単元3—第2日
1ニーファイ8章
はじめに
1ニーファイ8章には命の木に関するリーハイの示現について書かれています。リーハイは木の実を食べて大きな喜びを感じました。この木の実は
1ニーファイ8:1-18
リーハイ,命の木の実を食べ,家族に同じようにすることを勧める
生活の中で主が自分を個人的に愛しておられると感じたときのことを思い起こしましょう。自分が何を選ぶかによって主との距離や主の愛を感じる力がどう変わってくるか考えてください。1ニーファイ8章を研究しながら,さらに主に近づき,生活の中で主の愛をさらに力強く感じるために行うべきこと,避けるべきについてこの章から何が学べるか考えましょう。
1ニーファイ8:2を読み,リーハイが荒れ野にいる間に経験したことを見つけましょう。1ニーファイ8:5-12を読み,リーハイの夢の中心となるイメージまたは事柄は何か考えましょう。
中心となるイメージが何か分かったら,リーハイが1ニーファイ8:10-11で木の実の説明をするのに用いた語句を列挙しましょう。
主は時々,わたしたちになじみのある物を象徴として用いて,永遠の真理が理解できるよう助けてくださいます。リーハイの夢に出てくる木と実が何を表しているのかを知るために,十二使徒定員会のニール・A・マックスウェル長老の次の言葉を読みましょう。「命の木は神の愛です(1ニーファイ11:25参照)。神の愛が最も深く表れているのは,イエスを贖い主として送ってくださったことです。『神はそのひとり子を賜わったほどに,この世を愛して下さった』(ヨハネ3:16参照)。神の愛にあずかるとは,イエスの贖いと,それがもたらす解放と喜びにあずかることです。」(「レーマンとレムエルから得られる教訓」『リアホナ』2000年1月号,7)
1ニーファイ8:10-12に描かれている福音の原則がよく分かるよう,自分の聖典の1ニーファイ8:11で,リーハイが木の実をどう扱ったかが書いてある箇所に線を引き,1ニーファイ8:12で,その結果どうなったかが書いてある箇所に線を引きましょう。リーハイが木の実を「味わった」ように自分も贖いを「味わう」ことができるようになるためにはどうしたらよいか考えましょう。
リーハイの経験から,「イエス・キリストのみもとへ来て主の贖いにあずかることは幸福と喜びをもたらす」ことが分かります。
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次の質問の答えを聖典学習帳に書きましょう。「救い主の贖いがあなたの生活に幸福と喜びをもたらしたのはどんなときですか。」
リーハイと同様にわたしたちも,自分が贖いの祝福を経験したら家族や友達にも味わってほしいと思うはずです。それはなぜでしょうか。よく考えてください。1ニーファイ8:3-4,13-18を読み,命の木の実を食べるようリーハイが勧めたときにリーハイの家族がどんな態度を示したか,調べましょう。
他の人が神の愛を味わおうとするかどうかは,わたしたちには決めることができません。しかし,リーハイのように,人々にそれを勧め,働きかけることはできます。キリストのもとに来て贖いの祝福にあずかるよう,知っている人に勧め,働きかけるためにどのようなことができるか考えましょう。
1ニーファイ8:19-35
リーハイ,命の木に向かって進む人の中に,木の実を食べる人と食べない人がいるのを見る
ニーファイ第1書を読み進むと,ニーファイにも命の木の示現が示されたことが分かります。ニーファイは示現に出てくる様々な象徴や概念が何を意味するのかを記録しました。次の表を使って,それぞれの象徴とその意味を確認しましょう。聖文を調べて,次の表を完成させてください。最初の2つの象徴の解き明かしは,すでに学んで分かっています。
リーハイの夢に出てくる象徴 |
ニーファイに示された解き明かし |
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木(1ニーファイ8:10参照;1ニーファイ15:22では命の木と呼ばれている) |
神の愛(1ニーファイ11:25参照) |
木の実(1ニーファイ8:10-12参照) |
神の |
(汚れた)水の流れている川(1ニーファイ8:13参照) |
(1ニーファイ12:16;15:27参照) |
鉄の棒(1ニーファイ8:19参照) |
(1ニーファイ11:25;15:23-24参照) |
暗黒の霧(1ニーファイ8:23参照) |
(1ニーファイ12:17参照) |
大きく広々とした建物(1ニーファイ8:26参照) |
(1ニーファイ11:36;12:18参照) |
自分の聖典を使って,それぞれの象徴が出ている節(上の表の1列目の節)の隣に,その象徴の解き明かし(上の表の2列目に書いた答え)を書き込んでおくと便利です。
十二使徒定員会のボイド・K・パッカー会長の次の言葉を読み,リーハイの夢を研究することがなぜ大切なのかを述べている箇所に下線を引きましょう。
「リーハイの夢,すなわち示現は,皆さんにとって何ら特別な意味はないと思われるかもしれません。しかし,そうではありません。その示現は皆さんに,そしてすべての人に当てはまるのです。……
