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家庭学習クラスのレッスン—エペソ2章-ピリピ4章(単元25)


家庭学習クラスのレッスン

エペソ2章-ピリピ4章(単元25)

家庭学習を行う生徒を教えるための準備資料

毎日の家庭学習レッスンの要約

次の要約は,生徒がエペソ2章-ピリピ4章(単元25)を研究したときに学んだ出来事,教義,原則についてのもので,教師がレッスンの一部として教えるよう意図されたものではありません。教師が教えるレッスンは,これらの教義や原則の一部に的を絞ったものにします。生徒の必要に合わせてレッスンを行えるよう,聖霊の導きに従ってください。

第1日(エペソ2-3章)

使徒パウロは,イエス・キリストの恵みがあるために,全人類は主を信じる信仰を通して救われること,またわたしたちがイエス・キリストのもとに来て,その恵みにあずかるならば,神の聖徒たちと一致することができると教えることによって,エペソの教会員への説教を続けました。また,パウロは主の教会は,イエス・キリストを隅のかしら石とする使徒と預言者の土台に設立されること,使徒と預言者は,神の子供たちがイエス・キリストの愛を知り,感じる助けをするように努めていることを教えました。

第2日(エペソ4-6章)

パウロが引き続き教えた教会の組織に関する事柄から,聖徒を全き者とし,教会員を誤った教義から守る助けとするために,主が使徒,預言者,その他の教会指導者を召されたことを,生徒たちは学びました。パウロはまた,イエス・キリストの弟子は,罪深い古い習慣を捨て,義にかなった新しい習慣を取り入れると教えました。

第3日(ピリピ1-3章)

ピリピの聖徒たちにあてたパウロの手紙から,生徒たちは,わたしたちがイエス・キリストに従うときに経験する逆境は,主の御業を進める助けになること,またイエス・キリストの謙遜さと人への無私の思いやりの模範に従うならば,わたしたちはさらに一致することができることを学びました。パウロは,イエス・キリストの贖罪によって可能となった救いのために必要な事柄を望み,それを行えるよう神が助けてくださること,またイエス・キリストに従い,信仰を持って前進するために必要となる全てを犠牲にするならば,主を知り,永遠の命を受けることができるとも教えました。

第4日(ピリピ4章)

ピリピの聖徒たちに対するパウロの手紙を引き続き研究することにより,生徒たちは,わたしたちがイエス・キリストに忠実に従う者として,願いと感謝を持って祈るならば,神の平安でわたしたちを祝福してくださること,また忠実な聖徒たちが自らの思いを義にかなった事柄に集中させ,使徒たちと預言者たちに従うならば,平和の神がともにいてくださることを学びました。パウロは,力を与えてくださるイエス・キリストを通じて,わたしたちは全ての事柄を行うことができると教えて書簡を締めくくりました。

はじめに

エペソの聖徒たちに,古き自分を脱ぎ捨て,イエス・キリストに従う者としての新しき人を着るよう教えた後,使徒パウロは,彼らに神の武具で身を固めるように教えました。

教えるための提案

エペソ6:10-24

パウロは「神の武具で身を固める」よう聖徒に勧告する

エズラ・タフト・ベンソン大管長の次の言葉をホワイトボードに書きます。(この言葉は,『聖徒の道』1986年7月号,79ページの「み言葉の力」に書かれています。)一人の生徒に,ホワイトボードに書いた文を声に出して読んでもらいます。

「証を持ち,戒めを守ろうとしている教会員に対して,サタンは戦いを挑んでいます。」(エズラ・タフト・ベンソン大管長)

  • サタンは,どのような方法で教会の若者に戦いを挑んでいますか。

一人の生徒に,エペソ6:10-13を声に出して読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,当時の聖徒たちが戦っているとパウロが言った事柄を見つけてもらいます。

  • パウロは,当時の聖徒たちが何と戦っていると言いましたか。

  • 12節にパウロが書いた事柄は,現在わたしたちが戦っている事柄とどのような点で同じですか。

  • パウロは当時の聖徒たちに,これらの悪に対抗するために何を身に着けるよう伝えましたか。(生徒に答えてもらった後,次の原則をホワイトボードに書きます。神の武具で身を固めるならば,悪に対抗できるようになる。

handout, armor of God

神の武具で身を固める

新約聖書セミナリー教師用手引き—家庭学習レッスン(単元25)

diagram, armor of God

handout icon神の武具の配付資料を生徒たちに配ります。クラスを5つのグループに分けて,各グループにエペソ6:14-17に書かれた武具を一つずつ割り当てます。(「真理の帯」〔14節〕は割り当てないでください。小さなクラスでは,一部のグループに複数の武具を割り当てる必要があるかもしれません。)

