第46課
イエス・キリストの降誕を預言した預言者たち(クリスマス)
目 的
イエス・キリストの神聖な降誕に対する子供たちの
準 備
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祈りをもって以下の聖句を研究する。
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イザヤ7:14——イザヤは一人の清い女性が神の御子を産むと預言した。
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マタイ1:18-23——イザヤの預言は成就した。
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イザヤ9:6——イザヤはイエス・キリストが
幼子 として降誕されると預言した。イエスは幾つかの名で呼ばれる。 -
ミカ5:2——ミカはイエスがベツレヘムでお生まれになると預言した。
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マタイ2:4-6——律法学者はベツレヘムがメシヤの生誕地として預言されているのを知っていた。
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1ニーファイ11:18-21——ニーファイは神の御子が一人のおとめからお生まれになると預言した。
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ルカ1:26-31——マリヤという名のおとめがイエス・キリストの母となる。
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アルマ7:9-10——アルマはイエスがマリヤからお生まれになると預言した。
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ルカ2:4-7——イエスがお生まれになった。
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ヒラマン14:1-6——レーマン人の預言者サムエルはイエスの降誕の際に現れるしるしについて預言した。
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3ニーファイ1:4-21——イエスが降誕された夜,アメリカ大陸は夜になっても暗くならなかった。そして一つの新しい星が生まれた。
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マタイ2:2——一つの新しい星がイスラエルに現れた。
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レッスンを検討し,聖文の物語を子供たちにどう教えるかを決める(本書「レッスンの準備」ⅵ—ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ—ⅷ参照)。子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いと応用のための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。
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教材
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『聖書』と『モルモン書』人数分
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図「イエス・キリストの降誕を預言した預言者たち」(本課の最後のページ)
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キリスト降誕の場面を演じるために,スカーフと人形などの小道具(「導入」参照)
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視覚資料6-49「キリストの降誕について書くイザヤ」(『福音の視覚資料セット』113);6-50「イエスの生誕」(『福音の視覚資料セット』200)
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レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
レッスンを豊かにする活動
以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。
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本課の最後のページの図を見せる。この図には古代の預言者イザヤ,ミカ,ニーファイ,アルマ,レーマン人サムエルが描かれている。子供たちにイエス・キリストの降誕を予告した預言を順に読ませるとよい。
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クリスマスの準備として,イエス・キリストの降誕を預言した以下の聖句を個人であるいは家族で読むことを提案する。
子供たちに以上の参照聖句の箇所をカードに書き写させるか,あなたが前もって子供たちのために参照聖句を書いたカードを準備して配って,家に持ち帰らせる。
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ベツレヘム,星,マリヤなど,キリストの誕生の預言の
鍵 となる言葉を黒板に書き出す。(またはこれらの絵を見せる。)ルカ1:26-38;2:1-19からクリスマスの物語を読んで聞かせるか自分の言葉で話して聞かせる。そして,子供たちに物語の中から鍵の言葉を見つけさせる。キリストの誕生の預言が成就する瞬間に立ち会ったヨセフ,マリヤ,羊飼いたちはどのような気持ちだったかについて子供たちと話し合う。 -
子供たちに信仰箇条第9条を理解させ,暗記させる。話し合いの中で,わたしたちは預言と啓示が成就している時代に生きていることを指摘し,子供たちに現在成就している預言にはどのようなものがあるかを述べさせる。現在も啓示を受けている教会に所属し,あなたが生きている時代に預言が成就するのを目撃できることについてあなたの気持ちを述べる。
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救い主の降誕,生涯,
贖罪 はなぜわたしたちが受けている最も偉大な贈り物と言えるかについて話し合う。1年のうちでこの特別な時期に,わたしたちは天の御父とイエス・キリストにどのような贈り物ができるだろうか。一人の少年がどのようにして父親に愛の贈り物をしたかを述べた以下の物語を一つの例として紹介するとよい。クリスマスの数日前のこと,15歳のロブはお父さんの話し声を耳にしました。それはお母さんに話している言葉でした。「メアリー,朝早くロブに牛乳を搾らせるのをやめようと思っているんだ。ロブは今,成長期だからもっと睡眠が必要だろうからね。……乳搾りはわたしだけでできるよ。」
この何げない言葉からロブはお父さんが自分を愛してくれているのを初めてはっきりと知りました。
家族は貧しかったので,ロブはお父さんに安価なネクタイを買っていました。けれどもロブはクリスマスの前の晩に考えました。ネクタイだけでは十分じゃない。もっと良い贈り物をしようと心をわくわくさせながら考えました。ロブは翌日の朝早く起きて,お父さんが起きる前に乳搾りを終えてしまうことにしました。お父さんの驚く顔を思い浮かべるとひとりでに笑いが込み上げてきました。
仕事はそれまでよりもずっとはかどりました。家族が分担する仕事として乳搾りをしているのではありませんでした。自分を愛してくれているお父さんへの贈り物です。
ロブは仕事を終えると,お父さんが起こしに来るほんの少し前にベッドにもぐり込みました。お父さんはロブを起こす前に牛小屋へ行って,準備をするはずです。あと何分もしないうちにお父さんは牛乳小屋で牛乳がいっぱい入った二つの大きな缶を見つけるのです。ロブは息を潜めてお父さんが戻って来るのを待ちました。
永遠の長さに感じられるほど待ち続けていると,寝室のドアを開く音が聞こえました。お父さんは「泣き笑い」をしていました。「お父さんをいっぱい食わせようとしたのは,ロブだな」と言う声が聞こえました。
「クリスマスプレゼントだよ。お父さん。」まだ薄暗い中で,お父さんはロブをしっかりと抱き締めました。ロブの心は愛でいっぱいになりました。
「ロブ,ありがとう。こんなすばらしいことは初めてだ。……これまでにもらったうちで最高のクリスマスプレゼントだ。このことは決して忘れないよ。わたしが生きているかぎり,毎年のクリスマスの朝に思い出すことになるだろうね。」(パール・S・バック,『クリスマスの朝』Christmas Day in the Morning10-11より改作)
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できれば,ヘンデルの『メサイヤ』から「ひとりのみどりごがわれわれのために生まれた」の演奏を準備する。イザヤの預言と歌詞を比べながら,聴くとよい。
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「主の来られる時」(『子供の歌集』46),「幼子イエスと話すサムエル」(“Samuel Tells of the Baby Jesus”『子供の歌集〔英語版〕36),「ねどこもなくて」(『子供の歌集』26)を歌うか,歌詞を読む。
まとめ
一人の子供に閉会の祈りをさせる。