第1課
教義と聖約および教会歴史の紹介
目的
今年度は教義と聖約および教会歴史を学ぶことをクラスの生徒に紹介し,時満ちる神権時代において生徒がどのような立場に置かれているかを理解できるようにする。
準備
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以下の聖句とその他の資料を祈りの気持ちで研究する。
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教義と聖約の序文;教義と聖約1章。
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『わたしたちの受け継ぎ』序。
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『教義と聖約および教会歴史生徒用学習ガイド』(35686 300)をクラスの生徒全員に配布するだけの部数を取り寄せる。日曜学校会長会,ワード書記,または書籍・資料担当ワード書記補佐から入手する。『生徒用学習ガイド』の1課の資料に目を通し,レッスンで学習ガイドから参照する方法を計画する。
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生徒が『わたしたちの受け継ぎ-末日聖徒イエス・キリスト教会歴史概観』(35448 300)を個人学習で使えるように,クラスの生徒全員に配布するだけの部数を取り寄せる(少なくとも各家庭に1冊)。多くの会員はすでに持っているはずである。本書は日曜学校会長会,ワード書記,または書籍・資料担当ワード書記補佐から受け取ることができる。さらに部数が必要であれば,ワード書記を通じて追加注文する。
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「導入」にある活動を行う場合は,ソルトレーク神殿の写真(『福音の視覚資料セット』502)を準備する。
レッスンの展開
話し合いと応用
本課に収められている資料のすべてをレッスンの時間内に採り上げることはできない。したがって,生徒の必要に最も適した資料を祈りの気持ちで選ぶ必要がある。
今年度の学習課程では主題を中心にして教義と聖約ならびに教会歴史を研究する方法を取っている。レッスンは生徒が特定の福音のテーマについて教義と聖約ならびに教会歴史が教えている事柄を学び,応用するのを助けることを主眼としている。生徒は今年度の学習課程を通して,福音のもたらす祝福を得たいという望みをいっそう強めることであろう。
今年度のレッスンは主題を中心にして研究する手法を取っているため,教義と聖約の一部の章が読書課題に含まれていないことを指摘する。しかしながら,生徒は今年中に教義と聖約の全章を読破する計画を立てるべきである。
『生徒用学習ガイド』を配る。学習ガイドには各課の読書課題と話し合いのための質問が列挙されていることを説明する。毎週,読書課題を果たし,準備をしてクラスに出席するよう決意を促す。どうしたら毎週の読書課題を習慣とすることができるかについて生徒の意見を求める。
『わたしたちの受け継ぎ』を見せて,必要であれば配る。各家庭に少なくとも1冊は配布されるようにする。この書物は預言者ジョセフ・スミスの時代から現在に至るまでの教会歴史から霊感あふれる出来事を集めたものであることを説明する。生徒は年間を通じてこの書物を読む必要がある。そこに採り上げられている多くの出来事をレッスンで話し合うことになる。
この学習課程を成功させる責任の一部は生徒が担っていることを指摘する。レッスンに参加する準備をしてくるとともに,福音の原則を生活の中で応用する方法について学んだ経験を紹介する準備をしてくるよう奨励する。
1.教義と聖約の啓示は今日の必要を満たすものである
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教義と聖約の序文から第3段落を読む(「教義と聖約の書」で始まる段落)。教義と聖約はほかの聖文とどのような点で異なっているでしょうか。教義と聖約の中であなたにとって特に助けとなった箇所や大切な意味を持つ箇所はありますか。
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序文の第6段落を読む(「これらの神聖な啓示は」で始まる段落)。教義と聖約に収められている啓示がどのようにして与えられたかについて,この段落はどのようなことを教えているでしょうか。ほとんどの啓示は祈りの答えとして与えられたことを知るのはなぜ大切なのでしょうか。
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序文の第8段落を読む(「これらの啓示の中では」で始まる段落)。教義と聖約で説明されている福音の教義にはどのようなものがあるでしょうか(2,3の教義を選び,教義と聖約でそれらの真理が明らかにされなかったとしたら,わたしたちの生活はどうなっていたかについて話し合う)。
