はじめに モロナイ書
なぜこの書を研究するのか
モロナイ書を研究することにより,モロナイの力強い模範と
だれがこの書を書いたのか
この書を書いたのはモロナイです。この書の中には,モロナイ自身の言葉,イエス・キリストがニーファイ人の十二人の弟子たちに語られた言葉(モロナイ2章参照),そして父のモルモンの言葉(モロナイ7-9章参照)が含まれます。ニーファイの民が滅ぼされる前,モロナイは民の中で軍の指導者,また教会の指導者として仕えました(モルモン6:12;モロナイ8:1参照)。モルモン書の他の主要な著者や編者と同様に,モロナイは救い主を目にしました。モロナイは次のように証しています。「わたし〔は〕イエスにまみえた……,イエス〔は〕顔と顔を合わせてわたしと話をされた……。」(エテル12:39)モロナイは自分の証に忠実であり,キリストを否定するよりも,むしろ喜んで殺される方を選ぶと強く主張しました(モロナイ1:1-3参照)
モルモン書の記録を終えたときから約1,400年後の1823年,復活したモロナイは預言者ジョセフ・スミスに現れ,その記録がジョセフ・スミスの家の近くの丘に埋められていることを告げました。そのときと,それに続く数年間,モロナイは定期的にジョセフ・スミスに「主が何を行おうとしておられるか,また終わりの時に主の王国がどのように指導されるべきかに関して」も指示を与えました(ジョセフ・スミス—歴史1:54)。
いつ,どこで書かれたか
モロナイは恐らく,紀元401年から紀元421年の間にモロナイ書を書き,編さんしたと思われます(モルモン8:4-6;モロナイ10:1参照)。この間,モロナイは命の安全を得られる場所を求めてさまよっていました(モロナイ1:1-3参照)。