だい24しょう：アンモン，ラモーナイ王の父に会う

ラモーナイ王おうは，アンモンを自分じぶんの父ちちに引ひき合あわせたいと思おもいました。しかし，主しゅはアンモンに言いわれました。「行いってはいけません。ラモーナイの父ちちは，あなたをころそうとするでしょう。」

「かわりにミドーナイの地ちへ行いきなさい。兄弟きょうだいのアロンはそこでろうやに入いれられています」と主しゅはアンモンにおっしゃいました。ラモーナイ王おうは，アンモンといっしょに行いくことにしました。

たびのとちゅうで，二人ふたりは，ラモーナイの父ちちであるぜんこくの王おうに出会であいました。「おまえはうそつきのニーファイ人じんとどこへ行いくのだ。」父王ちちおうは，ラモーナイに聞ききました。

それでラモーナイ王おうは，アンモンとろうやにいる兄弟きょうだいのことを話はなしました。すると，父王ちちおうはおこってラモーナイに，言いいました。「アンモンをころせ，ミドーナイの地ちへ行いってはならない。」

しかしラモーナイは言いいました。「わたしはけっしてアンモンをころしません。二人ふたりでアロンをたすけに行いきます。」父王ちちおうはこれを聞きいてますますはらを立たて，刀かたなをぬいて，ラモーナイ王おうをころそうとしました。

アンモンはラモーナイをまもろうとして，その前まえに立たちふさがりました。すると父王ちちおうはアンモンに切きりかかってきました。しかしアンモンははんたいに，父王ちちおうのうでを強つよくうちました。

ラモーナイの父ちちは，アンモンにころされるかもしれないと思おもって言いいました。「いのちをたすけてくれるなら，たとえ国くにの半分はんぶんでもおまえにやろう。」

そこでアンモンは父王ちちおうに言いいました。「アロンとそのどうりょうをろうやから出だしてあげたいのです。それから，ラモーナイ王おうが国くにをおさめるようにしてください。」

父王ちちおうは，アンモンが自分じぶんをころす気きのないことを知しり，またラモーナイ王おうをふかくあいしていることにおどろきました。そして，アンモンにふくいんを教おしえてくれるように言いいました。

そこでアンモンとラモーナイ王おうは，ミドーナイの地ちへむかいました。ラモーナイ王おうがミドーナイの王おうと話はなし合あったけっか，アロンたちはついにじゆうのみになりました。

アンモンは，兄弟きょうだいたちがひどいあつかいをうけたことを知しって，とてもかなしく思おもいました。兄弟きょうだいたちはたくさんのくるしい目めにあいましたが，そのくるしみにたえたのです。