セミナリー
単元16—第2日,アルマ12章


単元16—第2日

アルマ12章

はじめに

ゼーズロムはアミュレクがアルマ11章で語った言葉を聞いて,人々を偽り欺いた罪を自覚するようになりました。アミュレクがアモナイハの民に語った後,アルマが民の前に立ち上がります。アルマは,彼らがそのかたくなな心と罪を悔い改めるのに役立つ真理に焦点を当てて語りました。サタンのわなと悪人に下る裁き,そして,神の御子によって与えられた(あがな)いの計画を強調したのです。悔い改める者は,贖いによって神のみもとに帰ることができます。

アルマ12:1-7

アルマ,ゼーズロムの邪悪な意図を暴く

動物がどうやってわなにかかるかを考えてみましょう。ロープを輪にして,餌の周りに置きます。動物が餌を取ろうとして輪の中に入ると,ロープの輪はすぼまり,動物はわなにかかるのです。

〔ロープを結んでわなを作る図の画像〕

アルマ11:21-25を読み,ゼーズロムがアミュレクをどのようにわなにかけようとしたか調べてください。アミュレクがゼーズロムの意図を見抜いて返答した後,アルマも立ち上がってゼーズロムと,話を聞いている人々に向けて語りました(アルマ12:1-2参照)。アルマ12:3-6を読み,アルマがゼーズロムの策略について述べるために用いた言葉を探してください。その策略は悪魔からきているとアルマは言います(アルマ12:5参照)。

アルマ12:3には,アルマはなぜゼーズロムの意図を見抜くことができたと書いてありますか。

アルマ12:6で,悪魔の目的は何であると,アルマは言いましたか。

「聖霊はわたしたちがサタンの誘惑に気づくように助けてくださる」とアルマは教えています。わたしたちはアルマ11章のレッスンで,聖霊に頼るとき誘惑に打ち勝つことができるということを学びました。誘惑を克服する際に大切なのは,誘惑とその影響力を認識できるよう()(たま)に助けてもらうことです。それができれば,わたしたちは誘惑を避けて清さを保ち,忠実でいることができます。あなたは,聖霊の助けによって悪魔の誘惑に気づき,そのおかげで誘惑を避けることができたことがありますか。

  1. 〔学習帳のアイコンの画像〕悪魔の「わな」を察知してそれを避けることができるよう,聖霊のささやきを認識してそれに従って行動する能力を高めましょう。そのために何ができるか,何をしようと思うかを,聖典学習帳に書いてください。

アルマ12:7-18

アルマ,全人類の最後の裁きについて教える

自分が将来就きたい仕事について考えてください。その仕事で成功するために必要な知識を身に付けるには,学校に行くか,訓練プログラムを受けなければなりません。その「授業料」がどれくらいか推測してください。

〔デビッド・A・ベドナー長老の画像〕霊的な知識を得るためにどれだけの「代価」を支払わなければならないとデビッド・A・ベドナー長老は言っているか考えながら,次の引用文を読んでください。「皆さんやわたしが祝福として得てきた霊的な理解,心で真実だと確認してきた霊的な理解を,そのまま〔ほかの人〕に与えるのは不可能なことです。そのような知識を得て自分のものにするには,研究と信仰によって勤勉に学ぶという代価を払わなくてはなりません。このようにして初めて,頭で分かったことを心で感じることができるのです。」(「目をさましてうむことがなく」『リアホナ』2010年5月号,43)

アルマ12:7-8を読み,ゼーズロムが霊的な知識を得るために必要な霊的な「授業料」を自分から払おうという気持ちになったことを示す証拠を探してください。ゼーズロムのどのような行動から,霊的な真理を学ぶことができるよう心を入れ替えたことが分かりますか。

アルマ12:9-11を読み,霊的な知識を得ることについてアルマがゼーズロムに何を教えたと書いてあるか探しましょう。「神の奥義とは,啓示によってのみ知ることのできる霊的な真理であ〔り〕……神は福音に従順な人に奥義を示される」ことが分かると,理解しやすくなるかもしれません(『聖句ガイド』「神の奥義」scriptures.lds.org)。自分の聖典のアルマ12:9の横に,この定義を書いておくとよいでしょう。アルマ12:9の説明でアルマは,神は何に応じて()(こと)()を人に与えられると言っていますか。

アルマ12:10-11には,わたしたちの心の状態と,霊的な真理を得る能力の間には,どのような関係があるでしょうか。

心を「かたくなにする」とは,どういう意味でしょうか(アルマ12:10-11参照)。また,心をかたくなにしていることは,その人の生活のどんな点に表れると思いますか。