2.主は教義と聖約の序文を著された
以下の情報を検討しながら,教義と聖約1章を紹介する。
1831年11月1日,預言者ジョセフ・スミスはオハイオ州ハイラムで開かれた長老たちの特別大会を管理していた。出席者は預言者がそれまでに受けた啓示の一部を編集して,戒めの書という名称の書物として出版することを決議した。この大会の最初の部会が終わると,主は自ら「わたしの戒めの書へのはしがき」と呼ばれる啓示をジョセフ・スミスに与えてこの書物の出版を承認された(教義と聖約1:6)。この啓示は現在,教義と聖約1章となっている。
エズラ・タフト・ベンソン大管長はこのように述べている。「教義と聖約は主御自身がはしがきを書かれた唯一の書物です。そのはしがきの中で,主はこの世の人々に対して,その声はすべての人のためのものであること(2節参照),主の来られる日が近いこと(12節参照),教義と聖約に含まれる真理はすべて成就されること(37-38節参照)を宣言されました。」(「現在の啓示の賜物」『聖徒の道』1987年1月号,86)
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教義と聖約1章で主は「警告の声」を上げられました。そして主は教義と聖約全体を通じて警告の声を発し続けておられます(教義と聖約1:4)。主は1章でどのような警告を発しておられるでしょうか(教義と聖約1:7-10,12-16,31-33参照。これらを黒板に書き出すとよい)。これらの警告はどのような意味でわたしたちに向けられたものと言えるでしょうか。
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教義と聖約のメッセージはだれに対して与えられたものでしょうか(教義と聖約1:1-4,11,34-35参照)。これらのメッセージはどのようにしてあらゆる人に届けられるのでしょうか(教義と聖約1:4参照)。
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教義と聖約1章で主は末日の業の大いなる行く末について予告しておられます(教義と聖約1:23,30)。主がこの啓示を明らかにされたとき,教会は組織されてからわずか1年半しかたっておらず,数百人の会員しかいなかったことを説明する。教会の発展に関して宣言された数々の預言は現在どのように成就しているでしょうか。
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教義と聖約1章で主は教義と聖約の中で与えられている啓示の目的を幾つか説明しておられます。教義と聖約1:17-28を生徒とともに読む。これらの節に記録されているところによれば,啓示が与えられる目的は何でしょうか(以下のような答えが考えられる)。
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「すべての人が主なる神,すなわち世の救い主の名によって語るため」(教義と聖約1:20)
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「信仰もまた地に増すため」(教義と聖約1:21)
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「わたしの永遠の聖約が確立されるため」(教義と聖約1:22)
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「わたしの完全な福音が……宣べられるため」(教義と聖約1:23)
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主の僕たちに「理解できるようにするため」(教義と聖約1:24)
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「また,彼らが誤りを犯したならば,それを知らされるため」(教義と聖約1:25)
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「知恵を求めたならば,教えを授けられるため」(教義と聖約1:26)
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「罪を犯したならば,懲らしめを受けて,悔い改められるようにするため」(教義と聖約1:27)
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「謙遜であれば,強くされ,高い所から祝福を受け,また折々知識を与えられるようにするため」(教義と聖約1:28)
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主が与えられた教義と聖約のはしがきは,主の言葉を調べるようにとの戒めで締めくくられています。教義と聖約1:37-38と18:34-36を生徒とともに読む。これらの節で主は御自分の言葉と声についてどのようなことを教えておられるでしょうか。聖文を調べることと,聖文を単に読むことの間にはどのような違いがあるでしょうか。あなたは教義と聖約に記されている主の言葉を調べることによってどのような恵みを受けてきたでしょうか。
