第7課
エノクとシオンの民
目 的
子供たちに,エノクように心の清い人になるという望みを抱かせる。
準 備
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祈りをもって以下の聖句を研究する。
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モーセ6:26-47——エノクは神から召された。エノクは自分がふさわしくないと思っていたが,祝福を受けた。
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モーセ7:1-4——エノクは主と顔を合わせて話をした。
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モーセ7:11-33,41,44,47——シオンの町が築かれた。エノクは地上に住むすべての人について示現を受けた。
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モーセ7:62-65,69;信仰箇条1:10——シオンの町は地上に戻る。
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その他の参考箇所
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教義と聖約107:48-49——エノクは主とともに歩み,主と言葉を交わした。
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創世5:21-24——エノクは主とともに歩いた。
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レッスンを検討し,聖文の物語を子供たちにどう教えるかを決める(本書「レッスンの準備」ⅵ—ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ—ⅷ参照)。子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いと応用のための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。
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教材
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『高価な真珠』人数分
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『モルモン書』と『教義と聖約』
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きれいな水が入った小さなコップ。このコップは汚れた水または泥水を入れた大きな容器の中に入るくらいの大きさにする(「導入」参照)。
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視覚資料6-6「エノクの町」
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レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
導 入
汚れた水を入れた大きな容器の中に,きれいな水を入れたコップを入れてテーブルの上に置く。コップの中の水は汚れた水に取り囲まれていてもきれいな状態を維持することができるのを指摘する。清い生活を送ろうと努力している人々は,このきれいな水と同じように邪悪な世界の中に住んでいる。わたしたちは清くないものや不義なものをわたしたちの生活の中に入れないようにすれば清く正しい状態を保つことができる。
聖文の物語
「準備」の項目で挙げられた聖句に基づいてエノクについて教える(聖文の物語の教え方については,「聖文に基づいて教える」ⅶ—ⅷ参照)。エノクの生涯に関して以下の点を強調する。
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エノクは預言者に召された当初は自分がふさわしくないと考えていた。エノクは若くまた「口の重い者」(モーセ6:31)であったが,信仰によって主の
御心 に従った。 -
エノクは主と顔を合わせて話し,また多くの示現を見た。エノクは福音の回復,『モルモン書』が世に現されること(「地から真理を出して」〔モーセ7:62〕),福音が全世界に
宣 べ伝えられること,新エルサレムの建設,福千年の始まりについて預言した。 -
エノクは多くの人々に教え,改宗に導き,バプテスマを施した。彼らは義のうちに生活したため,「聖なる都,すなわちシオン」(モーセ7:19)に住んだ。
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この聖なる都は「天に取り上げられた。」そして福千年のときに戻ってくる。聖なる都は地に戻るときに地上のシオンすなわち新エルサレムと併合される。
話し合いと応用のための質問
レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読み,それについて話し合うのは,聖文に対する子供たちの理解を深めるのに役立つ。
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エノクはどのようにして召しを受けましたか(モーセ6:26-27,42)。エノクはどのようなことをする召しを受けましたか。
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エノクが召しを受けたときに地上に住んでいた多くの人々はどのような状態でしたか(モーセ6:27-29)。
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エノクはなぜ与えられた召しを果たせそうにもないと考えたのですか(モーセ6:31)。主はエノクに対して具体的にどのようなことをすれば祝福を受けると言われましたか(モーセ6:32)。主はエノクに何を言うようにと命じられましたか(モーセ6:33)。モーセ6:34に記されている主の約束はどのように果たされましたか(モーセ7:13)。
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あなたが苦しんでいたときのことや難しい問題を抱えていたときのことを考えてください。エノクがチャレンジに立ち向かったときの模範から,どのようなことを学ぶことができますか(「レッスンを豊かにする活動」1参照)。
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エノクの示現から,わたしたちは主について何を学ぶことができますか(モーセ7:4)。エノクは世の人々についてどのようなことを知りましたか(モーセ7:41)。
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エノクの町の絵を見せる。エノクの言葉を聞いて従った人々はどのような祝福を受けましたか(モーセ7:16-17)。彼らの町はなぜシオンと呼ばれたのですか(モーセ7:17-19)。「心を一つにし,思いを一つに」するとはどういう意味だと思いますか。あなたの家族がシオンに住んだ人々のようになるために,あなたは何ができますか(「レッスンを豊かにする活動」4参照)。