ホワイトボードに次の質問を書きます。

  1. その武具は何のために使いますか。

  2. その武具をパウロは何と呼びましたか。(武具の名称の前についている象徴の部分を指します)

  3. その武具で守られている体の部位は,霊的に何を表していますか。

  4. その霊的な武具を身に着けることは,悪に対抗するためにどのような助けとなりますか。

この資料を完成させる方法を説明するため,一人の生徒に,エペソ6:14を声に出して読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,「真理の帯」についてホワイトボードに書かれた質問の答えを見つけ,それらを配付資料に書き込んでもらいます。

腰に「しめる」武具とは,身体の中央部を覆うようにしめる帯であることを説明します。その後,数人の生徒にそれぞれの答えを発表してもらいます。生徒たちは次のような答えを挙げると思われます。(1)腰(生殖に関わる重要な器官)を覆うために使われる。(2)パウロはそれを「真理」と呼んだ。(3)わたしたちの純潔または道徳的な清さを表す。(4)救いの計画が真実であることを知ることは,欺きからわたしたちを守り,わたしたちが道徳的に清くあり続けるための助けとなる。

生徒たちがグループでエペソ6:18を読むときにはこのパターンに従ってもらい,配付資料にある各グループに割り当てられた武具の部分を完成させてもらいます。

十分な時間を取った後,各グループの代表に学んだ事柄をクラスで発表してもらいます。生徒たちには,各グループが発表する事柄を聞きながら,そのグループが見つけた内容を自分の資料に書き込んでもらいます。

  • 全ての神の武具で自分自身を守ることが重要なのはなぜですか。

一人の生徒に,十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード長老が述べた次の言葉を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,どのように神の武具を身に着け,それを強めることができるかを見つけてもらいます。

Elder M. Russell Ballard

「わたしたちは,パウロが約束しているとおり,『悪しき日にあたって,よく抵抗』できるように,どのように神の武具で身を固めるでしょうか。

この霊的な武具は,体にぴったり合うように成型された固い金属の道具ではなく,鎖かたびら(訳注—細かい鎖を平らに編んで作った防具)のような物であると考えたいのです。鎖かたびらは,ともにしっかりと結ばれた何十という小さな鋼鉄で構成されていて,保護する力を失わずにより大きな柔軟性を使用者にもたらします。わたしの経験から,わたしたちを霊的に武装するためにできる『偉大な一つの事柄』というものはないと申し上げます。真の霊的な力は,多くの小さな行いの中にあるのです。その一つ一つが絡み合って,あらゆる悪を防ぐ霊的な要塞の骨組みになるのです。」(“Be Strong in the Lord,” Ensign, 2004年7月号,8)

  • 神の武具を身に着け,それを強固なものにするために毎日何をしていますか。

  • そうすることは,悪,誘惑,または欺きに対抗するためにどのように役立ちましたか。

ホワイトボードに次の質問を書きます。クラスノートか聖典学習帳に,これらの質問の答えを書くよう生徒に勧めます。

あなたの霊的な武具の中で強いと思うものはどれですか。

あなたの霊的な武具の中で最も弱いものはどれですか。

あなたの生活において,これらそれぞれの霊的な武具を強めるために何をすることができますか。

エペソ6:19-24の要約として,パウロが,牢にいる間も「語るべき言葉」(19節)が与えられるように,また福音を大胆に宣べ伝えることができるように祈って欲しいと聖徒たちに依頼して手紙を終えたことを説明します。

今日のレッスンで見いだした真理について証を述べ,受けた御霊の促しの全てを行動に移すよう聖徒たちを励まします。

次の単元(コロサイ-1テモテ)

次の一週間,パウロの記述の研究を引き続き行うときに,次の質問の答えを見つけるよう生徒たちに勧めます。金銭を愛することについてパウロは何と言いましたか。どのように偽りの言い伝えに欺かれないようにすることができますか。パウロによると,再臨の前には何が起こらなければなりませんか。どのように再臨が起きたことが分かりますか。