セミナリー・インスティテュート
家庭学習レッスン:教義と聖約101:43-101;102-105章(単元22)


家庭学習レッスン

教義と聖約101:43-101102-105章(単元22)

家庭学習を行う生徒を教えるための準備資料

毎日の家庭学習レッスンの要約

以下は,生徒が教義と聖約101:43-101102-105章(単元22)を研究して学んだ出来事や教義,原則についての要約であり,レッスンの一部として教えるよう意図されたものではありません。実際に教師が教えるレッスンは,これらの教義や原則の一部に的を絞ったものにします。生徒の必要に合わせてレッスンを行えるよう,聖霊の促しに従うべきです。

第1日(教義と聖約101:43-101102章

生徒たちはシオンの贖いに関する主の御旨を聖徒らに教えるために,主が使われた3つのたとえ話を学習しました。学びながら,生徒たちは以下の原則を学習しました:神殿の業,正しい生活,預言者に従うことを通して,わたしたちはサタンに立ち向かう備えをする。わたしたちが主の戒めに従うとき,霊的,肉体的な敵に抵抗できるように強められる。わたしたちが神殿に集うなら,わたしたちは守りを得,永遠の命に自らを備える。神はわたしたちに選択の自由,選ぶ力を与えられましたが,わたしたちは自分の選択に責任がある。

第2日教義と聖約103章

生徒たちはシオンの贖いに関する主の指示を学びながら,わたしたちが主の戒めに従順であるときに受ける祝福とわたしたちが従順でないときに起こる結果を確認しました。また生徒たちは,イエス・キリストの弟子が主のために自らの命を喜んで差し出すこと,すべての勝利と栄光がわたしたちの熱心さ,忠実さ,信仰の祈りを通してもたらされることを学びました。

第3日(教義と聖約104章

共同商社(しばしば共同制度と呼ばれる)を再組織するようにとの主の指示から,生徒たちは主が地球を創造され,そこにあるすべてのものは主のものであることを学びました。生徒たちは主が与えてくださったものを,他の人々を助けるために使う責任があるという原則を見つけました。また,生徒たちは謙遜で忠実で主の御名を呼び求めることから得られる祝福について学びました。

第4日(教義と聖約105章

シオンの陣営がミズーリ州に到着した後,主はシオンがこの時には贖われないと啓示されました。聖徒たちへの主の指示から,生徒たちは以下の原則を学びました:シオンを確立するためには,わたしたちが一つとなり,神が求められるすべてのことに従順にならなければならない。試しにあっても忠実である人々に神は偉大な祝福を備えられた。他の人と和解するなら万事がわたしたちの益となる。主の時間はしばしばわたしたちのものとは異なる。

はじめに

このレッスンはシオンの陣営の教訓を生徒たちの生活に当てはめる助けとなります。

教えるための提案

教義と聖約105章

主,シオンの地における戦いに関して聖徒たちが何をなすべきか明らかにされる

事前に,紙コップ,輪ゴム,3本の糸を用意します。輪ゴムは,紙コップの外周より小さいものでなければなりません。3本の糸を等間隔に輪ゴムに結びつけます。

紙コップ,輪ゴム,糸

レッスンの最初に,3人の生徒に前に来てもらいます。コップを平らな所に置き,輪ゴムと糸だけを使ってコップを持ち上げるように3人に言います。その際,輪ゴムに触ることはできず,糸を持つように言います。(これができるためには,3人それぞれが持っている糸を同時に,同じ強さでひっぱって輪ゴムを伸ばしてコップに巻きつけて持ち上げられるように協力しなければなりません。)

この活動が終わったら,次の質問をします:

  • この課題を達成しようとするとき,一致はどのような役目を果たしましたか。

この一週間の学習で,生徒たちはシオンの陣営とシオンから追放された聖徒たちを助ける使命に関する啓示を学ぶ機会があったことを思い出させます。今日のレッスンを通して,シオンの地を取り戻すための聖徒たちの試みで,一致が果たした役割を見つけてもらいます。

生徒たちに,教義と聖約103章105章で学習したことに基づき,シオンの陣営の物語を話してもらいます。生徒たちが学んだことを復習するときに以下の質問をすると助けになるでしょう:

  • シオン(ミズーリ州ジャクソン郡)の聖徒たちはなぜ助けが必要でしたか。(彼らは暴徒により土地を追われた。)

  • シオンの陣営とは何でしたか。(志願や募集による200人以上の男性,12人の女性,9人の子供の一団。預言者ジョセフ・スミスにより導かれ,主の指示に従って組織された。)

  • シオンの陣営の初めの目的は何でしたか。(ミズーリを追放された聖徒に必要な物資を届け,ジャクソン郡の土地を取り戻すのを支援する。)

