第2課
教義と聖約の序文
はじめに
教義と聖約には,「終わりの時に地上に神の王国を設立して治めるために与えられた,神の啓示と霊感による宣言」が含まれています(教義と聖約の序文)。教義と聖約をよく祈って研究することにより,生徒たちはイエス・キリストに対する証を強め,個人の啓示を受けることができます。
教えるための提案
教義と聖約には,預言者ジョセフ・スミスと彼の継承者に与えられた啓示が収められている
レッスンの初めに,生徒に以下の質問をします:
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読むことによって全世界の益になると思う本は何でしょうか。それはなぜでしょうか。(あなたのお勧めの本を何冊か,目の前に置いてもよいでしょう。)
生徒たちの回答後,一人の生徒にジョセフ・スミスの次の言葉を読んでもらいます。他の生徒には,教義と聖約に関して預言者がどのように教えているか注意深く聞くように指示します。
「〔教義と聖約は〕この終わりの時における教会の基であり,世に益をもたらすものであって,わたしたちの救い主の王国の奥義の鍵が再び人に託されたことを示している。」(『歴代大管長の教え—ジョセフ・スミス』194)
ジョセフ・フィールディング・スミス大管長が,「わたしたちにとってこの聖典は世の富よりも価値があるからである」と宣言するほど,教義と聖約はこの世に大きな益をもたらすものであることを説明します(Doctrines of Salvation, comp. Bruce R. McConkie, 3 vols. [1954–56], 3:199)。教義と聖約の学習が自分の生活に益をもたらす方法を,今日のレッスンを通して見いだせるように生徒たちを励まします。
生徒たちに,教義と聖約のタイトルページを開くように指示します。教義と聖約を有益なものとするために,わたしたちはまず,「教義」と「聖約」が何なのかを理解する必要があることを説明します。一人の生徒に,タイトルページと序文の最初の文を読んでもらいます。
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教義という言葉をどう定義しますか。聖約とは何ですか。啓示とは何ですか。(次の内容を説明する必要があるかもしれません:教義とは,イエス・キリストの福音の基礎であり永遠の真理である。聖約とは,神とその子供たちの間の神聖な契約である。啓示とは,神からその子供たちに対する交信である。これらの定義をホワイトボードに書いて,生徒たちに自分の聖典のタイトルページに書き写すよう提案したらよいでしょう。)
生徒たちに,教義と聖約の序文の8段落目(「これらの啓示の中では」から始まる箇所)に注目するよう指示します。この段落では,教義と聖約の中で見つけることのできる幾つかの教義の例が載っていることを説明します。生徒たちに最初の一文を黙読してもらい,もっと学びたいという興味がわく教義を一つ,もしくは幾つか選ぶように指示します。
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もっと学びたいという興味がいちばんわいたのはどの教義ですか。これらの真理のより深い知識と理解によって,あなたにどのような益がもたらされると思いますか。
これらの教義の知識はきわめて重要ではありますが,教義と聖約の最大の価値は,それに含まれる最も重要な真理に見いだされることを説明します。一人の生徒に8段落目の最後の一文を読んでもらいます。そして他の生徒には,聞きながら,教義と聖約をそれほど価値あるものにしている真理を探すように指示します。
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何が教義と聖約を「非常に貴重なもの」にしているのでしょうか。なぜ救い主に対する証はそれほど価値があるのでしょうか。
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教義と聖約の研究は,イエス・キリストに対するあなたの証をどのように強めると思いますか。
以下の原則をホワイトボードに書きます:教義と聖約の中にある啓示を学ぶことにより,わたしたちはイエス・キリストに対する証を強めることができる。
救い主に対するより強い証が,どのように自分の生活に益をもたらすか考えるよう生徒たちに勧めます。教義と聖約の研究がイエス・キリストに対するあなたの証をどのように強めたか,分かち合ってもよいでしょう。
教義と聖約の研究がイエス・キリストに対する彼らの証をどのように強めることができるか,生徒たちが理解するのを助けるために,一人の生徒に序文の最初の段落の2番目と3番目の文を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,教義と聖約を通してだれの声を聞くのか確認するように指示します。生徒たちの回答後,ホワイトボードに以下の原則を書きます:教義と聖約を研究するときに,わたしたちは救い主の声を聞くことができる。
一人の生徒に,教義と聖約18:34-36を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,教義と聖約を研究するときに,わたしたちはどのように主の声を聞くことができるのか探すように指示します。
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教義と聖約を研究することにより,わたしたちは何について証することができるのでしょうか。
教義と聖約の中で,「主」もしくは「神」という言葉は,通常イエス・キリストを指していることを説明するとよいでしょう。教義と聖約全体を通して,主が語られています。
