昇栄の輪
1968年6月28日にブリガム・ヤング大学で行われた宗教教育者への講話より抜粋,Charge to Religious Educators, 第3版(1994年),42
わたしはシオンのステークを訪れると,黒板を使って,きわめて重要であると思われる幾つかの事柄を強調するようにしています。ステーク会長会や高等評議会,ビショップリックに向けて,黒板に一連の円を描き,一番上の円に「永遠の命,昇栄」と書きます。言うまでもなく,それが全ての人の最終目標です。
その円から次の円に向かって線を描きます。見いだす者の少ない,永遠の命に至る細くて狭い道です。そして2番目の円に「永遠の結婚」と書きます。これは昇栄への門であり,主はヨハネを通して次のように述べておられます。「よくよくあなたがたに言っておく。羊の囲いにはいるのに,門からではなく,ほかの所からのりこえて来る者は,盗人であり,強盗である。」(ヨハネ10:1)実際に,門は一つしかありません。皆さんはそれを知っています。皆さんが自分のもとに来る全ての若人にこの教義をしっかりと教えているように願っています。門は一つであって,他にはなく,それは永遠の結婚です。誰も一人で昇栄の門を入ることはないのです。一人の人はいないでしょう。必ず二人組であって,互いに深く愛し合っている男女です。互いに相手に順応し,二人合わせて完全となる男女であって,それ以外にはあり得ません。
次に,ほとんどの場合,黒板に3番目の円を描き,この円に何を入れるべきかを指導者たちに尋ねます。教会のあらゆる活動の中で,わたしたちの最終目標である永遠の命に至るための中間目標となる永遠の結婚に,最も直接的に重要な貢献をするものは何でしょうか。興味深い答えをたくさん聞くことができます。指導者たちから,考えつく限りのものが提案されます。すべての補助組織の名前が挙がってくるので,その大きな円の周りに幾つも小さな円を描き,それぞれが貢献することを示します。初等協会,日曜学校,扶助協会,MIA,スカウト活動,神権会,聖餐会,大会など,想像のつくあらゆるものが挙がります。そして最終的に,永遠の結婚に最も重要な影響を及ぼすと全員が同意する一つの活動に行き着きます。それはもちろん,伝道です。……
永遠の命に至るこの細くて狭い道の先にもう一つの円を描きます。そして尋ねます。「次の円には何を入れますか。」一番上の円は昇栄,2番目は永遠の結婚,3番目は伝道です。……
……4番目の円には何を入れましょうか。そこに入るものは一つしかありません。セミナリーおよびインスティテュートプログラムです。わたしはこのプログラムを常にそのように重要視しています。セミナリーとインスティテュートは,若人を伝道地へ,神殿結婚へ,そして最終的には昇栄へと導くうえで大きな役割を果たし得るものだと確信しているからです。このプログラムこそ教会の中でそうした役割を果たすのに最も適した組織です。もちろん他のすべてのプログラムも多大な貢献をします。