「第1課 教師用資料:モルモン書—イエス・キリストについてのもう一つの証」『モルモン書の教えと教義 教師用資料』(2021年版)
「第1課 教師用資料」『モルモン書の教えと教義 教師用資料』
第1課 教師用資料
モルモン書—イエス・キリストについてのもう一つの証
ジェラルド・コセー管理ビショップはこう証しました。「モルモン書の中心となるメッセージは,人類の救いと昇栄におけるイエス・キリストの重要な役割について,真の知識を回復することです。」 (「 生けるキリストの生ける証人」『リアホナ』2020年5月号,39)
モルモン書はイエス・キリストを信じるよう説き勧め,善を行うよう教えています。本課のレッスンを受けた結果として,生徒たちはモルモン書を研究することによってどのような祝福が得られるかが分かり,イエス・キリストに近づくために何ができるかを説明でき,主の福音をさらに熱心に学べるようになります。
注:可能であれば,このコースに登録した生徒にクラス開講前に連絡し,第1課のクラス用準備資料を予習しておくよう伝えます。初回のクラスの開始時に生徒たちが全員第1課のクラス用準備資料を持っているようにします。クラスでの話し合いで準備資料を使います。そうすると,準備資料を読んでおくとどんな準備になり,クラスでの学習がいかに充実したものになるかを,最初から生徒たちに知ってもらうことができます。
教えるための提案
モルモン書は人生を変える
生徒たちを歓迎して簡単に自己紹介をし合ってから,クラス用準備資料の本課の部分を生徒たちが参照できるようにします。次にラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を見せて,一人の生徒に読んでもらいます。
神の子が,神とその愛する御子についてさらに知ろうと努めるとき,大いなることが起こります。モルモン書以外にこのような真理をはっきりと力強く教えている書物はありません。
モルモン書に書かれている真理を日頃からよく学び,味わうならば,それは人生を変える経験になり得ます。(「モルモン書—この書物なしの人生とは」『リアホナ』2017年11月号,61,62)
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モルモン書に関するこのネルソン大管長の言葉から,どんなことが分かりますか。(生徒たちに意見を言ってもらいながら,次のような真理をホワイトボードに書くとよいでしょう。モルモン書を研究すると,天の御父とイエス・キリストのことがよく分かるようになり,人生が変わる。)
モルモン書のおかげで天の御父とイエス・キリストに関する知識と御二方と自分との関係にどんな変化があったかを教師が証してもよいでしょう。
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あなたは,モルモン書を研究してどんな祝福を受けてきましたか。あなたの知っている人はどうですか。(準備資料のセクション1にあるピーター・M・ジョンソン長老の例を一人の生徒にかいつまんで話してもらうか,読んでもらうとよいでしょう。)
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天の御父とイエス・キリストについてさらに多くのことをあなたに教えてくれた聖句や話,出来事,原則には,具体的にどんなものがありますか。
準備資料のセクション1にあるネルソン大管長の証を生徒たちに読み返してもらい,その言葉の中で今の自分の心にいちばん響くモルモン書に関する言葉を言ってもらいます。
モルモン書はイエス・キリストについて証する
モルモン書の大部分が4人の主要著者,すなわちニーファイとヤコブ,モルモン,モロナイによって書かれたことを説明します。以下の表を提示するか,配ります。そして,クラス全体で,または二人一組になってもらって,2列目の「経験」の欄の聖句を読んで,それぞれの著者がイエス・キリストの証人としてふさわしい理由を考えてもらいます。
モルモン書の主要著者
『モルモン書の教えと教義 教師用資料』第1課
著者 |
経験 |
目的 |
目的 | ||
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著者
| 経験 | 目的 | |||
著者
| 経験 | 目的 | |||
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| 経験 | 目的 | |||
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| 経験 | 目的 |
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十分な時間を取った後,これらの聖句から分かったことを生徒たちに発表してもらいます。
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自分の知っている人がイエス・キリストを見たり,イエス・キリストと話したりしたことがあると,仮定してください。その人の言葉をどんな気持ちで聞くか,その言葉を聞いてどんな行動を取るか,説明してください。ニーファイやヤコブ,モルモン,モロナイについてあなたはある程度知っています。そのことは,モルモン書を読んだり研究したりするときのあなたの気持ちに,ほかの本の場合と違うどんな影響を与えますか。
表の3列目「目的」の欄から好きな聖句を生徒に選んで黙読してもらい,その著者がメッセージを記録した理由を一つ以上調べてもらいます。十分な時間を取った後,分かったことを生徒に発表してもらいます。
2ニーファイ33:10を一緒に読み,モルモン書に登場する預言者の言葉にはどんな祝福を与えて,生活をどのように変える力があるのか考えます。
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ニーファイの言葉から,この記録を作った目的についてどんなことが分かりましたか。(生徒たちは次のような真理を見いだすかもしれません。モルモン書のメッセージは,主イエス・キリストを信じて善いことを行うように説き勧める。)
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モルモン書は,あなたが善いことを行い,イエス・キリストを信じるためにどんな助けになってきましたか。
時間を取り,モルモン書の研究をもっとキリストを中心にしたものにするためにどんなことができるか,生徒たちによく考えてもらいます。何人かの生徒に,考えたことを発表してもらうといいかもしれません。
クラス用準備資料は学習に役立つ
これは初回のクラスであり,多くの生徒はクラス用準備資料を事前に勉強する機会がなかったかもしれません。ですから,クラス用準備資料のセクション3を一緒に読んで,以下の質問をするといいかもしれません。
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3ニーファイ17:3で救い主が言っておられる言葉から,霊的な学習の準備についてどんなことが分かりますか。
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このクラスで学ぶために,思いと心をどのようにして備えたらよいでしょうか。
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割り当てられたモルモン書の聖句を含めて準備資料を事前に読んでおくと,レッスン中に生徒同士で学んだり,聖霊から学んだりする際にどんなことをする能力が高くなるでしょうか。(クラス用準備資料には,研究し,よく考え,話し合うようにという勧めが出てきますが,これは,個人学習で深く掘り下げて学ぶのに役立ちますし,クラスでの学習にも役立ちます。そのことを生徒に伝えるといいかもしれません。)
準備資料のセクション3にある「自分の考えを記録する」の活動で書いたものを読み直したり,完成させたりするよう生徒に勧めてください。
準備資料の最後の方にある「教師に情報を伝える」の活動をするよう,まだこれをしていない生徒に勧めるとよいでしょう。
レッスンを終える際に,クラスで学ぶ前に準備して来ると,力を合わせて天の御父とイエス・キリストに似た者になる努力をするときにクラス全員の生活に祝福があることを,教師が証するか,または一人の生徒に証してもらうとよいでしょう。
次回に向けて
次回のクラスでは,預言者の勧告に従うことについて学ぶことを説明します。最近預言者から受けた勧告の中で個人的に心に残ったのはどんな勧告か,生徒に尋ねます。一部の人には受け入れ難いような預言者の勧告には,どのようなものがあるか尋ねてもいいかもしれません。準備資料の次回の分を予習しながら,預言者の言葉とそれが与える影響についてよく考えるよう,生徒たちに勧めます。