一人の生徒に,序文の3段落目を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,救い主の声を説明している言葉を探すように指示します。(彼らが見つけた箇所に印をつけるよう勧めるとよいでしょう。)
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救い主の声を説明するために使われている言葉は何でしょうか。
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主の声を聞いてそれを認識できるということは,あなたの生活にどのような益をもたらしてくれると思いますか。(生徒たちは今後数週間で,主が彼らに語りかけておられるときに,主の声を聞いてそれを認識する他の方法を学ぶことを説明します。)
教義と聖約の学習がどのように生活に益をもたらすか,生徒たちがより深く理解するのを助けるために,教義と聖約の啓示に関係する何名かの人々の絵を目の前に置いてもよいでしょう:「ジョセフ兄弟」(『福音の視覚資料集』87番。LDS.orgも参照),「エマ・スミス」(88番),「アロン神権を授けるバプテスマのヨハネ」(93番),「メルキゼデク神権の回復」(94番),「カートランド神殿に現れるエリヤ」(95番)。教義と聖約の中の啓示を研究するときに,これらの人々に関する重要な事柄を学ぶことを説明します。一人の生徒に,序文の6段落目の最初の3つの文(「これらの神聖な啓示は」から始まる箇所)を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,教義と聖約の中で啓示が与えられた状況を確認するように勧めます。
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この段落のどのような言葉が,これらの啓示が与えられた状況を説明していますか。(「必要な折々に」,「祈りへの答えとして」,「現実の状況に応じて」。)
あなたと書かれた1枚の紙を見せます。教会歴史上の個々人がそうであったように,わたしたちも神聖な導きを必要とする状況に置かれていることを指摘します。学校生活の中で主の導きによって益が得られる場面にはどのようなものがあるか,生徒たちに説明してもらいます。一人の生徒に,ホワイトボードに答えを書いてもらいます。
生徒たちが今年学ぶ個々の啓示は,神が確かに生きておられることの,神がその子供たちに語られることの,そして神が教会を導かれることの,さらなる証となることを説明します。
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あなたが難しい状況に置かれているとき,これらの「さらなる証」はどのようにあなたの助けとなるでしょうか。
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序文の6段落目を読んだ内容からすると,必要な折々に神聖な導きを受けるために,何をする必要があるでしょうか。
ホワイトボードに以下の未完成の文章を書き,生徒たちが6段落目から原則を確認できるように助けます:「もしわたしたちがならば,主はくださいます。」
この文章を完成させることで,生徒たちが学んだことを要約してもらいます。生徒たちはそれぞれ異なる言葉を使うかもしれませんが,その答えは以下の原則を反映しているはずです:わたしたちが必要な折々に助けを祈り求めるならば,主は導きを与えてくださる。
生徒たちに序文の4段落目と5段落目に注目してもらいます。これらの段落の要約として,そこには以下が述べられていることを説明します:最初の示現とその他の神聖な現れ,モルモン書の翻訳,神権の権能と鍵の回復,そして末日聖徒イエス・キリスト教会の組織を含めた,地上におけるイエス・キリストの教会の回復に関する偉大な出来事の概要。生徒たちに,彼らの学習コースの期間に,これらの神聖な出来事に関してより深く学ぶことができることを伝えます。これらの神聖な経験は,預言者ジョセフ・スミスや他の人々が主の助けと導きを願い求めたときに与えられたことを説明します。
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あなたはいつ,主の助けや導きを必要とし,それを受けたという事態に直面しましたか。
生徒たちに,序文の中にある「『教義と聖約』の書が真実であるという十二使徒の証」に注目するよう指示します。一人の生徒に,最初の二つの段落(「したがって,わたしたちは,これらの戒めが」から始まる箇所)を読んでもらいます。他の生徒には,聞きながら,特に印象に残った箇所を確認するように指示します。
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教義と聖約に関する十二使徒の証の中から,どの箇所が特に印象に残りましたか。それはなぜでしょうか。
生徒たちの回答後,このレッスンの初めに,教義と聖約の学習が自分の生活に益をもたらす方法を見いだせるように生徒たちを励ましたことを思い起こさせます。生徒たちに,教義と聖約がどのように自分の生活に益をもたらすことを望んでいるか,またそれを実現するために何を行うのかを,自分のクラスノートや聖典学習帳に記入するよう勧めます。
生徒の記入が終わったら,彼らが救い主の声を聞き,その導きを受ける助けとなるように,教義と聖約を毎日よく祈って研究するようにチャレンジします。あなたの生活において,教義と聖約の学習がどのようにこれらの祝福を受ける助けとなったか,あなた自身の証を分かち合ったうえでレッスンを締めくくるとよいでしょう。