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第16課 教師用資料—イエス・キリストを通して家族生活に幸福を得る


「第16課 教師用資料—イエス・キリストを通して家族生活に幸福を得る」『永遠の家族 教師用資料』

「第16課 教師用資料」『永遠の家族 教師用資料』

第16課 教師用資料

イエス・キリストを通して家族生活に幸福を得る

「家庭生活における幸福は,主イエス・キリストの教えに基づいた生活を送るときに達成されるに違いありません。」(「家族—世界への宣言」,ChurchofJesusChrist.org)本課では,生徒がイエス・キリストとその教えの上に個人と家族の生活の基礎をどのように築くことができるかを探求します。生徒はそれを行ううえで妨げとなる障害を特定し,その障害を克服する方法を見つけるように勧められます。

教えるための提案

イエス・キリストを基として個人と家族の生活を築くことにより,わたしたちは守られ,強められます。

付属のペンシルベニア州フィラデルフィア神殿の写真を提示するとよいでしょう。生徒に建物の基礎の目的を思い起こさせます(準備資料のセクション1参照)。

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ペンシルベニア州フィラデルフィア神殿

以下のドナルド・L・ホールストロム長老の言葉をともに読みます。この中で,ホールストロム長老はペンシルベニア州フィラデルフィア神殿の頑丈な基礎を作るために行った建設作業について説明しています。

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ドナルド・L・ホールストロム長老

この建物は……暴風や地下水の浸食にさらされることになります。こうした厳しい状況が抑制されないまま放置されれば,この壮大な建物は大きな損害を受けたり,破壊されてしまうことさえあるでしょう。

こうした外力が絶えずこの神殿に襲いかかることになることを知っていたので,建築技師たちは建物の接地面積全体の下に32フィート(10メートル)の穴を掘る設計をし,建設業者が掘削しました。その穴はペンシルベニア州の花こう岩層まで達する深さまで掘られ,神殿を建設するための頑丈な基礎となりました。それから,激しい暴風や浸食力の強い地下水に耐えられるように,コンクリートの基礎と土台は,石のアンカーで花こう岩の地盤と結合されました。アンカーは50から175フィート(15から53メートル)の深さまで花こう岩層に打ち込まれました。……

わたしがこのような詳細な情報をお伝えするのは次の点を教えるためです:建物を建設する(これはこの世だけのものである)のとは違い,わたしたちの永続する生活(永遠なものであると願っていますが)を築くことに関しては,わたしたちは時々,基礎の設計と建設に対して,恐ろしいほどわずかしか注意を払っていません。その結果,わたしたちは危険な力に大きくさらされることになり,容易にそのえじきとなってしまうのです。(“Jesus Christ: Our Firm Foundation,” Ensign, Apr. 2016, 58)

生徒に,この神殿の基礎についての説明を心に留めて,ヒラマン5:12をともに見直してもらいます。

  • この聖句は,個人と家族が霊的な基礎をイエス・キリストの上に築く必要がある理由について,どのようなことを教えていますか。(生徒が次のような原則を見つけるよう助けてください:個人と家族がイエス・キリストの上に基礎を築くならば,サタンは彼らを滅ぼす力を持たない。

  • 現代において,サタンが家族に対して送り込む一般的な「大風,…旋風の中〔の〕…矢,…雹と大嵐」にはどのようなものがありますか。

  • 個人と家族がイエス・キリストの上に基礎を築くことができる方法にはどのようなものがありますか。(話し合いの一環として,生徒に,準備資料のセクション1にあるデビッド・A・ベドナー長老ホールストロム長老の話,および「自分の考えを記録する」活動から学んだことを分かち合ってもらうとよいでしょう。)

  • これまであなたまたはあなたの家族が経験したことで,イエス・キリストの上に基礎を築くことにより,様々な嵐に耐えたり,克服したりするうえで助けとなったものにはどのようなものがありますか。

