第12課
イサクとリベカ
目 的
子供たちが神殿結婚の聖約を交わし,それを尊ぶならば,アブラハム,イサク,ヤコブに約束されたと同じ永遠の祝福を受けられることを教える。
準 備
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祈りをもって以下の聖句を研究する。
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創世24:1-6——アブラハムはイサクに,カナンびとと結婚してはならないと命じた。アブラハムはイサクの妻を見つけるために
僕 を遣わした。 -
創世24:7-59——主はリベカをイサクの妻に選ぶようアブラハムの僕を導かれた。
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創世24:60-67——リベカは無数の人々の母となる祝福を受けた。リベカはイサクと結婚した。
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レッスンを検討し,聖文の物語を子供たちにどう教えるかを決める(本書「レッスンの準備」ⅵ—ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ—ⅷ参照)。子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いと応用のための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。
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「導入」で使用する紙製の輪を作る練習をする。図に示されているように12.5センチ×17.5センチの紙を縦に折り,点線に沿って切り抜く。最後にXからYの折り目を切る。両端は切らない。折った所を注意しながら戻すと紙の輪が出来上がる。実寸の型紙は次のページにある。
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教材
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『聖書』人数分
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12.5センチ×17.5センチの紙とはさみ
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視覚資料6-15「井戸の傍らに立つリベカ」
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レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
導 入
12.5センチ×17.5センチの紙を使って大きな紙の輪を作る方法を教えることを子供たちに伝える。紙の輪を作るには教師の言うとおりに作業をしなければならないことを説明する。指示に従って紙を切り,注意深く開くと輪が出来上がる。一人の子供に立ち上がって,紙の輪を丁寧に頭にかぶりそのまま床まで体を通すように言う。
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永遠の結婚はどのような点でこの輪に似ていますか。(終わりがない。)神殿結婚が永遠に続き,終わりがないものにするにはどうしなければなりませんか。(夫婦とも天の御父の戒めに従い,聖和を守らなければならない。)
導入の代替案
子供たちに指輪を見せて,指輪はどのような意味で永遠の結婚に似ているかを話し合う。
聖文の物語
創世24章から,アブラハムはイサクの妻をどのように選んだかを教え,リベカがこの永遠の結婚に備えるためにはぐくんだ資質について話し合う。日の栄えの結婚のために準備することの大切さと正しい
話し合いと応用のための質問
レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読み,それについて話し合うのは,聖文に対する子供たちの理解を深めるのに役立つ。
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アブラハムはなぜイサクがカナンびとの女性と結婚してはならないと考えたのですか。(創世24:3-4。カナンびとは偽りの神を礼拝していた。もしイサクがほかの信仰を持つ女性と結婚すれば,それは聖約に基づかない結婚となる。アブラハムはイサクが忠実であり続けるのを助けるような女性と結婚することを望んだ。こうしなければアブラハムの子孫から神権が取り上げられてしまうことになり,アブラハムの子孫は主がアブラハムとその子孫に約束された特別な祝福を受けることができなかった。)(「レッスンを豊かにする活動」1参照)
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イサクとリベカのようにもしあなたが知らないだれかと結婚するとしたらどのような気持ちがしますか。どのような人であれば,あなたの結婚相手を選ぶ人として信頼できますか。
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アブラハムの僕はどのような資質を持っていたので,イサクのためにふさわしい妻を見つけるほどの信頼を得たのですか。(創世24:12-14,33,48。僕は問題を自分の力で解決するのでなく,自分の計画を確認していただくために主に祈ってから行動した。僕は自分の考えに基づいて行動するのでなく,どうすれば使命を果たすことができるかを考えた。僕は主から助けを与えられたときに感謝を表した。)主の助けを求めるとき,あなたはどのようにアブラハムの僕の模範に従うことができますか。
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リベカが,自分から進んで僕のらくだに水を与えたことから,彼女はどのような女性だったことが分かりますか(創世24:18-19)。熱心に働き,利己的にならず,信頼されるという資質を身に付けるにはどうすればよいでしょう。難しい仕事を与えられたとき,その仕事を楽しく行うにはどうすればよいですか。リベカは難しい仕事をどのようにして成し遂げましたか(創世24:20)。(「レッスンを豊かにする活動」2参照)
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リベカの父と兄はリベカをイサクと結婚させたいという求めに対してどのようにこたえましたか(創世24:50-51)。両親の模範は子供たちにどのような影響を与えますか。
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リベカは僕とともに行くことを家族に返事したとき,どのようなすばらしい資質を表しましたか。(創世24:58。リベカは神を信じる信仰を持っていた。)リベカはなぜ遠い地に住む見知らぬ人と結婚する気持ちになったと思いますか。(リベカは聖約の下で結婚し,アブラハムの祝福を自分自身と自分の子供たちにもたらすことを望んでいた。)
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リベカの家族はリベカが出発する前に何をしましたか(創世24:60)。結婚の準備をするために父親の祝福はどのような助けとなりますか。
