「第3課 クラス用準備資料—神のような性質と行く末」『永遠の家族 教師用資料』
「第3課 クラス用準備資料」『永遠の家族 教師用資料』
第3課 クラス用準備資料
神のような性質と行く末
人生でわたしたちが抱く最も重要な質問の幾つかは,自分の起源と行く末にかかわるもの—自分はほんとうは何者であり,自分にはどのような可能性があるか,という質問です。この課を研究する際,どのように自分自身を扱っているか,またどのように人を扱っているかを考えてください。もし神から受け継いだ自分の特質や行く末を常に心に留めておけたら,それはどのように変わるでしょうか。
セクション1
わたしは何者なのでしょうか。
預言者ジョセフ・スミスはこのように教えています。「神の性質を理解しなければ,人は自分自身を理解することができません。」(『歴代大管長の教え—ジョセフ・スミス』40)聖文は,神がどのような御方であり,わたしたちと神との関係がどのようなものであるかについて,力強い証を与えてくれます。
当時大管長会の一員であったディーター・F・ウークトドルフ管長は,わたしたちと神との関係についてこのように教えています。
わたしたちは全能の神によって造られました。神は天の御父であられます。わたしたちは文字どおり神の霊の子です。わたしたちは,きわめて貴く,高純度に精錬された上質の素材でできており,そのため内部に神性を構成する要素を持っています。
しかし,この地上において,わたしたちの思いや行いは,堕落した,清くない,不純なものに妨げられます。この世界のちりと汚れがわたしたちを汚し,自分の生得権と目的を認識し思い出すのを阻みます。
しかし,そのすべてをもってしても,わたしたちが本来何者であるかを変えることはできません。わたしたちに本来備わっている基本的な神性は残ります。(「主はあなたを肩に乗せて家に連れ帰ってくださるでしょう」『リアホナ』2016年5月号,104)
預言者と使徒は,次のように断言しています。「すべての人は,男性も女性も,神の形に創造されています。人は皆,天の両親から愛されている霊の息子,娘です(「家族—世界への宣言」ChurchofJesusChrist.org)。次の教えが,あなたの天の両親についての理解をどのように増してくれるか考えてください:
男と女はすべて,天の御父と御母にかたどられており,文字どおり神の息子,娘なのです。……
人は肉体をもって地上に来る前に,霊の状態で,天の両親にもうけられ,生まれ,御父の永遠の住まいで育てられて成熟に至りました。(“Gospel Classics: The Origin of Man,” Ensign, Feb. 2002, 29, 30)
ハロルド・B・リー大管長はこのように述べています。「わたしたちは,おそらく地上の父親と母親よりも自分のことを心配しておられる天の御父と御母がおられて,あの世からの影響力が常にあり,わたしたちができることをすべて行うときにわたしたちを助けようとしておられることを忘れてしまいます。」[Harold B. Lee, “The Influence and Responsibility of Women,” Relief Society Magazine, Feb. 1964, 85].福音トピックスの論文「天の母」(topics.ChurchofJesusChrist.org)
十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード会長もこのように教えています。「何よりもまず,皆さんは今も,そしてこれからも常に,神の霊の子供です。」(“Children of Heavenly Father” [Brigham Young University devotional, Mar. 3, 2020], 2, speeches.byu.edu)ウークトドルフ管長は,わたしたちが神の文字どおりの霊の子供であるという真理は「自分自身,兄弟姉妹,そして人生そのものの見方を変えるはずです」と教えています。(「4つの称号」『リアホナ』2013年5月号,58)
セクション2
自分は神の子であると知ることは,どのような影響を与えるでしょうか。
中央若い女性会長会第一顧問のミッシェル・D・クレーグ姉妹の次の言葉を紹介してもよいでしょう。
自分の真の姿と目的,深い霊性とをより深く理解すればするほど,生活のあらゆる面に影響がもたらされるようになります。(「見る目」『リアホナ』2020年11月号,16)
顔と顔を合わせて神と話し,自分の神から受け継いだ特質について理解した後にモーセが経験したことは,この知識がわたしたちに与えることのできる力を示しています。
セクション3
わたしの神聖な行く末とはどのようなものでしょうか。
この10年間であなたがどのくらい学び,成長してきたか,考えてください。天の両親の息子,娘として,あなたには信じられないほどの成長の可能性があります。実に,あなたには神聖な行く末があるのです。「家族—世界への宣言」ChurchofJesusChrist.org参照
共同の相続人とは,他の相続人と同等の財産を受け継ぐ人のことです。御父の長子であり,唯一の完全な息子として,御父がお持ちになるすべてを相続するのはイエス・キリストの権利です。従順で,救い主の贖いの完全な祝福を受けた人々も,御父がお持ちになるすべてを相続します(ローマ8:14-18;ガラテヤ3:26-29;教義と聖約93:21-22参照)。つまり,わたしたちは皆,天の御父のようになる可能性をもっているということです。
ラッセル・M・ネルソン大管長は,わたしたちの神聖な行く末とはどのような意味かを明らかにしています。
わたしたちは自分の持つ神聖な行く末,すなわち栄光と不死不滅と永遠の命を受けるために備えなければなりません。このような至高の祝福はすべて,わたしたちの忠実さを通してわたしたちのものとなる可能性があります。(「創造」『リアホナ』2000年7月号,104)
次の課では,わたしたちが永遠の生命の受け継ぎ手という神聖な行く末に到達するのを,イエス・キリストがどのように可能にしてくださるかについて,さらに詳しく学びます。ウークトドルフ管長が教えたように,これは一歩ずつ達成されます。
わたしたちは皆,赤ちゃんが歩き始めるのを見たことがあるでしょう。赤ちゃんは小さな歩幅でよちよち歩いては倒れます。わたしたちはそのような努力をとがめるでしょうか。もちろんそのようなことはしません。つまずいた赤ちゃんを罰する父親がいるでしょうか。むしろ,励まし,拍手し,ほめたたえます。あらゆる小さな一歩を重ねてその子供は両親にさらに似た者になるのです。
……神の完全さに比べると,わたしたち死すべき人間は,ぎこちなくよろめく赤ちゃんとほとんど変わりません。しかし,わたしたちの愛する天の御父は,わたしたちが御自分のようになることを望んでおられます。そして,……それはわたしたちの永遠の目標でもあるべきなのです。神は,わたしたちが瞬時にではなく,歩みを一歩ずつ踏み出すことでそこに到達することを理解しておられます。(「4つの称号」『リアホナ』2013年5月号,58)