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家庭学習レッスン 1ニーファイ20章-2ニーファイ3章(単元5)


家庭学習レッスン

1ニーファイ20章2ニーファイ3章(単元5)

家庭学習を行う生徒を教えるための準備資料

毎日の家庭学習レッスンの要約

以下は,生徒が1ニーファイ20章から2ニーファイ3章まで(単元5)を研究しながら学んだ教義や原則についての要約である。これはレッスンの一部として教えるよう意図されたものではない。実際に教えるレッスンはこれらの教義や原則の一部に的を絞ったものにする。生徒の必要を考えながら聖なるたまの促しに従うべきである。

第1日(1ニーファイ20-22章

ニーファイがイザヤの預言の一部を兄たちに引用して聞かせたとき,主は不従順であった者が悔い改めて主のもとに戻るよう招いておられることを,生徒は学んだ。これはつまり,主がわたしたちを愛し,決して忘れることはないということである。生徒はまた,イスラエルは不従順のために散らされるけれども,主は末日に福音を回復してイスラエルを集められると約束しておられることも学んだ。

第2日(2ニーファイ1章

生徒は,リーハイが亡くなる前に家族に残した最後の教えについて研究した。リーハイが強調したのは,主の戒めを守るときには主はわたしたちを祝福され,戒めを守らないときには祝福を控えられるということである。リーハイは自分の死が間近に迫っていることを知り,ニーファイに従うようにと家族に強く勧告した。生徒は,わたしたちを導くために神が召された人々に従うなら,わたしたちは祝福され,霊的に豊かになり,守られることも理解した。

第3日(2ニーファイ2章

リーハイは息子のヤコブに二つの基本的な真理について説明した。(1)アダムとエバの堕落は天の御父の幸福の計画には不可欠な要素であったということ,(2)しょくざいを通じてイエス・キリストが堕落の影響からわたしたちをあがない,わたしたちの罪を贖ってくださるということの2点である。リーハイは,堕落と贖罪の結果,自由と永遠の命を選ぶか,束縛と死を選ぶかは,わたしたちの自由であると説明した(2ニーファイ2:27参照)。

第4日(2ニーファイ3章

息子のヨセフに語りかける形で,リーハイはしんちゅうの版に記されていたエジプトのヨセフの預言について話した。この預言は,主が福音を回復するために預言者ジョセフ・スミスを立てられるというものである。生徒には,自分の聖典学習帳に,預言者ジョセフ・スミスの貢献が自分にとってどれほど大きな価値を持っているかということについて書くようにという課題が出ている。

はじめに

このレッスンの目的は,生徒が神の永遠の目的を理解できるよう助けることである。リーハイは,自分の子孫たちが,例えば堕落,イエス・キリストの贖罪,選択の自由,従順といったかぎとなる教義を理解して信じさえすれば,喜び,自由,永遠の命に通じる選択ができるようになることを知っていた(2ニーファイ2:25,27)。リーハイのように最終的に「〔神の〕愛のうでに永遠に抱かれ」(2ニーファイ1:15)ることができるように,永遠の命を選択するよう生徒を励ます。

教え方の提案

2ニーファイ1-2章

リーハイ,死を前にして子供たちに神の戒めを守るよう勧告し,救いの計画に関する基本的な教義を教える

最初に,生徒たちに2ニーファイ3:25の最後の文を読んでもらう(「もうすぐこの世を去ろうとする父の言葉を覚えておきなさい」)。生徒たちに,もし家族の一員がもうじき死ぬことが分かっていたら,その人の助言を受ける態度はどのように変わるか尋ねる。

次のような活動をすると,リーハイが家族に対して最後に強調した真理について深く理解できる。またこの活動をすることによって,天の御父の救いの計画に従ううえでこれらの真理がいかに助けになるか,生徒同士で意見を分かち合うこともできる。

  1. 以下の聖句を生徒に一人づつ,あるいは二人一組で割り当てる。2ニーファイ1:16-202ニーファイ2:6-102ニーファイ2:19-20,22-252ニーファイ2:11-13,27-29(生徒の数が3人以下の場合,生徒に二つ以上の聖句を割り当てるか,あるいは話し合う聖句の数を減らしたりしてよい。)

  2. 生徒がこれらの聖句について研究するとき,以下の質問をし,自分の聖典学習帳に答えを書いてもらう。(ホワイトボードに質問を書いてもよい。)

