初等協会テキストと分かち合いの時間
第1課 わたしは神の子


1

わたしは神の子

目 的

わたしたちは天父の霊の子供であり,天父はわたしたちのことをよく御存じで,愛しておられることを理解する。

準 備

  1. 祈りの気持ちで次の聖句を研究する。出エジプト2:1-10詩篇82:6教義と聖約138:55-56モーセ1:1-6。『福音の原則』(06195 300)第2章も参照する

  2. 子供たちの両親と話し,それぞれの子供たちの良いところを2,3聞いておく。

  3. 教材

    1. 聖書と高価な真珠

    2. お手玉など,小さく柔らかい物

    3. 視覚資料1-1「地球」;1-2「かごの中のモーセ」(『福音の視覚資料セット』106〔34730 300,34375 300〕)

  4. 「楽しい活動」の中から使いたい活動を選び,必要な準備をする。

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

神の子です」(『子供の歌集』,2;『賛美歌』189番)を子供たちと一緒に歌う。

かみのこです わたしやあなた

あふれるめぐみに かんしゃします

わたしをたすけて みちびいて

いつかみもとへ ゆけるように

お手玉などの柔らかい物を子供の一人に投げながら,「わたしは神様の子供を知っています。その子の名前はです」と言う。このとき,子供に自分の名前を言わせる。全員に順番が回るまで繰り返す。

わたしたちは天父の霊の子供である

  • 天のお父様は,どのような御方ですか。(子供たちの答えを聞き,それを参考にして,子供たちに合ったレベルで本課を教えるようにする。)

視覚資料1-1「地球」を見せる。以下のことを説明する。わたしたちはこの地球に生まれる前,天父と一緒に天で住んでいた。そこではわたしたちは霊であった。霊は体の中にあって,体を生きたものにしている。わたしたちが霊のとき,今持っているような肉や骨の体はなかったが,今と同じ姿をしていた。

さらに次の説明をする。天父はわたしたちの霊の父であり,わたしたちは天父の霊の子供である。地球に来る前に天父と住んでいたことは覚えていないが,聖文を読めば,自分が天父の霊の子供であることが分かる。

聖書を見せ,詩篇82:6を読んで聞かせる。「いと高き者」とは天父を表すことを説明する。地球に住むすべての人が天父の子供であることを強調する。

「神の子です」をもう一度歌う。「神」は天父のもう一つの名前であることを説明する。

天父はわたしたちのことを知っておられ,愛しておられる

次のことを説明する。わたしたちは天父の子供なので,一人一人が天父からとても愛されている。天父はわたしたちの名前も含めて,すべてのことを御存じである。わたしたちがどんなときに幸せになるか,また悲しい気持ちになるか知っておられる。さらに一人一人にとって最良のものが何かよく知っておられる。

活 動

次の言葉に動作をつけながら,子供たちと一緒に言う。

天のお父様はわたしのことを知っておられます

天のお父様はわたしのことを知っておられます(自分を指さす)

わたしの好きなことも

わたしの名前や おうちも御存じです(両手の指を付けて屋根の形にする)

わたしのことを愛してくださいます(何かを抱き締めるときのように,腕を交差させ両肩の上に置く)

どんなとき楽しくて(指で口の端を上げて笑顔を作る)

どんなとき悲しくなるか知っておられます(指で口の端を下げて,悲しい顔を作る)

いつもわたしを助けてくださるので(自分を指さす)

わたしはとってもうれしいです

子供の一人に前に来させ,両親から聞いたことを基に,天父がその子供の良いところを知っておられることを説明する。例として次のように話すとよい。「天のお父様は恵美ちゃんがとても優しい子で,お母さんを手伝って妹の世話をしていることや,いつも明るくてニコニコしていることを知っておられますよ。」全員に同じことをする。

わたしたちは,愛ある親切な行いをするとき,天父のようになれることを説明する。

わたしたちは天父のようになれる

  • かえるの赤ちゃんは何と言いますか。

  • 鶏の赤ちゃんは何と言いますか。

  • ひよこは大きくなったら何になりますか。

動物が大きくなると親と同じになるように,わたしたちも大きくなると,両親と同じようになる。天父はわたしたちの霊の父なので,わたしたちも成長して天父のようになることができる。天父は愛にあふれ,優しく,親切で,わたしたちを助けたいと望んでおられる。わたしたちが愛にあふれ,優しく,親切であるなら,天父に似た者になれる。わたしたちはさらに天父に似た者になれるように日々努力しなければならないことを説明する。

