第39課
ヨ ブ
目 的
子供たちが試しに遭っても信仰を持ち,強く踏みとどまることができるように助ける。
準 備
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祈りをもって以下の聖句を研究する。
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レッスンを検討し,聖文の物語を子供たちにどう教えるかを決める(本書「レッスンの準備」ⅵ—ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ—ⅷ参照)。子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いと応用のための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。
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教材
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『聖書』人数分
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鉛筆,ダイヤモンドが入った装身具(もしあれば)
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レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
レッスンを豊かにする活動
以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。
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小鳥のひなについて話をする。小鳥のひなは卵の殻から出る寸前に,自由になるために殻をつつく。小鳥がかわいそうだと思って,わたしたちが殻を割ってやったらどうなりますか。ひなは恐らく死んでしまうことを話す。殻をつつくことによってひなは強くなり,殻から出て自由になったときに生きる力を身に付けている。試練はわたしたちをどのように強くするかについて話し合う。わたしたちは天の御父の前に戻って天の御父とともに生活するためには強くならなければならないことについて話し合う。
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以下の出来事を自分の言葉で話した後に,子供たちと話し合う。
スペンサー・W・キンボール第12代大管長は,次のような質問をした女性について述べている。「『神の王国を建設するのにあまり力を尽くしていないように思われる人々がいちばん裕福そうに見えるのは,どうしたことでしょうか。……わたしたちは安息日を守り集会に出席していますが,彼らはゴルフや狩りや魚釣りで遊び戯れています。……わたしたちは
什分 の一やそのほかの献金で教会にたくさんのお金を納めていますが,彼らはかなりの収入を自分たちの生活のためにだけ使っています。……でもわたしには,福音に生きる人にその報いがなく,高慢で,神との聖約を破っている人の方が繁栄しているように思われます。』キンボール大管長は,わたしたちは自分がまいたものを必ず刈り取ることを説明した後,次のように言った。『時が過ぎるのが確かなように,永遠という時が必ず来るように,精算の時が来ます。この世に生を受けた人は皆,おのおのその仕業に応じて裁きを受けるために神の法廷に立ちます。地上でどのような生活を過ごしたかに応じて報いと罰とが最終的に言い渡されるのです。……帳簿は毎日帳尻を合わせているのでなくて,収穫の時……にそうする〔のです〕。』」(『赦しの奇跡』311-314) -
以下の言葉またはあなたが選んだ言葉を書いたカードを準備する。「目」「パン」「本」「木」「馬」「泳ぐ」。これから20の質問と呼ばれているゲームを教えると子供たちに告げる。一人の子供に前へ出て来させ,ほかの子供たちに見せないようにして,カードを1枚選ばせる。ほかの子供たちは「はい」か「いいえ」で答えられる質問をしてカードに書かれている言葉を当てる。次のような質問をする。「それは食べるものですか。それは動物ですか。それは体の一部ですか」など。前に立っている子供は,答えが「はい」であれば目を大きく開き,「いいえ」であればまばたきする。(以下の物語に登場する少女はこの方法でしか自分の意思を表すことができなかった。)子供たちは質問を20回まですることができる。(時間的に,このゲームは1回しかできないかもしれない。)
ヒーザー・エリクソンという名の少女の話をする。彼女は非常に重い病気にかかったため,自分の体を思いどおりに動かすことがほとんどできなかった。ヒーザーが唯一意思を伝えることができたのは家族が彼女に質問する方法だった。家族の質問の答えが「はい」であれば,ヒーザーは質問した人を見詰め,「いいえ」であればまばたきするのだった。ヒーザーと家族はこの方法でとてもよく意思を通わさせることができた。肉体的なハンデキャップを負っているにもかかわらず,ヒーザーはイエスを愛していることをしばしば表現していた。ある日のこと,ヒーザーの治療師がどんな歌が好きかを尋ねた。ヒーザーは喜びの表情を見せて,いちばん好きな歌を治療師に伝えようとした。3日間にわたって質問を続け,調べた結果,ついに歌の題名が分かった。それは「心に光あり」(『賛美歌』139番)だった。
ヒーザーが最も好きな箇所は「うたえぬ歌をも 主は
聴 きたもう」だった。治療師は尋ねた。「ヒーザー,これがそうなの? ここがこの賛美歌でいちばん好きな箇所なの? そのことをわたしに知ってほしいの?イエス様は聴いておられることと,イエス様はあなたが歌えない歌を聴くことがおできになることなのね。」ヒーザーは頭を上げて,興奮した様子で治療師の目を見詰めた。そして安心した表情がヒーザーの顔に浮かんだ。証が述べられたのである。(ブルースおよびジョイス・エリクソン,『人生は不公平だと考えたとき』When Life Doesn’t Seem Fair,49-55より改作)ヒーザーは話すことも,体を自由にすることもできなかったにもかかわらず,イエスに対する証を持ち積極的であったことについて話し合う。子供たちが遭遇する試練と,試練に遭っても忠実であるためにはどうすればよいかを話し合う。
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地球が毛糸で何回も巻かれている状態を子供たちに想像させる。その毛糸は永遠を表している。そして,その毛糸を1センチずつに切ったと考えさせる。この1センチはわたしたちが地上で生活する短い期間を表している。全員で教義と聖約121:7-10を読み,この世の生涯は永遠と比較するとどれほど短いかについて話し合う。わたしたちは試練に耐えて,忠実であるならば,永遠に祝福を受ける。
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「子供のいのり」(『子供の歌集』6)を歌うか,歌詞を読む。
まとめ
一人の子供に閉会の祈りをさせる。