初等協会テキストと分かち合いの時間
第26課 ルツとナオミ


第26課

ルツとナオミ

目 的

子供たちに,義人の模範に従うとともに自らが良い模範になる望みを抱かせる。

準 備

  1. 祈りをもって以下の聖句を研究する。

    • ルツ1:1-5——ナオミは家族とともにモアブへ移った。夫と息子たちは亡くなった。

    • ルツ1:6-22——ルツはナオミとともにベツレヘムヘ戻った。

    • ルツ2章——ルツはボアズの畑で落ち穂拾いをした。

    • ルツ4:9-17——ボアズはルツと結楯した。二人の間に生まれた息子をオベデと名付けた。

  2. その他の参考箇所

    • ヨハネ7:42——キリストはダビデの子孫で,ベツレヘムにお生まれになることになっていた。

  3. レッスンを検討し,聖文の物語を子供たちにどう教えるかを決める(本書「レッスンの準備」ⅵ—ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ—ⅷ参照)。子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いと応用のための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  4. 教材

    1. 『聖書』人数分

    2. 足跡を書いた大きな紙を数枚。レッスンが始まる前に,教室の入り口から教室内を少し歩いて席まで行くように床に足跡を並べる。

    3. 視覚資料6-33「ボアズの畑で落ち穂拾いをするルツ」

レッスン

子供たちが教室に入るときに,床に置いてある足跡の紙に従って歩くように指示する。一人の子供に開会の祈りをさせる。

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

  • 教室に入るとき,何に従って歩きましたか。

わたしたちは人生を歩むときに必ず足跡を残すことを説明する。わたしたちは時々ほかの人々の足跡に従って歩いて,彼らと同じような行いをしようとすることがある。ほかの人々も同様にわたしたちを見ており,彼らはわたしたちの足跡に従って歩もうとするかもしれない。軟らかい土の上を歩くと足跡が残るように,わたしたちのすべての行いは他人に対して何かの印象を与える。善いことをすれば,人々に良い模範を示すことになり,悪いことをすれば,人々に悪い模範を示すことになる。

今日きょうのレッスンでは,模範に従うとともに自分が模範になることの大切さを知っていた二人の女性について学ぶ。

聖文の物語

適切な箇所で視覚資料を用いて,「準備」の項目で挙げられた聖句に基づいてルツとナオミの物語を子供たちに教える(聖文の物語の教え方については,「聖文に基づいて教える」ⅶ—ⅷ参照)。ルツはナオミの良い模範に従い,ルツもほかの人々が従うことができるような良い模範を示したことを子供たちに理解させる。

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読み,それについて話し合うのは,聖文に対する子供たちの理解を深めるのに役立つ。

  • ナオミはなぜ夫と二人の息子とともにベツレヘムを去って,モアブへ行ったのですか(ルツ1:1)。彼らがモアブにいる間にどのようなことが起こりましたか(ルツ1:3-5)。

  • 飢饉ききんが終わってナオミはベツレヘムへ戻ることを決意したとき,だれと一緒に出発しましたか(ルツ1:7)。ナオミは二人の義理の娘にそれぞれ自分の母親のもとへ帰るように言ったのはなぜですか(ルツ1:8-13)。

  • ナオミの言いつけに対して二人の若い女性はどのように答えましたか(ルツ1:14-17)。ルツはなぜナオミと一緒にいることを選んだと思いますか。ナオミはイスラエルの家の女性で,福音を理解していたことを説明する。ルツはモアブ出身で,モアブの人々は天の御父を礼拝していませんでした。ルツは義理の母に対する愛を表しただけでなく,イエス・キリストの福音を受け入れていました。ルツはナオミの良い模範に従い,ナオミと同じように天の御父を礼拝したいと思いました。あなたはだれの良い模範に従いたいと思いますか。その人々はどのような良い模範を示しましたか(「レッスンを豊かにする活動」1参照)。

  • ルツはナオミとともに食物を食べられるようにするため,どのようなことを進んで行いましたか(ルツ2:2)。落ち穂拾いとは,穀物を収穫した後の畑へ行って,落ちている穀物を拾うことであると説明する。

