単元3—第1日
1ニーファイ7章
はじめに
ニーファイが心から主に献身していたことは,1ニーファイ7章を読むと分かります。ニーファイは兄たちとともにエルサレムに戻ってイシマエルとその家族を荒れ野に連れて来るという主の命令に従いました。荒れ野の中を父のもとに戻る途中,レーマンとレムエル,それにイシマエルの家族の何人かがニーファイに背き,エルサレムへ戻りたいと言い出しました。彼らに縛られ,殺されそうになったとき,ニーファイが信仰をもって祈ると,主によって救い出されました。そしてニーファイは,自分を迫害した人々を心から
1ニーファイ7:1-5
主,リーハイの息子たちに,エルサレムへ戻り,イシマエルとその家族を連れてくるよう命じられる
あなたの家族について考え,なぜ神の計画の中で家族が大切かよく考えましょう。
1ニーファイ7:1-2を読んで,主はリーハイを通じて息子たちに何をするよう命じられたか,なぜそれを命じられたかを調べましょう。(1ニーファイ7:1の「子孫」という言葉は子供や孫などを指すことを知っておくとよいでしょう。)
この節から分かる真理の一つは,「主は結婚して主のために子供を育てるようわたしたちに命じておられる」ということです。1ニーファイ7章を研究しながら,主がニーファイと兄たちに荒れ野を何日も旅してエルサレムに戻ることを命じられるほど,結婚と家族が大切なのはなぜか考えてみましょう。
『家族—世界への宣言』の次の言葉を読み,現代の預言者が結婚の大切さについてどのようなことを言っているか調べましょう。「わたしたち,末日聖徒イエス・キリスト教会の大管長会と十二使徒評議会は,男女の間の結婚は神によって定められたものであり,家族は神の子供たちの永遠の行く末に対する創造主の計画の中心を成すものであることを,厳粛に宣言します。」(『リアホナ』2010年11月号,129)
1ニーファイ7:1の「主のために」という言葉に丸を付けるとよいでしょう。その言葉にはどのような意味があるでしょうか。
『家族—世界への宣言』の次の教えを読みながら,主のために子供を育てることについてほかにどんなことが言われているか考えましょう。
「わたしたちは宣言します。すなわち,増えよ,地に満ちよ,という神の子供たちに対する神の戒めは今なお有効です。……
……両親には,愛と義をもって子供たちを育て,物質的にも霊的にも必要なものを与え,また互いに愛し合い仕え合い,神の戒めを守り,どこにいても法律を守る市民となるように教えるという神聖な義務があります。夫と妻,すなわち父親と母親は,これらの責務の遂行について,将来神の
1ニーファイ7:3-5を読み,リーハイの息子たちが主の命令を果たせるように,主が彼らにどのような助けを与えられたか調べましょう。荒れ野にいるリーハイの家族と同行することをイシマエルとその家族が承諾するよう,主はどのような助けを与えられたでしょうか。
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あなたの両親,教会の指導者,または教師に,結婚と「主のために」子供を育てるための準備として,今日の若人にできることを3つ提案してもらってください。その提案を聖典学習帳に記録しましょう。
1ニーファイ7:6-15
ニーファイ,荒れ野の旅を続けるよう兄たちを説得する
1ニーファイ7:6-7を読み,レーマンとレムエル,それにイシマエルの家族の何人かが荒れ野の旅の途中で背いた理由を見つけましょう。この状況で自分がニーファイだったらどうしたか想像してみましょう。あなたなら,レーマンとレムエル,イシマエルの家族にどんなことを言って,約束の地への旅を続けるよう説得するでしょうか。
1ニーファイ7:8-12を読み,エルサレムへ戻らないように兄たちを説得するためにニーファイが尋ねた質問を見つけましょう。ニーファイは兄たちが忘れている事実を3つ指摘しましたが,その3つとは何ですか。
次の質問の答えを聖典学習帳に書きましょう。
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レーマンとレムエルにとって,もしもこの3つの事実を覚えてたとしたら,主に忠実であるためにどのように役に立っていたでしょうか。
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あなたが主から受けた祝福を4つか5つ挙げましょう。主が自分にしてくださったことを思い出すと,忠実に主に従おうという気持ちになるのはなぜでしょうか。
1ニーファイ7:13-15を読んでください。レーマン,レムエル,そしてイシマエルの反抗的な家族に対して,彼らがもしもエルサレムに戻ったらどうなるとニーファイが言ったか調べましょう。
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主が自分のためにしてくださったことを思い出し,主の導きに従うことがなぜ大切なのかを聖典学習帳に書きましょう。
1ニーファイ7:16-22
主,ニーファイを救い出される
1ニーファイ7:16を読み,ニーファイの立場だったらどんな気持ちになるか想像してみましょう。あなたならどうしますか。
ニーファイは祈りました。その祈りを1ニーファイ7:17-18で読み,ニーファイが何を祈り求めたか調べましょう。
ニーファイは「わたしの信仰により」救い出してほしいと求めました。この節から学ぶ教訓の一つは,「神はわたしたちの信仰に応じて祈りにこたえてくださる」ということです。信仰をもって祈るとは,主を信頼して祈るという意味であり,喜んで行動しようとする気持ちが必ず伴います。
十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老が1ニーファイ7:17にあるニーファイの祈りと,人の心を変える
「もしわたしが自分の兄弟たちに縛られていたとしたら,何を祈り求めていたか分かりますか。わたしはきっと,兄たちに何か悪いことが起きるように願い求め,最後に『兄たちの手からわたしをお救いください』,つまり『この窮地から今すぐ救い出してください!』と祈っていたことでしょう。ニーファイはわたしのように自分の置かれた状況を変えてくださるよう祈らなかったことにわたしは特別な興味を覚えます。ニーファイは状況を変えるための力を求めて祈りました。このように祈ったのは,まさしく救い主の
兄弟姉妹の皆さん,この話がわたしたち一人一人に何を言わんとしているかは明快です。
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次の質問から一つを選び,聖典学習帳に答えを書きましょう。
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これまでどのようなときに信仰をもって祈りましたか。またそのとき,祈りに対する主の答えに気づきましたか。
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状況を変えてもらうために祈るのではなく,状況を変える力を祈り求めたニーファイの模範に従えるようにするには,どうしたらよいでしょうか。
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ニーファイが縄から自由になった後,兄たちは再びニーファイに暴力を振るおうとしました。1ニーファイ7:19-21を読み,ニーファイが取った態度のうちすばらしいと思うものを挙げましょう。自分の家族の中で赦しが必要になった場面を思い浮かべてください。家族が進んで赦し合うことが大切なのはなぜなのか考えてみましょう。
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聖典学習帳の今日の課題の下に,次のように書いてください。
_月_日,1ニーファイ7章を研究し,このレッスンを終了しました。
教師に伝えたいこと(質問,思ったことや分かったこと)。