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エノクとエノクの町に住んでいたすべての人々はどうなりましたか(モーセ7:21,69;教義と聖約107:49)。「天に取り上げられた」または身を変えられたとはどういう意味ですか。身を変えられた人々は,肉体が変化して苦痛を経験することがなく,「決して死を味わうことがない」(3ニーファイ28:7)ことを子供たちに理解させる。再臨の時に彼らは「一瞬のうちに死すべき状態から不死の状態に変えられる。」(3ニーファイ28:8)
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主はどうして泣かれたのですか(モーセ7:28,32-33)。あなたの両親と主があなたの行いを見たとき,彼らにどのように感じてもらいたいと思いますか。わたしたち一人一人が主にとって大切であることがどのようなことから分かりますか。
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エノクが泣いたとき,主はどのようにエノクに慰めを与えられましたか(モーセ7:44-45,47)。世界が邪悪に満ちていても,イエス・キリストについて考え,またわたしたちに対する主の愛と犠牲について考えると,どのように慰めを受けますか。
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心の清い人々の町であるシオンが再び築かれるのはいつですか(モーセ7:62)。シオンの確立の準備として「地を満たす」「真理」とは何を指していますか(ベンソン大管長はこの真理が『モルモン書』であることを明確にしている。〔「現在の啓示の
賜物 」『聖徒の道』1987年1月号,86〕)。わたしたちは『モルモン書』に関するこの預言が成就するのをどのようにして助けることができますか。 -
シオンである新エルサレムはどこに築かれますか(信仰箇条1:10)。
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イエス・キリストは義人とともにシオンでどれくらいの期間住まわれますか(モーセ7:64-65)。この千年間は福千年と呼ばれることを指摘する。
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シオンが築かれるこの喜びの時の準備をするために,あなたはどのような助けができますか(「レッスンを豊かにする活動」3参照)。
レッスンを豊かにする活動
以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも使うことができる。復習やまとめ,チヤレンジに利用してもよい。
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エノクが召しを受けたときの様子と,エテル12:27に記されているふさわしくないと感じていながら召しを受け入れる人に対する神の約束を対比する。子供たちに自分の『高価な真珠』から以下の聖句を開いて,自分がふさわしくないと感じているときに,わたしたちを強め,助けてくれる聖句に印を付けるよう勧める。
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モーセ6:31——エノクは自分に力がないことを感じたため,へりくだって祈った。
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モーセ7:13——エノクは信仰を持っていたため,弱さが強さに変わった。
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モーセ6:35——エノクは従順だった。
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モーセ6:37——エノクは熱心に働いた。
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モーセ7:41,44——エノクは思いやりを持っていた。
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以下のスペンサー・W・キンボール大管長の言葉について話し合う。
「長年の間,わたしたちは,末日のシオンを築くことを一つの大きな目的として働き,希望を持ち,この業に励むよう教えられてきた。このシオンとは,愛と一致と平安のあるシオン,主の子供たちが一つとなっているシオンである。……
やがてこの日が来ることだろう。わたしたちはその日のために働いているのである。……
……教会員一人一人が日々絶えず努力を重ねることによってのみ可能である。……わたしたちはシオンのために働こうとするならば,これら3つの事柄を行うことを決意しなければならない。ここで,その3つの基本事項を提案したい。
まず第1に,わたしたちは……自己本位な考え方を捨てるようにしなければならない。……
第2に,わたしたちは完全な協力体制を敷き,互いに調和を保って働くようにしなければならない。……
第3に,わたしたちは……主によって求められるものは何でも犠牲としてささげなければならない。」(「心の清い者となる」『聖徒の道』1978年10月号,127-130)
キンボール大管長が語った,わたしたちがシオンを再び築くためにしなければならない3つの事柄を黒板に書く。子供たちに,それぞれをどのように行うか具体的に考えさせる。
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子供たちに信仰箇条第10粂を覚えさせる。地球が更新され,キリストが自ら地上を統治するために来られる時が福千年であることを説明する。
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割りばしを束にしてひもで縛ったものを用意する。一人の子供に割りばしの束を折ってみるように言う。一人の力ではとても折れないことを説明する。縛っていたひもを解いて,子供たちに割りばしを1本ずつ与えて,折ってみるように言う。家庭や友達の間でシオンのような関係を築くには,一人一人が自分の責任を果たすことが大切であることを説明する。子供たちに家庭でこの活動を行い,その後に家庭をエノクの町のようにするために一人一人が貢献できる方法について話し合うよう奨励するとよい。
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心の清い人になるために毎日できることを挙げさせる。次に清さを失わせる事柄にはどのようなものがあるかについて意見を求める。(否定的な側面よりも肯定的なことを考えるように助ける。)子供たちの意見を紙に書いて,箱の中に入れる。教室の前の方を「シオン」とする。子供たちに「シオン」に向かって一列に並ばせる。箱の中から紙を一枚ずつ取り出して読み上げ,それが清くなるうえで役立つことであれば,子供たちの列を一歩前進させる。邪悪になることであれば子供たちを一歩退かせる。子供たちが「シオン」にたどり着くまで活動を続ける。
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「預言者にしたがおう」(『子供の歌集』58),「イエス様のように」(『子供の歌集』40)または「主の来られる時」(『子供の歌集 46)を歌うか,歌詞を読む。
まとめ
証
エノクとその民のように心を清くすることによって幸せがもたらされることについて
家族との分かち合いの提案
物語,質問,活動などのレッスンの一部を家族と分かち合ったり,読書課題を家族と一緒に読んだりするよう,子供たちを励ます。
読書課題
本課の復習のため,家庭でモーセ7:18-21を研究するよう,子供たちに提案する。
一人の子供に閉会の祈りをさせる。