  • ルツはだれの畑へ行って落ち穂拾いをしましたか(ルツ2:3)。ボアズはどのような人でしたか(ルツ2:1,3)。ボアズは最初にルツに会ったとき,どのようにしてルツを助けましたか(ルツ2:15-16)。ボアズはなぜルツのためにそのようなことをしたのですか。(ルツ2:11-12。ナオミの世話をするルツの模範を見たボアズは,ルツがとても良い女性であるのを知ったことを説明する。)

  • ボアズはなぜルツを助ける責任があると感じたのですか(ルツ3:11-13)。あなたはだれを助ける責任がありますか。あなたはどのようにして両親,兄弟,姉妹を助けることができますか。祖父母,おじ,おば,いとこをどのようにして助けることができますか。

  • ルツは人々にどのような模範を示しましたか(「レッスンを豊かにする活動」4参照)。あなたはどのようにして人々に良い模範を示すことができますか(「レッスンを豊かにする活動」2参照)。

  • ルツはだれと結婚しましたか。(ルツ4:13。子供たちに4章の内容を理解させるために,イスラエルにおける結婚の習慣を説明する。ルツの夫が亡くなっていたために,一族の中で最も姻戚いんせき関係上近い男性は彼女と結婚して,彼女が子供を産めるようにする必要があった。ボアズはルツと最も姻戚関係が近い男性ではなかった。ルツと最も姻戚関係が近い男性はルツと結婚するのを望まなかった。しかし,ボアズはルツが善い人であり親切な人であるのを知っていたため,彼女と結婚することを望んだ。)二人の間に最初に産まれた息子は何という名前ですか(ルツ4:17)。オベデの孫は何という名前ですか。ルツのひ孫は,ゴリアテと戦った少年で後にイスラエルの王となったダビデであること,ダビデはイエス・キリストの先祖であることを指摘する(ヨハネ7:42参照)。

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. 子供たちに対して良い模範を示した人々について考えさせる。それらの人々はどのような資質を持っているかを見つけて,導入の活動で使用した足跡を描いた紙にそれらの資質を書かせる。これらの紙を再度床に置いて,子供たちに足跡を踏んで歩かせるとよい。そして足跡に足を乗せるときに,その紙に記されている資質を読み上げさせる。

  2. 全員に紙と鉛筆を配り,それぞれ自分の足の輪郭をなぞって足形を書かせる。人々の良い模範となることができるように,伸ばしたいと思う資質を挙げさせる。それらの資質を黒板に書き出す。努力して自分も身に付けたいと思う資質を一つ以上選んで,その紙に書かせる。

  3. わたしたちに完全な模範を示された御方はどなたですか。もし入手できれば,人々を助けておられるキリストの絵を見せ,どうすればキリストの模範に従うことができるかを話し合う。あるいは,子供たちにそれぞれ,救い主の生涯から一つの出来事を選んで,自分たちが人々に良い模範を示すためにその出来事からどのようなことを学べるかを話させる。

  4. 一人または二人以上の子供に『聖書』を開いて以下の聖句を見つけさせる。

    次に教師はルツに関する以下の言葉を順に読み,それぞれ該当する聖句の箇所を開いた子供に読ませる。

    ルツはどのような点でわたしたちの模範となるかを話し合う。ルツのどの資質を自分でも伸ばしたいと思うかを子供たちに決めさせる。

  5. 「イエス様のように」(『子供の歌集』40)を歌うか,歌詞を読む。

まとめ

あなたが救い主を愛する気持ちと,救い主がわたしたちのために示された完全な模範に対する感謝の気持ちを述べる。あなたがあらゆる行いについて子供たちの良い模範になりたいと思っていること,また子供たちも良い模範となるようにあなたが願っていることを話す。良い模範に従う決意をすることの大切さについてあかしする。

家族との分かち合いの提案

物語,質問,活動などのレッスンの一部を家族と分かち合ったり,読書課題を家族と一緒に読んだりするよう,子供たちを励ます。

読書課題

本課の復習のため,家庭でルツ1:16-172:1-184:13-17を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。

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