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家庭学習クラスのレッスン—マタイ13:24-17:27(単元4)


家庭学習クラスのレッスン

マタイ13:24-17:27(単元4)

家庭学習を行う生徒を教えるための準備資料

毎日の家庭学習レッスンの要約

次の概要は,生徒がマタイ13:24-17:27(単元4)を学習して学んだ出来事,教義,原則の要約であり,レッスンの一部として教えるよう意図されたものではありません。実際に教師が教えるレッスンは,これらの教義や原則の一部に的を絞ったものにします。生徒の必要を考えながらに合わせてレッスンを行えるよう,聖霊の促しに従うべきです。

第1日(マタイ13:24-58)

麦と毒麦のたとえから,生徒は,主は終わりの日に義人を集め,その後再臨の時に悪人を滅ぼされることを学びました。他のたとえでは,回復されたイエス・キリストの教会が地の果てまで満ちること,また,イエス・キリストの福音を得るために犠牲を払う者にもたらされる永遠の祝福について学びました。

第2日(マタイ14章)

マタイ14章から,生徒は,わたしたちが悲しみの中にあっても,人に憐れみを示すことで,イエス・キリストの模範に従っていることを理解しました。また,わたしたちの信仰が弱まるときに神の助けを求めるならば,神がわたしたちを恐れや疑いから引き上げてくださることも理解しました。

第3日(マタイ15章)

救い主が律法学者とパリサイ人に教えられたことから,生徒たちは,わたしたちが神に近づこうと望むならば,わたしたちの中のあらゆる言い伝えや習慣よりも神の戒めを最優先しなければならないことを学びました。また,わたしたちが邪悪な,またふさわしくない思いや望みを抱くことを選ぶならば,そのような思いや望みがわたしたちを汚すこと,さらに,イエス・キリストへの信仰を働かせるならば,わたしたちの義にかなった望みに応じて祝福を受けることも学びました。

第4日(マタイ16-17章)

マタイ16-17章から,生徒はイエス・キリストの教会は神から与えられる啓示の上に建てられていることを学びました。また,主の僕たちが地上で主の教会を管理運営できるように,神権の鍵が昔と同様に現在も授けられていることも学びました。

はじめに

イエス・キリストは,イエスの神性について天からのしるしを求めたパリサイ人とサドカイ人を叱責されました。ペテロはイエスがキリストであるという証を述べ,天の王国の鍵を約束されました。次の教えるための提案は,生徒が自身の証を強める方法を理解する助けとなります。

教えるための提案

マタイ16:1-12

パリサイ人とサドカイ人,救い主からしるしを求める

レッスンが始まる前に,ホワイトボードに次の言葉を書いておきます。

天使の訪れによって

聖霊によって

友人または家族の言葉を信じることによって

奇跡を目にすることによって

レッスンを始めるにあたって,福音の証を受けるときに自分が望む方法に最も近いものをホワイトボードに書いた選択肢から選んでもらいます。数人の生徒に,どれを選んだか,またなぜその方法を選んだのか説明してもらいます。

マタイ16章を学習するときに,生徒たちに,わたしたちが福音の証を受け,その証を強めるのを主が助けてくださる方法に関する真理を見つけてもらいます。

一人の生徒に,マタイ16:1を声に出して読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,パリサイ人とサドカイ人がイエスにどのようなことを求めたのかを見つけてもらいます。

  • パリサイ人とサドカイ人は,イエスに何を求めましたか。

数人の生徒に,マタイ16:2-4を順番に声に出して読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,パリサイ人とサドカイ人への救い主の対応を見つけてもらいます。

  • どのようなしるしを与えると主は言われましたか。

イエスは,「大いなる魚」(ヨナ1:17)に飲み込まれた旧約聖書の預言者ヨナについて述べられていたことを説明します。ヨナの魚の腹への「埋葬」と三日後に吐き出されたことは,イエス・キリストの死,埋葬,三日目の復活を象徴していました。

