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「8:学ぶ」『主に力を見いだす:レジリエンスを高める』

「8:学ぶ」『主に力を見いだす:レジリエンスを高める』

学ぶ—所要時間:60分以内

1.人間関係は重要である

読む:

人との愛にあふれた関係を深めるにつれ,わたしたちの肉体的,情緒的,霊的な健康は強められます。天の御父は,わたしたちが御父やわたしたちの周りの人たちを愛することを望んでおられます。家族や友人はわたしたちを愛し,人生における難問にうまく対処するための援助,励まし,率直なフィードバックを与えてくれます。サタンは,わたしたちがほかの人たちから孤立し,人間関係から生じる祝福を奪われたと感じるように望んでいます。

「預言者ジョセフ・スミスはこう教えています。『友情は「モルモンの教え」の重要な基本原則の一つです。』〔『歴代大管長の教え— ジョセフ・スミス』463〕この考えにより,わたしたちは皆,鼓舞され動機づけられることでしょう。なぜなら,友情はわたしたちの世界が最も必要としているものの一つと思われるからです。わたしたちは皆,友情を心から求め,親しく,変わることのない友情からしか得られない満足と安心感を切に望んでいます。」(マーリン・K・ジェンセン「友情—福音の原則『リアホナ』1999年7月号,74参照)

話し合う:

あなたは親密で愛にあふれた関係からどのような恵みがもたらされるのを目にしてきましたか。

2.人間関係を築く

読む:

人間関係を築くとき,わたしたちは進んで人々に手を差し伸べ,相違点について寛容でなければなりません。「小さな,簡単な」こと(アルマ37:6)によって関係を築くことができます。量よりも良質な人間関係を作るための時間が大切です。表面的な関係を多数持つよりも,信頼する少数の人たちと関係を深めることで人生においてより多くの喜びを得られることに気づくでしょう。多くの友達を持つことには何の問題もありませんが,友達の数と幸福の度合いが比例すると考えるべきではありません。

人々と関係を作り,築くためのそのほかの方法について,以下のリストを読んでください。

人に純粋な興味を持つ。人が何を愛し,楽しんでいるか知ります。同じ興味を持つ必要はありませんが,彼らが何に興味を持っているかに注意を向け,知ることができます。

ほほえむ。幸福は,あなたの周囲で何が起きているかでは決まりません。状況にどう対応するか次第です。ほほえみは,惜しみなく与えることができ,相手の気持ちを良くする効果的な方法です。

人の名前を覚える。本人が気づいていてもいなくても,人の名前はその人にとって最も重要な音です。あなたがだれかの名前を覚えることで,その人は自分が価値ある存在であり重要なのだと感じることができます。

聞き上手になる。人に自分自身について話すよう励まします。耳を傾けてもらえると,自分は認められていると感じるものです。あなたに話したいという気になってもらう最も簡単な方法は,聞き上手になることです。聞き上手になるためには,人が話したいと思っていることに関心を持つ必要があります。

相手に自分は重要な存在だと感じてもらえるよう,誠実に努力する。このように接してほしいと自分が思うのと同じように人に接することが黄金律です。人は,自分の発言や行動が他の人にとって重要であると感じたいものです。ここに挙げられているアイデアを実践することにより,自分は重要な存在なのだと人に感じてもらえるよう,最善を尽くすことができます。

読む:

「人々の必要に敏感になり,仕え,時間や才能をささげることによって,〔人々との〕個人的な関係を一人ずつ築いていきます。ある姉妹が高齢と病気で大変であるにもかかわらず,多くはできないけれど,人の話を聞くことができると決心したとき,わたしは深い感銘を受けました。彼女は毎週,困っている人や,落胆している人を探してともに時間を過ごし,話を聞きました。彼女は,実に多くの人の人生に祝福をもたらしました。」(ディーター・F・ウークトドルフ「最も大切な事柄について『リアホナ』2010年11月号,22)

深く考える:

自分がより強い関係を築くことができる人について考えます。その関係を築くために,このセクションで前に出てきたアイデアとウークトドルフ管長の助言についてじっくり考え,それらをどのように応用できるか書いてください。

3.理解に努め,裁かない

読む:

家族の行いを含め,だれでも,状況や人々について裁いてしまうものです。ウークトドルフ管長は次のように説明しています。「不快感や怒り,ねたみを抱くとき,自分の憤りを正当化するために,相手の行動には邪悪な動機があると決めつけて,裁くことは容易なことです。」(「憐れみ深い人たちは憐れみを受ける『リアホナ』2012年5月号,70)しかしモルモン書にはこう記されています。「さて,わたしの同胞よ,あなたがたは判断する際に用いる光,すなわちキリストの光について知っているので,誤って裁かないように注意しなさい。あなたがたが裁くその裁きで,あなたがたも裁かれるからである。」(モロナイ7:16,18