3.今年度の学習課程では時満ちる神権時代のおもな出来事について話し合う
生徒に『聖句ガイド』の135ページを開いてもらう。「神権時代」の項の最初の説明文を読む。そして,今年度のレッスンではわたしたちの神権時代,すなわち時満ちる神権時代(教義と聖約112:30-32)に起きたおもな出来事を採り上げることを説明する。以下の預言者ジョセフ・スミスの言葉を紹介する。
「預言者,祭司,王たちは……わたしたちが生きている時代を楽しみに待ち望んでいた。天からの喜びのおとずれに胸を躍らせ,この時代のことを歌い,文章に表し,また預言した。しかし,彼らはそれを見ることもなく世を去った。わたしたちは神から末日の栄光をもたらすように選ばれた恵まれた民である。この末日の栄光,すなわち時満ちる神権時代を目にし,それに加わり,前進させるのは,わたしたちの任務である。」(Teachings of the Prophet Joseph Smith,ジョセフ・フィールディング・スミス選〔1976年〕231)。
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わたしたちの神権時代は過去の神権時代とどのような点で異なっていますか(現在の神権時代は背教によって幕を閉じることがない,教会は全地に満ちるまで発展する,主の再臨の道が備えられる,などの答えが考えられる)。現在の神権時代に生きている人々にはどのような祝福と責任が与えられているでしょうか。
現在の神権時代は歴史的に6つの時期に分けられることを説明する。以下を黒板に書き出すとよい。
ニューヨーク時代 |
1820年-1830年 |
オハイオ-ミズーリ時代 |
1831年-1838年 |
ノーブー時代 |
1839年-1846年 |
西部開拓時代 |
1846年-1898年 |
教会が拡張した時代 |
1899年-1950年 |
世界的規模の時代 |
1951年-現在 |
歴史上の6つの時期に起きた重要な出来事の多くは本書の270-271ページと『生徒用学習ガイド』の270-271ページと『生徒用学習ガイド』の27-28ページの「教会歴史年表」にまとめられていることを説明する。それらの出来事にざっと目を通すように言う。
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教会歴史の中であなたにとって特に意義のある出来事は何でしょうか。
4.わたしたちはこの末日の偉大な業が前進するよう助けることができる
教室内にいる周囲の人々の顔を見るように言う。わたしたちは偶然にこの時期に地上へ来たわけではないことを説明する。わたしたちはこの最後の神権時代に神の王国を建設するために神によって遣わされているのである。エズラ・タフト・ベンソン大管長はこのように述べている。「これほどわずかな時間にこれほど多くのことが求められている時代は,これまでありませんでした。」(マービン・J・アシュトンによる引用,「山のごとく強く立つ」『聖徒の道』1990年1月号,38)
ゴードン・B・ヒンクレー大管長はこのように語っている。「わたしたちが遭遇する最も重大なチャレンジであり,最もすばらしいチャレンジは発展とともにやって来るチャレンジです。」(“President Gordon B. Hinckley,” Ensign,1995年4月号,6で引用)
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教会の驚異的な発展によってもたらされているチャレンジにはどのようなものがあるでしょうか。教会はそれらのチャレンジに立ち向かうためにどのようなことをしているでしょうか(神殿建設の急増,神権指導者を養成するための努力,聖文を多くの言語に翻訳する事業の急速な展開などの答えが考えられる)。
わたしたちは教会の発展がもたらしている興奮を目にし,肌で感じられることを強調する。しかし,主はわたしたちが何もせずに傍観していることを求めておられるのではない。わたしたちは家族としてまた個人として務めを果たしているかどうかを自問してみなければならない。ゴードン・B・ヒンクレー大管長はこのように述べている。「あまたの機会が与えられる時代がやって来ました。それを受け止めて前進するのは,わたしたちの責任です。わたしたちがささやかながらもそれぞれの責任を果たして,主の業をその壮大な終局目標に向かって前進させることができるとしたら,何とすばらしい時代でしょうか。」(「将来に目を向けて」『聖徒の道』1998年1月号,75)
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主の偉大な末日の業を前進させるためにわたしたちは個人として,また家族としてどのようなことができるでしょうか。