「第20課 教師用資料:神殿の儀式と礼拝」『回復の礎 教師用資料』(2019年)
「第20課 教師用資料」『回復の礎 教師用資料』
第20課 教師用資料
神殿の儀式と礼拝
ノーブー神殿の建設中,預言者ジョセフ・スミスは「教会はその然るべき秩序に従って完全に組織されてはおらず,神殿が完成するまでそうなることはありません」と教えました(『歴代大管長の教え―ジョセフ・スミス』416)。本課の目的は,神殿の儀式の重要性について生徒の理解を深め,神殿で礼拝する頻度(状況が許す場合)と質を高めるよう生徒を促すことです。
教えるための提案
主は,ジョセフ・スミスを通して神殿の救いの儀式を回復された
生徒の知っている神殿の写真を見せます。神殿での礼拝に喜びを感じている生徒たちに,主の宮に入るとどのような気持ちを感じるか発表してもらいます。神殿を出るときに感じる気持ちについても,質問するといいかもしれません。
聖徒たちがイリノイ州ノーブーに定住した後,預言者ジョセフ・スミスが神殿を建設するようにという命令を受けたことを説明してください。カートランド神殿と同様に,これもまた,聖徒に多大な犠牲を余儀なくさせるものでした。ノーブー神殿の建設中,預言者ジョセフ・スミスは「教会はその然るべき秩序に従って完全に組織されてはおらず……神殿が完成するまでそうなることはありません」と教えました(『歴代大管長の教え―ジョセフ・スミス』416)。
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救い主の教会の回復が神殿なしに終わることがないのは,なぜだと思いますか。(準備資料を学習して分かったことを幾つか発表するよう,生徒に促してもいいかもしれません。)
ノーブー神殿の建設を聖徒に命じた啓示の中で,神殿が聖徒にとってきわめて重要である理由を主が明らかにされたことを,説明してください。主は,洗いと油注ぎ,死者のためのバプテスマなどの儀式は主の聖なる家に属するものだと説明されました。生徒に数分間教義と聖約124:31,34,40-41,55を読んで,主が神殿でどんな祝福を主の民に与えると約束されたのか調べてもらいます。
生徒たちに,分かったことを発表してもらいます。生徒の言葉を使って書いた次のような真理を見せます。または,ホワイトボードに書いてもよいでしょう:神殿で主は欠かすことのできない儀式を施して,わたしたちが誉れと不死不滅,永遠の命の冠を受けられるようにされる。
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神殿の儀式は,どのような点で誉れと不死不滅,永遠の命を受けるための備えになると思いますか。
ノーブーにあるジョセフ・スミスの赤れんが造りの店の画像を生徒に見せ,神殿で行われるエンダウメントの儀式の回復について,知っていることを生徒に説明してもらいます。必要に応じて,準備資料のセクション 2を見直すことを生徒に勧めます。
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準備資料のセクション 3から,エンダウメントの祝福についてどんなことが分かりましたか。
エンダウメントについて話す際には,下に示した補足質問を幾つかするとよいでしょう。ベドナー長老が,神殿について話すときは「神聖な神殿の儀式で交わす聖約に関連する特別な象徴について,明らかにしたり説明したりする」ことがあってはならず,「神殿の儀式と聖約の基本的な目的や,それらに関連する教義と原則については話し合うことができます」と教えていることを指摘します(「すべての必要なものを得るために備える」『リアホナ』2019年5月号,103)。
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エンダウメントの賜物には,どんなものがあるでしょうか。(準備資料のセクション 3参照)
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儀式と聖約にはどんな関係があるでしょうか。
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準備資料を学習して,エンダウメントの儀式で交わす聖約についてどんなことが分かりましたか。
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主は,なぜ御自身の民が神殿でエンダウメントを受けることを望んでおられるのでしょうか。
生徒に1,2分,時間を与えて,準備資料の最後にある次の質問について,自分の考えを近くに座っている生徒と分かち合ってもらうとよいでしょう。
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エンダウメントを受ける人に,どんな準備をするよう勧めますか。神殿と神殿儀式が,あなた個人にとって重要なのはなぜでしょうか。
神殿で礼拝すると,主の力と祝福が生活に注がれるようになる
カートランド神殿は,わたしたちの神権時代に初めて完成した神殿であることを生徒に指摘します。この神殿の目的は,その後に建てられた神殿の目的と異なりました。この神殿は,将来の神殿での礼拝に必要な知識と神権の鍵を主が回復されるための場所だったのです。この神殿の奉献の祈りの中で,ジョセフ・スミスは,神殿で礼拝する者たちに祝福を与えてくださるようにと主にお願いしました。生徒たちに,教義と聖約109:13,22-26を読み返して神殿での礼拝から受けることのできる祝福を見つけてもらいます。
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この聖句によると,神殿で礼拝するとわたしたちはどのような祝福を受けることができますか。(生徒の答えをホワイトボードに書いていき,それらの祝福がなぜ重要なのか説明してもらうとよいでしょう。次のような原則を生徒が見つけられるよう助けます:主の神殿で礼拝すると,主は,主の力と守りによってわたしたちを武装してくださる。)
わたしたちの時代に主の力と守りが必要な理由について,生徒と話し合います。神殿の儀式と礼拝を通して具体的にどのような祝福を感じたか家族または友人に聞いてきた生徒に,分かったことを発表してもらいます。(準備資料のセクション 1の最後にある勧めを参照。)生徒に,自分が神殿での礼拝で感じた祝福について証してもらってもいいかもしれません。
ラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を生徒に見せ,生徒と一緒に読んでください:
よく祈って自分の時間の過ごし方を考えてくださるようお願いします。……神殿があまり遠くない距離にあるならば,主の聖なる宮において,定期的に主と約束をする方法を見つけ,そしてそのとおりに喜びをもってその約束を守るよう,皆さんにお勧めします。わたしは皆さんに約束します。皆さんが犠牲を払って主の神殿で奉仕し礼拝するとき,主は,皆さんに必要だと知っておられる奇跡を起こしてくださいます。(ラッセル・M・ネルソン「模範的な末日聖徒になる」『リアホナ』2018年11月号,114)
主に従う自分の決意と神殿で経験したことについて深く考える助けになるよう,生徒たちに次の質問を見せて,自分の現在の状況に当てはまる質問について深く考えてもらいます。十分な時間をとって,生徒が自分の感じたことについて考え,場合によっては記録できるようにしてください。
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自分を神殿から遠ざけている悪い影響やふさわしさの問題はありますか。その障害を取り除くために何をするべきでしょうか。
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神殿での礼拝を通して得られる祝福をさらにたくさん受けるために,どのような犠牲を払うことを主は自分に望んでおられるでしょうか。
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神殿での礼拝をさらに有意義なものにするには,どうすればよいでしょうか。
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主はわたしに,ほかの人が神殿の祝福を味わえるようどのような形で助けることを望んでおられるでしょうか。
次回に向けて
次のクラスでは永遠の結婚という神殿で行われる至高の儀式について話し合う機会があることを,生徒に指摘します。第21課の準備資料をよく読んで結婚と家族が天の御父の幸福の計画の中で最も大切な理由を考えるよう,生徒に勧めます。