    1. リーハイが教えた鍵となる真理にはどのようなものがありますか。

    2. わたしたちの永遠の幸福のために,こうした真理が大切なのはなぜですか。

  3. 割り当てを完成させる時間を与えてから,それぞれの生徒に,あるいは二人一組で,見つけた事柄を報告してもらう。見つけた事柄や,それが自分にとって大切である理由を,できるだけ多くの生徒に分かち合ってもらう。

活動が終わったら,次の真理をホワイトボードに書く。「アダムとエバの堕落は,天の御父の幸福の計画にとって不可欠な要素であった。」

ジョセフ・フールディング・スミス大管長の以下の言葉を紹介する。

「アダムは自分がしなければならないことを行っただけでした。彼は一つの正しい理由のためにその実を食べました。それはあなたやわたし,そしてほかのすべての人をこの世にもたらすための扉を開くことでした。…… 

……もしアダムがいなかったとしたら,わたしもあなたもここにいることはありません。わたしたちは霊としていまだに天において待ち続けていることでしょう。」(「大会報告」1967年10月,121-122)

生徒に以下の質問をする。

  • リーハイが2ニーファイ2:21-24で書いたことから,堕落の結果としてどのようなことが起こることが分かりますか。

  • それらの結果は,天の御父の救いの計画に従って進歩するために,何を可能にしてくれましたか。

以下の真理をホワイトボードに加える。「贖罪によってイエス・キリストはわたしたちを堕落から贖い,わたしたちの罪を贖ってくださる。」

生徒がこの真理について理解を深められるよう,一人の生徒に,十二使徒定員会のジョセフ・B・ワースリン長老の次の話を読んでもらう。

「汚れのない愛の行為であるイエス・キリストの贖いにより,堕落の影響に終止符が打たれ,全人類が神のみもとへ帰るための方法が備えられました。贖罪の働きの一部として,救い主は肉体の死に打ち勝たれ,神の子供たち一人一人に,復活によって不死不滅となる道を備えてくださいました。また,霊の死にも打ち勝たれ,永遠の命を受けることのできる道を備えてくださいました。この永遠の命とは,神が現在享受しておられる命のことであり。また,神のあらゆるたまもののうち最も大いなるものと呼ばれています。」(「信仰にも行いにもクリスチャンである」『聖徒の道』1997年1月号,81)

生徒に尋ねる。「贖罪から受ける祝福にはどんなものがありますか。」

天の御父の計画における選択の自由の重要性について生徒が理解できるよう,十二使徒定員会のニール・A・マックスウェル長老の次の言葉を読む。

「選択というものがないなら,また,わたしたちに選択する自由もなく反対のものもないなら,本来の意味での『存在』というものはありません。……事実,わたしたちが善悪を判断する選択の自由を賢明に使うようになるまでは,霊的に成長することもできず,ほんとうの意味で幸福になることもできないのです。」(One More Strain of Praise〔1999年〕,80)

ホワイトボードに以下の原則を書く。「わたしたちは自由と永遠の命を選ぶのも,束縛と死を選ぶのも自由である。」

生徒に自分の聖典学習帳の中から第3日の課題4を開いてもらう。2ニーファイ2:26-29から選択の自由について学んだことを,数人の生徒に説明してもらう。

預言者ジョセフ・スミスの次の言葉を読む。

「救いを得るには,神が命じておられることの幾つかを行うだけではなく,すべてを行わなければなりません。」(『歴代大管長の教え-ジョセフ・スミス』,161)

生徒が従順の重要性を理解することができるよう,以下の質問をするとよい。

  • リーハイが亡くなる直前に家族にあてた最後の勧告の中で,従順の大切さを強調したのはなぜだと思いますか。

  • 「主はわたしたちがその戒めを守るときには祝福し,戒めを守らないときには祝福を控えられる」ということを知る上で助けになるような経験をしたことがありますか。それはどんな経験でしたか。(この真理をホワイトボードのリストに加える。)

このレッスンのまとめに,十二使徒定員会のボイド・K・パッカー会長が語った次の言葉を読む。

「従順は強力な霊の薬です。万能薬にも匹敵するものです。」(「ギレアデの乳香」『聖徒の道』1988年1月号,18)

神が,生徒たちをいかに愛しておられるか,また,堕落の影響を克服し永遠の命を得てほしいとどれほど望んでおられるかについて,あなたのあかしを述べる。

次の単元(2ニーファイ4-10章

リーハイが亡くなった後,レーマンとレムエルは再びニーファイの命を取ろうとした。主はニーファイの命を救うためにどのような警告を与えられたか。また,もし贖罪がなければ,わたしたちの肉体や霊にはどのような結果が生じるか。生徒は,この質問に対する答えを2ニーファイ9:7-9から見つけるであろう。