アルマがゼーズロムに伝えたかったのは次の原則です。「わたしたちが主の言葉に寄せる注意力と熱意に応じて,主はわたしたちに霊的な真理を明らかにしてくださる。」

  1. 〔学習帳のアイコンの画像〕あなたが「注意力と熱意」を注いで従おうとしてきた主の戒めや勧告を,聖典学習帳に書きましょう。主から教えられた通りに行ったために,主からさらに導きや理解力,御霊のささやきを受けたことがありますか。そのときどのような祝福を受けましたか。

アルマは霊的な真理が分かるようになる方法を説明してから,人はどのようにして裁かれるのかというアルマ12:8に出てくるゼーズロムの問いに答えています。アルマ12:12-15で復活と裁きについて,アルマがゼーズロムにどんなことを教えたと書いてあるか探してください。次の文の空欄に適切な言葉を入れてください。「わたしたちは将来自分のについて神の前に責任を負う。」

次の質問についてよく考えてください。自分の言葉と行いと思いについて申し開きをしなければならない時が来ることが分かっていたら,わたしたちが日々選び行うことはどう変わってくるでしょうか。

脚注14にあるマスター聖句モーサヤ4:30に印を付けてから,モーサヤ4:30を読むか,または暗唱してください。

  1. 〔学習帳のアイコンの画像〕今日(きょう)のレッスンの課題1で聖典学習帳に書いた,聖霊の導きにもっと敏感になる方法を読み返してください。神に対して申し開きをしなければならないことが分かると,誘惑を察知してそれを避けようとする気持ちが強くなります。それについて考えたことを書き加えましょう。

アルマ12:19-37

アルマ,人類は贖いの計画のおかげで堕落の影響に打ち勝つことができると説明する

アモナイハの町のアンテオナという高官は堕落したため,とこしえに生きることが不可能になったと言い,人が不死不滅になれることを信じませんでした(アルマ12:20-21参照)。下の表にあるアルマ12章の聖句を調べ,アルマが教えたことをその下の欄に書きましょう。

堕落の影響(アルマ12:22,24

贖いをもたらすために神が行われたこと(アルマ12:24-25,28-33

贖いを受けるためにわたしたちが行わなければならないこと(アルマ12:24,30,34,37

〔エデンの園を去るアダムとエバの画像〕
  1. 〔学習帳のアイコンの画像〕表を埋めたら,以下の質問の答えを聖典学習帳に書きましょう。

    1. イエス・キリストの(しょく)(ざい)は,どのように,人が堕落の影響に打ち勝てるようにしてくれるでしょうか。

    2. アルマ12:24によれば,救い主が堕落の影響を克服できるようにしてくださったために,人生の目的は何であるとアルマは教えましたか。

〔L・トム・ペリー長老の画像〕アルマ12:24に出てくる「試しの状態」という言葉は,モルモン書の中ではアルマしか使っていません(アルマ42:4,10,13も参照)。十二使徒定員会のL・トム・ペリー長老は,この試しの時について,次のように説明しています。「現世のおもな目的は,創世の前から存在していた私たちの霊が,この世において肉体と一つになり,成長するための機会にあずかることです。こうして,霊と肉体が一つになって初めて可能になる特権,すなわち成長や発達,成熟などの機会が与えられるのです。肉体を得たわたしたちは,試しの状態と呼ばれる現世で,幾つかの試練をくぐり抜けます。現世は学びの時であり,永遠の特権にあずかるにふさわしいことを証明する,試しの時です。すべては,天の御父がその子供たちのために用意された,神聖な計画の一部なのです。」(「わが福音を全世界に()べ伝えよ」『聖徒の道』1989年7月号,15参照)

「現世は神にお会いする用意をする時期である」とアルマは(あかし)しています。アルマ12:24の中でこの教義を教えている部分に印を付けておくとよいでしょう。アルマ34:32を読み,アルマ12:24と比較しましょう。

  1. 〔学習帳のアイコンの画像〕学んだことを応用するために,次の2つの質問のうちどちらかまたは両方の答えを聖典学習帳に書きましょう。

    1. 現世の目的を知っていることは,あなたの生活の指針としてどのように役立っていますか。

    2. イエス・キリストの贖罪を信じていると,この試しの世でどのような助けになるでしょうか。

アルマ12:33-35を読み,悔い改める人に起こることと悔い改めない人に起こることにはどんな違いがあるか見てください。この聖句を読むと,主の安息に入るとは,罪の(ゆる)しを受けて最終的に主の()(まえ)の栄光に入ること(教義と聖約84:24参照)だということがよく分かるようになるでしょう。

  1. 〔学習帳のアイコンの画像〕聖典学習帳の今日の課題の下に,次のように書いてください。

    _月_日,アルマ12章を研究し,このレッスンを終了しました。

    教師に伝えたいこと(質問,思ったことや分かったこと)。