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皆さんは永遠の結婚のためにいつから準備すべきですか。末日の預言者スペンサー・W・キンボール大管長は次のように述べています。「わたしたちは……すべての少年少女に幼いときから必ず神殿で結婚すること,……そのために清い生活を送ることを計画するようお勧めします。」(“The Matter of Marriage,” ソルトレーク・インスティテュートにおける演説,1976年10月22日)
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自分の永遠の結婚のためにどのような準備をすることができますか。家族がもっと日の栄えの状態に近づくために今あなたは何ができますか。
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サクは幸福な結婚生活を送るために一つの大切なことを行いましたがそれは何ですか。(創世24:67。イサクは妻を愛した。)家族に対してもっと愛を示すにはどうすればよいでしょうか。
レッスンを豊かにする活動
以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。
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子供たちに幾つかの神殿の写真を見せ,神殿で結婚することの大切さについて
証 する。神殿で結婚することによって,アブラハム,イサク,ヤコブのすべての祝福を受ける資格ができることを説明する。アブラハムに約束された祝福について復習する(第9課「レッスンを豊かにする活動」1参照)。両親が離婚した家族の子供がいればその子供に配慮して,子供たちは神殿の結び固めを受ける特権に浴していない両親を,どのようにしてこれらの祝福のために準備するよう励ますことができるかという質問をする。教師はすでに神殿に参入していたら,神殿について感じていることを述べる。 -
子供たちにらくだ(6-15「井戸の傍らに立つリベカ」または「博士たち」〔『福音の視覚資料セット』203〕)の絵を見せる。らくだは水を飲まずに何日間も旅をすることができるが,夏の間は1日に19リットルもの水を飲むことを説明する。リベカは10頭のらくだに十分な水を与えるために水がめを持って井戸とらくだがつながれている場所の間を何往復したかを想像してみる。リベカが人々に喜んで奉仕する女性であったことを指摘する。子供たちに幾つかの水がめを1枚の模造紙に描かせて,だれかに喜んで奉仕できる事柄をそれぞれの水がめに書き入れるように言う。
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子供たちに半円になっていすに座るように言う。半円の中に一ついすを余分に入れる。子供たちは今,家族と一緒に天国にいると考えさせる。辺りを見回しても家族の一人が見当たらないとしたらどのような気持ちがするだろう。
第13代大管長エズラ・タフト・ベンソンの以下の話を紹介するとよい。
「神は家族が永遠に存続することを意図しておられました。わたしは全身全霊をもってこれが真実であることを証します。天の御父がわたしたちの家庭と家族一人一人を祝福してくださり,いつの日かわたしたちは天の御父の日の栄えの家において,家族が全員そろっていることを報告できると願っています。そこでは互いを大切に支え合ってきた父と母そして兄弟と姉妹が席を共にしています。一人も欠けることなく,皆一緒にふるさとに帰るのです。」(The Teachings of Ezra Taft Benson,『エズラ・タフト・ベンソンの教え』493)
子供たちに現在とそして将来,ベンソン大管長の勧告にどのように従うことができるかを話し合わせる。(家族の全員が教会員でない家庭の子供に配慮する。)子供たちに,ベンソン大管長の言葉について家族と一緒に考え,協力して実行できる事柄のリストを作るよう奨励する。
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リベカとイサクの物語をロールプレーイングで演じさせる。簡単な衣装や小道具を用意するとよい。
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教師はもし神殿推薦状を持っていれば,それを子供たちに見せて,主の神殿に参入することがどれほど神聖な特権かを述べる。末日聖徒イエス・キリスト教会の会員が神殿推薦状を受けるために行わなければならない事柄について説明する。
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肉体と心を清潔に清く保つ。
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教会の大管長を預言者,聖見者,啓示者として支持する。
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完全な
什分 の一を納める。 -
知恵の言葉を守る。
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すべての面において正直である。
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教会の集会に出席し,戒めを守る。
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家族に親切にする。
子供たちがアブラハムの祝福を受けることができる人になり,それらの祝福を彼らの子供たちに伝えることができるように,神殿で結婚することを今から目標とするように勧める。
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第12代大管長スペンサー・W・キンボールの以下の話を紹介する。
「神殿活動の重要性を心に留め,すべての末日聖徒の家族がそれぞれの子供部屋や居間に適当な大きさの神殿の絵を飾り,それらの美しい建物の目的をしばしば思い起こすことができるならば,どんなにすばらしいことであろう。このようにすれば,神殿結婚は今よりもずっと多くなるであろう。子供たちは,いつも神殿という目標を抱いて成長期を送るからである。わたしは聖徒たちにこのことをお勧めする。」(「永遠の事柄——危険を冒してはいないだろうか」『聖徒の道』1977年5月号,248)
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「家族は永遠に」(『子供の歌集』98)または「神殿に行きたいな」(『子供の歌集』99)を歌うか,歌詞を読む。
まとめ
証
神殿結婚という偉大な祝福について証を述べるとよい。天の御父がわたしたち一人一人を愛しておられることに対して感謝を表す。永遠の家族を築くために必要な良い資質を培うよう子供たちを励ます。
家族との分かち合いの提案
物語,質問,活動などのレッスンの一部を家族と分かち合ったり,読書課題を家族と一緒に読んだりするよう,子供たちを励ます。
読書課題
本課の復習のため,家庭で創世24:42-51,58を研究するよう,子供たちに提案する。
一人の子供に閉会の祈りをさせる。
作り方-
折る
X
Y
折る
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紙を縦に半分に折る。
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両面ともすべての点線に沿って切る。
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XからYの折り目を切る。
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XとYを過ぎて端まで切ってはならない。