鉄の棒についてのリーハイの夢,すなわち示現には,末日聖徒が人生の試しを理解するために必要なことがすべて含まれています。」(「リーハイの夢に自分の姿を見いだす」『リアホナ』2010年8月号,28)
1ニーファイ8章の残りを学び,そこで学んでいることを「人生の試しについて理解する」ためにどう役立てることができるか考えてみましょう。1ニーファイ8:21-33を読み,リーハイの夢に登場する人々にとって川や暗黒の霧,大きく広々とした建物が,命の木の実を食べたり味わったりすることに対してどのような妨げになったと書いてあるか調べましょう。自分の聖典を使って,妨げとなるものと,それが人々に及ぼした影響について述べている重要な語句や言葉を見つけ,その言葉に印を付けてもよいかもしれません。
リーハイが見た妨げとなるものは,現代のわたしたちの生活では何に該当するでしょうか。以下に挙げるものが妨げとなって,救い主のもとに来て喜びを味わうことができなくなっている人を見たことはありませんか。もしあれば,その人にとって妨げとなっていたものに下線を引きましょう。ポルノグラフィー,人から認められたり称賛されたりすることを求める傾向,依存症,わがまま,貪欲,人をうらやむこと,祈りや聖文研究を怠ること,ゲーム機器を使い過ぎること,何かの活動やスポーツにのめり込み過ぎること,不正直,皆がやっていることに合わせようとすること。リーハイが見た妨げを現代に置き換えた例が他にもないか,考えてみましょう。
次の福音の原則は,1ニーファイ8:21-33の妨げについて学んだ結果,分かる事柄のまとめです。「高慢,世俗的な事柄への関心,誘惑に負けることは,わたしたちを贖いの祝福から遠ざける。」
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聖典学習帳に,上に書かれた福音の原則を書き,それが確かだという思いと,それを生活で実践できる方法を書きましょう。
世の汚れやサタンの誘惑,世の誉れはあなたの霊的な成長をどんな点で阻んだり,遅らせたりするか,よく考えてください。
1ニーファイ8:21-33をもう一度調べましょう。今度は以下の質問の答えを探してください。
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無事に木の実を食べた人にとって,鉄の棒(神の言葉—聖典,預言者や教会の他の指導者が霊感を受けて語る言葉,個人の啓示も含む)はどのような点で不可欠だったでしょうか。
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1ニーファイ8:30の中で,神の御言葉によって命の木のところまで無事に導かれるためにわたしたちが行わなければならないことを説明しているのはどの言葉でしょうか。
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聖典学習帳に,神の御言葉を研究するとなぜ導きを受けられるようになり,誘惑から守られるようになるのかを書きましょう。
この節では,次の福音の原則を教えています。「神の言葉にしっかりとすがっているならば,誘惑や世俗的な影響に打ち勝つための助けが得られる。」「神の言葉にしっかりとすがっているならば,主に近づき,贖いの祝福を受けるための助けが得られる。」
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この原則を裏付けるようなことを自分の生活の中から見つけられるように,次の質問のどちらかまたは両方の答えを聖典学習帳に書きましょう。
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あなたはどのようなときに,誘惑に陥らないよう,高慢になったりこの世的になったりしないように,神の御言葉に導かれて守られたでしょうか。
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神の御言葉のおかげであなたが救い主に近づくことができたのはどんなときでしたか。
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リーハイは家族に対し,「優しい親の情を込めて,父の言葉に聞き従うように……勧め」ました(1ニーファイ8:37)。家族にも,自分と同じようにイエス・キリストの贖いがもたらす喜びと祝福を味わってほしかったのです。
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聖典学習帳に,神の御言葉を研究する方法を改善するための目標を書きましょう。
神の御言葉に従い,神の言葉にしっかりつかまるなら,贖いの祝福にあずかり,真の喜びを味わうことを妨げるものに打ち勝つことができます。
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聖典学習帳の今日の課題の下に,次のように書いてください。
_月_日,1ニーファイ8章を研究し,このレッスンを終了しました。
教師に伝えたいこと(質問,思ったことや分かったこと)。