イエス・キリストの教えに従って生活すれば家族の生活に幸福がもたらされる。

家族の宣言から次の声明を提示してください。「家庭生活における幸福は,主イエス・キリストの教えに基づいた生活を送るときに達成されるに違いありません。」(「家族—世界への宣言」,ChurchofJesusChrist.org

教え方と学び方を改善する

生徒に参加を奨励する。すべての生徒にクラスに参加するよう奨励するための方法を見つけてください。各生徒はそれぞれ独自の背景や興味,望み,困難を抱えていて,それらにより新たな洞察や質問が加わります。生徒の固有の物の見方がクラスのほかの生徒に個人的な方法で祝福をもたらすでしょう。また,生徒が参加する際,注意深く耳を傾けるならば,彼らの必要や懸念を見極めるうえで助けとなるでしょう。

生徒に,彼らが見つけた聖句で,応用することによって自分または家族の生活に幸福をもたらしたイエス・キリストの教えが含まれている聖句を開いてもらいます。(準備資料のセクション2参照。生徒が聖句を見つけるために数分の時間を取る必要があるかもしれません。)

クラスを小さなグループに分けます。生徒に自分たちが見つけた聖句を,以下の質問への回答とともに分かち合ってもらいます(質問をホワイトボードに掲示するか書くとよいでしょう):

  • この福音の教えに従うことにより,個人や結婚生活,家族に,どのように祝福をもたらすことができるでしょうか。

十分時間を取った後,数人の生徒たちに,グループディスカッションから学んだことをクラスで発表してもらうとよいでしょう。

生徒に黙読で4ニーファイ1:1,11-13,15-18を読み直してもらい,この民がそれに従って生活することを選んだ救い主の教えを示す言葉や語句を見つけてもらいます。生徒に見つけたことを発表してもらいます。

  • 家族がともに,救い主の教えに従って生活する努力をするとき,どのような祝福を受けることができるでしょうか。あなたはこれまでそのような祝福を受けた例をどのようなところで目にしたことがありますか。

  • わたしたちがこのような祝福を受けるのを妨げるために,サタンが行おうとする方法にはどのようなものがありますか。(必要であれば,生徒に準備資料のセクション3にあるを見直してもらうとよいでしょう。)

以前七十人の一員として奉仕したブラッドリー・D・フォスター長老の次の言葉を提示します:

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ブラッドリー・D・フォスター長老

人の気をそらすものは,必ずしも邪悪なものだけとは限〔りません〕。(「お母さんがそう言ったから」『リアホナ』2010年5月号,99)

  • もともと悪いものではないが,わたしたちがイエス・キリストとその教えに固く基を置くうえで妨げとなり得るものにはどのようなものがありますか。生活における,こうした気をそらせるものを一つかそれ以上減らしたり,取り除いたりするために,あなたはこれまでどのようなことを行いましたか。

  • 自分の基礎となるものが文化的な伝統や娯楽,あるいはお金といったものの上に築かれている場合,人々はどのような祝福を逃してしまう可能性があるでしょうか。

生徒が本課で学んだことに基づいて有意義な行動を起こすのを助ける方法を考えてください。例えば,数分間時間を取り,生徒に準備資料のセクション3にあるゲーリー・E・スティーブンソン長老の話「行動する」活動を見直してもらうことができるでしょう。それから,生徒に自分の目標や計画に関して行いたいと思っていることをさらに書き出してもらいます。

イエス・キリストとその教えの上に基礎を築いたことによって,あなたが個人と家族の生活においてこれまで経験した幸福について自分の証を分かち合って終えるとよいでしょう。

次回に向けて

生徒に,これまでどのようなときに夫と妻が対等のパートナーとして働くのを目にしたか考えてもらいます。また,何らかの理由で,夫婦が対等のパートナーとして働いていないのを目にしたときのことを考えてもらいます。生徒に,これらの例を心に留めて,次のレッスンの資料を研究し,自分たちの結婚生活においてどのようなパートナー関係を持ちたいか見極めるように勧めてください。

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