第34課
死者のバプテスマについて教えるジョセフ・スミス
目的
死者のためのバプテスマの重要性を子供たちに理解させる。
準備
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ヨハネ3:5;教義と聖約127:1,5-10;128:1,12-13,15-18;138:6-19,28-35,58-60と本課の歴史記事を祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文と歴史記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文と歴史記事に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。
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その他の参照箇所-1コリント15:29;教義と聖約137:1,5-10;信仰箇条1:4;『福音の原則』(06195 300),20章
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子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。
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教材
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教義と聖約(人数分)
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聖書
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くし
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視覚資料5-36「神殿のバプテスマフォント」(『福音の視覚資料セット』504)
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レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
レッスンを豊かにする活動
以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。
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自分の言葉で以下の物語を話す。
ブリジットとカーラが出会ったのは,ヨーロッパの小学校で3年生のときでした。カーラはつい最近バプテスマを受けて,「唯一まことの教会」の会員になったことをみんなに知ってもらいたいと思っていました。クラスの友達の中にはそのように言う彼女をからかう人もいましたが,ブリジットはカーラの友達になりました。
ブリジットの家族は別の教会の活発な会員でしたが,ほかの宗教を尊重していました。ブリジットはカーラの教会の活動に何回も参加したことがあります。ブリジットとカーラはそれから何年も学校に通う間ずっと友達でした。そしてブリジットは17歳になったときに亡くなりました。
2か月後,カーラは夜中に目が覚めて,見るとブリジットがベッドの横に立っていました。ブリジットは何も話しませんでした。カーラはなぜ彼女が現れたのか不思議に思っていました。翌年,ブリジットは再びカーラのもとへ来ました。その翌年も現れました。
カーラは後にアメリカへ移って,ソルトレーク神殿で結婚しました。カーラが神殿に入った後,ブリジットはしばしば現れるようになりました。そして,カーラが夫と一緒に神殿に行く計画をしていた日の1週間前に,ブリジットは3晩続けて現れました。
3日目の夜,カーラは夫を起こしてブリジットが現れたことを話しました。二人はブリジットが霊界で福音の計画を教えられ,受け入れたのだと感じました。彼女はバプテスマを受けたかったのです。カーラは夫とともに祈り,どうしたら必要な記録を手に入れられるかを主に尋ねました。二人は調査員と連絡を取るようにとの霊感を受けました。そしてブリジットの死亡記録を手に入れることができました。こうしてカーラはブリジットの名前を神殿に送って,バプテスマを初めとする神殿の儀式を行うことができるようにしました。
数週間後,カーラはまた目を覚ましてブリジットを見ました。今度は白いガウンを着て,バプテスマの部屋のような所に立っていました。翌日の朝,カーラは神殿からブリジットのバプテスマが行われたことを告げる手紙を受け取りました(カーラ・サンソン,“From Beyond the Veil,” Ensign,1978年2月号,49-50参照)。
教師への注意-過去95年以内に生まれた死者のために神殿の儀式を執行するには,死者の最も近い生存中の親戚から承認を得なければならない。
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子供たちとともに教義と聖約127:6-7と128:6-8を読み,話し合う。執行された儀式の正確な記録をつけることがなぜ大切なのかを子供たちに理解させる。教会は各会員について,出生,バプテスマ,結婚の日付,家族の名前を記録していることを説明する。わたしたちも自分の記録をつけておくことが大切である。
できれば,出生証明書やバプテスマ証明書などあなたの大切な記録を子供たちに見せる。子供たちが大切な記録を特別に自分用の記録として保管するために両親の助けを借りるように勧める。
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可能であれば,あなたが子供たちに話すことができる,親戚を含む家族や先祖の写真を展示する。
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多くの親戚が集まる会に出席したことがありますか。
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その会にはどのような人が出席していましたか。祖父母は出席していましたか。曾祖父母はどうでしたか。
あなたが出席した親戚の会または展示した写真の先祖について話をする。正しい生活を送り,必要なすべての儀式を受ける人々は家族とともに永遠に生活する機会に与ることができることを子供たちに話す。家族の中で亡くなったすべての人のためにバプテスマなどの儀式が行われたかどうかを確認することによって,彼らが永遠にわたしたちと一緒に生活できるようにするための手助けをすることができる。
子供たちから祖父母や先祖について知っていることを話してもらう。
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あなたの家族の系図を展示する。すべての人はそれぞれの家族の中で子供であり,一人一人の子供が両親に結び固められていくと,何世代にもわたって家族が結び合わされることを指摘する。
もし先祖がバプテスマや両親への結び固めなどの儀式を受けていなければ,彼らの名前を神殿へ送って,大切な儀式を執行することができることを説明する。子供たちに,12歳になったときに正しい生活をしていれば,神殿へ行って死者のためのバプテスマに参加する神殿推薦状を受けられることを話す。
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以下の物語を自分の言葉で話す。
マンタイ神殿で記録係を務めていたJ・ハッテン・カーペンター兄弟は,ある日神殿で行われていた死者のためのバプテスマを見ていた祝福師のことを話している。
この祝福師は「代理人によってフォントで執行されていた人々の霊を見た。霊たちはそこに立って,記録係からバプテスマを受ける人の名前が呼ばれる間,自分の番が来るのを待っていた。祝福師は名前を呼ばれた霊の顔に喜ばしそうな笑みが広がり,一緒にいた霊たちのグループから離れて記録係の横までやってくるのを見た。そこで代理人によって執行される自分のバプテスマを見て,うれしそうな顔をして,次に同じ特権にあずかる人に場所を空けるためにそこを離れた。」
時間が過ぎて,祝福師は一部の霊が非常に悲しそうにしていることに気づいた。神殿の人々はその日のバプテスマを終えていた。悲しそうにしている霊たちはその日に自分のバプテスマが行われなかった霊たちだった。
「『わたしはこの出来事をしばしば心に思い浮かべます』とカーペンター兄弟は語る。『というのは,わたしはよくフォントのわきに座って,死者にとって非常に大切な儀式を執行するために名前を呼んでいるからです。』」(ジョセフ・ハイナーマン,Temple Manifestations [Manti, Utah: Mountain Valley Publishers, 1974],101-102で引用;The Utah Genealogical and Historical Magazine 11, [July 1920],119も参照)
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「家族は永遠に」(『子供の歌集』98)または「家族の歴史は主の教え」(『子供の歌集』100)を歌うか,歌詞を読む。
まとめ
一人の子供に閉会の祈りをさせる。