天父はわたしたちに大切な仕事を与えられた

物 語

視覚資料1-2「かごの中のモーセ」を見せる。出エジプト2:1-10から,パロの娘が幼子おさなごモーセを危険から救った物語を話す。

モーセは成長して,天父の大切な働き手,預言者となった。天父はモーセに,彼が御自分の子供であること(モーセ1:4,6参照),またモーセに大切な仕事をするように望んでおられることを話された。モーセ1:6の最初の部分を子供たちに読んで聞かせる。モーセは神様から与えられた仕事を果たし,エジプトでひどい目に遭っていたイスラエルの民を導き出して,そこで天父の戒めを教えた。

子供たちを一人ずつ前に来させ,モーセ1:6の最初の部分を,自分の名前に置き替えて言わせる。わたしの子(___)よ,わたしにはあなたにしてほしい仕事があります。

次のことを説明する。天父はわたしたちが地上にいる間,大切な仕事をするように望んでおられる。例えば,父親,母親,宣教師,教師として働くこと,教会や地域で奉仕することが挙げられる。

  • 天のお父様がみんなにしてほしい大切な仕事は何でしょうか。

活 動

子供たちに大きくなったら何になりたいかジェスチャーで表現させる。赤ちゃんをあやす父親や母親,福音を伝える宣教師,レッスンを教える教師,など。

あかし

子供たちが天父の霊の子であり,天父は一人一人をよく御存じで愛しておられることをいつも思い出す必要があることを話す。さらに天父のようになれること,また地上で大切な仕事を与えられていることを理解させる。天父から愛されていることを知った教師自身の経験を話してもよい。

楽しい活動

次の中からレッスンで使うものを幾つか選ぶ。

  1. 様々な人が写っている写真を見せるか,子供たちの知っている人々について話して,「この人は神様の子供ですか」と聞く。例えば,「監督〔支部長〕さんは,神様の子供ですか」「おまわりさんは神様の子供ですか」「みんなの近所の人は神様の子供ですか」など。すべての人が神の子であることを理解させる。

  2. 天父が子供たち一人一人を知っておられ,心にかけておられることを強調するため,次のような文を作って各白に読ませる。「天のお父様は,のときわたしが悲しい気持ちになることを知っておられます。」「天のお父様は,のときわたしが幸せになることを知っておられます。」「わたしの好きなものがであることを,天のお父様は知っておられます。」「ので,わたしがプライマリーに来るのが好きなことを,天のお父様は知っておられます。」

  3. 天父は天においても地上においても,王であられることを説明する。天父の子供であるわたしたちは,王子や王女である。簡単な王冠を人数分作り,それぞれに「わたしはかみのこ」と書いておく。子供たちに色を塗らせる。

  4. 「ぼくはむかし」(『リアホナ』「フレンド」1999年4月号,5)の1番,また「お父さまは生きています」(『子供の歌集』,8;『賛美歌』190番)の1番と2番を子供たちと一緒に歌うか,歌詞を声に出して言う。

幼い子供のための活動

  1. 子供たちに好きな物は何か考えるように言う。(子供たちの両親にあらかじめ聞いておいてもよい。)好きな物は何か聞いて,天父もそれを知っておられることを話す。例えば,「天のお父様は,進くんが犬が好きだということを知っておられますよ。

  2. 以下の言葉に合わせて遊戯を行う。

    背がとっても とっても高い人は(腕を高く上げながら背伸びをする)

    教会で大切な人

    背がとっても とっても低い人も(しゃがみ込む)

    教会で大切な人

    高い人(背伸びをする)

    低い人(しゃがみ込む)

    高い人(背伸びをする)

    低い人(しゃがみ込む)

    天のお父様はみんなのことを愛される。

  3. 教師が言う言葉に合わせて,次の遊戯を行う。

    小さな赤ちゃんのモーセ

    小さな赤ちゃんのモーセ

    小さな 舟に乗せられて 川に浮かんで 流れてた(左手をおわん状にし,舟の形を作り,右手人差し指をその上に寝かせる)

    愛する 姉さん 草の陰 そっと モーセを見守った(目を両手で覆い,指の間からのぞく)

    ある日 モーセを見つけた王女様(体を前に傾け下を見る)

    モーセを腕に抱きかかえ(赤ちゃんを抱き上げる動作をする)

    「この子を連れて帰りましょう

    お城で 育ててあげましょう」(腕に赤ちゃんを抱く動作をする)

    (エレノア・ドーン,Fascinating Finger Fun © 1951. Used by permission.