教義と聖約105章に含まれる啓示は,シオンの陣営が7週間近くも行軍した1834年6月22日に,ジャクソン郡からわずか10-20マイル(約15-30キロメートル)のところまで来たときにもたらされたことを生徒に伝えます。シオンの贖いに関して,このとき主がシオンの陣営に与えられた指示について,思い出せるか人はいるか尋ねます。(追放された聖徒がシオンの地を取り戻すのを助けるために彼らは待つように言われた。この詳細について思い出すのに助けが必要な場合,教義と聖約105:9に目を通してもらいます。)

一人の生徒に,教義と聖約105:3-9を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,主がシオンの贖いを遅らせたことへの理由の幾つかを復習してもらいます。

  • 当時,聖徒たちがシオンにおける彼らの土地と家を取り戻すことができないことについて,主はどのような理由を与えられましたか。

  • シオンの建設のためにわたしたちが行わなければならないことに関するこれらの節から,どのような原則を学ぶことができますか。(生徒たちは様々な原則を挙げるかもしれませんが,以下のことを見つけられるよう助けてください:シオンを確立するために,わたしたちは一致して,神が求められることすべてに従順でなければならない。この原則をホワイトボードに書くとよいでしょう。)

生徒がこの原則をよりよく理解するのを助けるために,一人の生徒に,十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老の次の言葉を読んでもらいます。他の生徒には,シオンが何であるか,そしてシオンを確立するために何が起こらなければならないのかについてのクリストファーソン長老の説明に注意して聞いてもらいます。

〔D・トッド・クリストファーソン長老の画像〕

「シオンとは,場所と人々の両方を指します。

シオンがシオンである理由は,その民の性質,特質,忠実さにあります。覚えていてください。『主はその民をシオンと呼ばれた。彼らが心を一つにし,思いを一つにし,義のうちに住んだからである。そして,彼らの中に貧しい者はいなかった。』(モーセ7:18)家庭,支部,ワード,ステークにシオンを確立しようと願うなら,次の標準に達しなければなりません。(1)心と思いにおいて一つとなる。(2)個人としても,全体としても聖なる民になる。(3)貧困をなくすため,貧しい人と助けを必要としている人を効果的に助ける。これらの実現をシオンが築かれるまで待っていることはできません。これらを実現して初めてシオンが築かれるのです。」(「シオンに来たれよ」『リアホナ』2008年11月号,38)

生徒たちがシオンについて理解を深めるのを助けるために以下の質問を幾つかするとよいでしょう:

  • シオンとは何ですか。

  • シオンを確立するためには何をしなければなりませんか。

  • シオンの建設に一致と従順が求められるのはなぜだと思いますか。

  • 教義と聖約105:3-5によれば,一致した人々はどの栄えの王国の律法に従っているのでしょうか。

  • 家庭,教会のクラスや定員会で一致を強めるためにあなたは何ができますか。これらの人々がグループ内で一致し,主に従順となるためにあなたはどのように励ますことができますか。

  • これらのことを行うことがどのようにあなたと他の人がシオンを確立する助けとなりますか。

  • グループ内で一致することの重要性を理解するために,どのような経験が助けとなりましたか。

家庭,あるいは教会のクラスや定員会において一致を強めるためにできることを一つ,生徒たちに考えてもらいます。生徒たちに何ができるかパートナーと話し合ってもらいます。主の目的を達成しようと努めるとき,一致することと忠実さが重要であることを証します。

主は聖徒たちがどのように敵に対処するべきかの指示を与えて,教義と聖約105章の啓示を終えられたことを説明します。一人の生徒に,教義と聖約105:38-41を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,敵対する者たちへの対応で,主が聖徒たちに命じておられることを要約している表現を,これらの節から一つを選ぶように言います。それから生徒たちになぜその節を選んだのか説明してもらいます。

  • これらの節での主の教えに基づき,もしわたしたちが他の人と和解することを求めるなら,どのような祝福がもたらされるでしょうか。(以下の原則を教える言葉に印をつけるように勧めてもよいでしょう:もし人との和解を求めれば,すべてがわたしたちの益となるようにともに働く。

  • あなたや,あなたの知っている人が「平和をもたらす者」になろうと努力したときに,どのような祝福がもたらされましたか。

生徒たちに,他の人とのかかわりの中で和解することを求めるように励まします。

次の単元(教義と聖約106-108章;137章

生徒たちに,バプテスマを受けずに,あるいはイエス・キリストの福音を聞くことなく死ぬ人がどうなるか考えたことがあるか尋ねます。次の単元では,その質問に対する答えがあることを説明します。生徒たちはまた,メルキゼデク神権の元の名前と神権の職の役割について学びます。