十二使徒定員会のブルース・R・マッコンキー長老は,預言者ヨナのしるしについて次のように教えています。「ヨナが『大いなる魚』の中に葬られ,そこから出てきたこと(ヨナ1:15-17; 2章)は,キリストの死,埋葬,復活を象徴しています。(Mormon Doctrine,第2版〔1966年〕,711-712)

  • 救い主はパリサイ人とサドカイ人を叱責された後,どうされましたか。

  • 霊的な真理を求めるための誤った方法についての話から,何を学ぶことができますか。(生徒はさまざまな言葉で表現するかもしれませんが,次のような真理を見つけられるようにします。わたしたちは,しるしを求めることで霊的な真理を受けることはない。

マタイ16:5-12のまとめとして,救い主が,パリサイ人とサドカイ人の偽りの教えについて,弟子たちに警告されたことを説明します。

マタイ16:13-20

ペテロ,イエス・キリストについての証を述べ,天の王国の鍵を約束される

パリサイ人とサドカイ人がしるしを求めたことを叱責された後,イエスは真理の証を受ける方法について,弟子たちに教えられました。一人の生徒に,マタイ16:13-14を声に出して読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,イエスが尋ねられた質問と弟子たちの答えを見つけてもらいます。

  • 救い主は弟子たちにどんな質問をなさいましたか。弟子たちは何と答えましたか。(エリヤとエレミヤは,旧約聖書の預言者エリヤと,エレミヤであることを説明するとよいでしょう。)

  • 弟子たちの答えから,イエスの務めのこの時点で,人々はイエスがどのような御方であるということを,どれくらい理解していたかについて,何が分かるでしょうか。

—第4日のレッスンでは,生徒はマスター聖句(マタイ16:15-19)を学びました。そのマスター聖句を生徒たちと復習する時間を数分取るとよいでしょう。

一人の生徒に,マタイ16:15-17を声に出して読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,救い主がなさった二番目の質問を見つけてもらいます。

  • 救い主がなさった二番目の質問はどのような質問だったでしょうか。ペテロはどのように答えましたか。

  • 17節によると,ペテロはどのようにしてイエスが神の御子であることを知ったのでしょうか。(天の御父が聖霊によってこの真理をペテロに明らかにされていたことを説明します。)

  • どうしたらイエス・キリストの証を得ることができるかついて,これらの聖句からどのような真理を学ぶことができるでしょうか。(生徒はさまざまな言葉を使うかもしれませんが,おそらく次のような真理を見つけるでしょう。わたしたちは,聖霊による啓示を通してイエス・キリストの証を得る。

  • 別の方法で証を得るのではなく,聖霊の啓示によって証を得ることがなぜ大切だと思いますか。

救い主の証を得られるようわたしたちを助ける聖霊の役割について生徒が理解できるように,一人の生徒に,ジョセフ・フィールディング・スミス大管長の次の言葉を声に出して読んでもらいます。

President Joseph Fielding Smith

「人の霊に語りかける神の御霊は,天界の存在と接して真理が与えられる場合よりも,はるかに効果的に分かりやすく真理を伝える力を持っておられます。聖霊によって真理は体の骨髄にしみ込み,忘れ去ることができないものとなるのです。」(『歴代大管長の教え—ジョセフ・フィールディング・スミス』169

  • わたしたちが聖霊によって啓示を受けられるよう,自らを備えるためにどのようなことができるでしょうか。

  • どのようにして,あなたはイエス・キリストが神の御子であり,救い主であることを知りましたか。聖霊からその証を受けるために,あなたはどのような備えをしましたか。

生徒たちに,どうしたら自分の証を強められるか,または聖霊を通して証を得るためにする必要のあることを考えてもらいます。受けた印象に従って行動するように生徒を励ましてください。

次の単元(マタイ18:1-22:26)

生徒に,人を赦すことが難しかったときのことを考えてもらいます。次の質問を考えてもらいます。その人を赦さない自分を正当化できると感じたのはなぜでしょうか。ある人を赦さない自分を正当化できると感じるときでも,その人の過ちを赦すべきなのはなぜでしょうか。明日からの一週間引き続き学習を続けるうえで,これらの質問の答えを見つけるよう生徒に言います。