話し合う:

理解に努め,裁かないようにすることは,わたしたちの幸福にどのように影響するでしょうか。

読む:

4人の小さな子供を連れた親を見かけたと想像してください。子供たちは大声を出し,あなたや周囲の人たちを困惑させています。親は何も知らずにほかのことに気を取られているようで,子供たちの行動が周りの人たちにどれほど迷惑をかけているか気づいていません。しばらくして,親は子供たちをしかり,静かにするよう言います。

話し合う:

裁くような反応としてどのようなものが考えられるか,グループで話し合います。なぜ親がこのように行動しているのか,思いやりのある説明を考え出します。もっと理解に努め,裁かないために,あなたはどんなことができますか。

4.「I」メッセージで伝える

読む:

ほかの人との意見の対立や違いは,人間関係において自然なことです。それは,価値感,意見,認識,動機,願望,理念の違いにより生じます。健全な方法でそれらの違いに対処することを学ぶと,人との関係を強めることができ,共感を抱き忍耐力を養う助けになります。対立は,個人が安心感を抱き,大事にされていると感じるときに,健全に解決されやすくなります。違いがあるのは当たり前のことですが,争いを引き起こす必要はありません。対立状態にあるときの争いが問題となるのです。

個人間で違いがあると,対立を大きくせずにあなたの言いたいことをはっきり伝えることは難しいかもしれません。「I」(アイ)メッセージを使うと,あなたの懸念,気持ち,必要を,聞き手にとって聞きやすく理解しやすい形で述べる助けになります。「I」メッセージは,相手が何をしたか,何をしなかったかという視点ではなく,自分自身の感情や経験に焦点を当てます。

I」メッセージの最初の部分では,自分自身の気持ちを明らかにして,言葉で伝えます。これは対立や意見の相違に対処するためにとても重要です。防衛的な気持ちを和らげるのに役立ち,互いに耳を傾け合いやすくなります。「YOU」(ユー) 発言を「I」(アイ)メッセージにどのように変換するか,以下の例を読んでください。

YOU」メッセージの例

I」メッセージの例

YOU」メッセージの例

「あなたはだれの話も聞きません。今,わたしの言うことをまともに聞いていません。」

I」メッセージの例

「理解されていないと思うとき,わたしの気持ちは落ち込みます。目を合わせることで,あなたが気にしてくれていると感じられます。」

YOU」メッセージの例

「夕食をいらないのに電話をくれないなんて,あなたは思いやりがなく,配慮に欠けています。」

I」メッセージの例

「夕食をいらないのに電話がないと,わたしは軽視されていると感じますあなたの身に何かあったのかと心配にもなります。」

話し合う:

YOU」メッセージと「I」メッセージには,どのような違いがあるでしょうか。

読む:

時間を取って自分の気持ちをだれかに伝えるとき,あなたの望みを叶えるのは相手の責任だと思うかもしれません。しかし,自分の気持ちを伝えても,あなたの気持ちや願望は,あなたの責任です。「I」メッセージが望みどおりの結果を生み出さないとき,憤慨することなく,自分の望む結果を生み出すよう,愛を持って行動することができます。

5.愛を示す

読む:

「家族が直面している問題が何であれ,問題の解決策がどのようなものであれ,全てはキリストの純粋な愛である慈愛で始まり,慈愛で終わるのです。この愛がなければ,完全そうに見える家族でも苦労が絶えません。この愛があれば,大きな試練の中にある家族でも幸せを得られます。」(「救う人々をたたえ」『リアホナ』2016年5月号,80)。

視聴する:

「忍耐強い愛」はChurchofJesusChrist.org/media-library/video/2013-06-010-enduring-loveで視聴可能です〔4分16秒〕。

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深く考える:

あなたの慈愛によって恵みを受けられる人はだれでしょうか。それはなぜですか?

読む:

主は霊感による文書である『家族—世界への宣言』を通して,人間関係を築くことについて勧告を与えておられます。宣言では,実りある関係は「信仰と祈り,悔い改め,赦し,尊敬,愛,思いやり,労働,健全な娯楽活動の原則にのっとって確立され,維持され〔る〕」と教えられています。(「家族—世界への宣言」)