルビンのようにこの世でバプテスマを受けなかった人が神の王国で救われる条件について教えました。このことを説明します。預言者ジョセフ・スミスは,1840年8月15日に行われたある葬儀での説教で初めて,死者のためのバプテスマの教義を紹介しました(「教会歴史のテーマ」「死者のためのバプテスマ」ChurchofJesusChrist.org参照)。
生徒に,準備資料のセクション 1に記載されているバイレート・キンボールの手紙からの抜粋を,二人一組または少人数のグループで読んでもらいます。それから,以下の質問(準備資料のセクション 1にも記載)を見せて,それについて話し合ってもらいます。
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死者の贖いがそれほど「輝かしい教義」なのはなぜだと思いますか。
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この教義から,天の御父とその御子イエス・キリストの属性と願いについて,どんなことが分かるでしょうか。
一人の生徒に,教義と聖約128:15に記された預言者ジョセフ・スミスの教えを読んでもらいます。ほかの生徒には,死者を贖う業に携わることがわたしたちにとって大切なのはなぜか考えながら文を目で追ってもらいます。
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この聖句によると,死者のために救いの儀式を執行することが不可欠なのはなぜでしょうか(生徒は,次のような真理を見つけるでしょう。福音の救いの儀式がなければ,福音を知らずに亡くなったわたしたちの先祖は昇栄できない。亡くなった先祖の救いは,わたしたち自身の救いにとっても不可欠である。)。
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亡くなった先祖の救いがわたしたち自身の救いにとって「必要かつ不可欠」なのはなぜだと思いますか。
この話し合いの一環として,ラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を見せ,一人の生徒に読んでもらいます。
神殿・家族歴史活動には幕のかなたの人々に祝福をもたらす力がありますが,生者にも同じ祝福をもたらす力があります。この活動に携わる人々を精錬する力です。彼らは文字どおり,先祖と家族を高く上げる助けをしているのです。
わたしたちは昇栄すると,先祖と家族とともに全能の神のみもとで暮らすことができます。(ラッセル・M・ネルソン「先祖と愛によって結ばれる」『リアホナ』2010年5月号,93;斜体付加)
ジョセフ・F・スミス,死者の贖いに関する示現を受ける
預言者ジョセフ・スミスの死後も,主は,死者を贖う計画について「教えに教え」を加えて(教義と聖約98:12),引き続き啓示なさいました。1918年,ジョセフ・F・スミス大管長は死者の贖いに関する示現を受けました。
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ジョセフ・F・スミス大管長はどんな経験をし,世界のどのような出来事を目の当たりにしたことで,これほど適切なときに示現を受けることができたのでしょうか(準備資料のセクション 2から学んだことを生かすよう,生徒に勧めます)。
スミス大管長が示現を受けたのはイエス・キリストが贖いのために払った犠牲と,救い主の霊界への訪れに関する使徒ペテロの教えについて深く考えていたときだったということを,生徒に思い出させてください(教義と聖約138:1-11参照)。救い主が霊界を一時訪れたときに何をなさったか,そしてそのことがどのような影響を与えたか考えながら教義と聖約138:28-34;57を黙読するよう,生徒たちに言います。
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この聖句から分かる真理は,天の御父がその子供たちのために作られた計画を理解するうえでどのような助けとなるでしょうか。
「身代わりのバプテスマ」(33節)という言葉を指摘します。身代わりとはだれかの代わりになることだと説明します。
一人の生徒に,準備資料のセクション 3に記載されているD・トッド・クリストファーソン長老の言葉を読んでもらいます。ほかの生徒には,亡くなった家族の身代わりとしてわたしたちが神殿で行う救いの業について,クリストファーソン長老がどんなことを教えているか考えてもらいます。
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クリストファーソン長老の教えから学べる原則を要約してください。(生徒たちは次のような真理を見つけるでしょう。わたしたちは亡くなった家族を贖う業に携わるとき,イエス・キリストとその贖罪を証します。)
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死者を贖うという業に携わることが,イエス・キリストとその贖罪に対する自分の証を表明していることになるのはなぜでしょうか。
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家族歴史と神殿奉仕に携わることは,救い主に近づくうえでどう役立つでしょうか。
主の預言者は死者の贖いを助ける者に力強い祝福を約束しています。
ホワイトボードに,次のような空欄のある原則を書きます:わたしは家族歴史と神殿奉仕に参加するとき____。
「家族歴史からもたらされる約束された祝福」(3:22)というビデオを見せます。家族歴史と神殿奉仕を行う人々にどのような祝福がもたらされるかを,ビデオで語られる言葉の中から,生徒たちに聞きとってもらいます。このビデオで生徒たちが見つけた祝福を,ホワイトボードに書き出すとよいでしょう。
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あなたにとって最も印象に残った祝福はどれですか。また,それはなぜですか。
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あなたとあなたの家族は家族歴史と神殿奉仕にどのような方法で参加していますか。それによって,あなたはどのような祝福を受けてきましたか。
家族歴史に取り組むうえで相談に乗ってくれるよう頼める人がいるか,生徒たちに考えてもらってもいいかもしれません。すでに家族歴史活動に長けている生徒がいれば,クラスのほかの人の相談にのるよう勧めます。時間があれば,生徒たちに家族歴史のウェブサイト,ChurchofJesusChrist.org/family-historyを見せ,このサイトのいろいろなページを調べて家族歴史に携わる方法のアイデアをほかにも見つけるよう勧めてもいいかもしれません。
ラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を伝えてください。
今年,家族歴史活動と神殿の業をさらに行うために何を犠牲にしたらよいか,恐らく時間の犠牲が望ましいですが,そのことについてよく祈って考えてください。(ラッセル・M・ネルソン「2017年ルーツテック:家族発見の日―オープニングセッション」ChurchofJesusChrist.org)
家族歴史と神殿奉仕にさらによく携わるために具体的にどのような犠牲を払うか,あるいはどのような手段を取るかをよく祈って深く考えて書き留めるよう生徒たちに勧めて,レッスンを終えます。
次回に向けて
神殿の画像を見せます。古来,主は御自分の民に神殿を建てるよう命じてこられたことを説明します。末日の預言者たちは,主の神殿で福音の最も尊い祝福を受けられると教えてきました。次のレッスンの準備資料を予習し,主が神殿での儀式や礼拝を通してどんなふうにして祝福をくださるのかを話し合うための準備をしてくるよう,生徒たちに伝えます。