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家庭学習レッスン 3ニーファイ1-11:17(単元24)


家庭学習レッスン

3ニーファイ1-11:17(単元24)

家庭学習を行う生徒を教えるための準備資料

毎日の家庭学習レッスンの要約

以下は,生徒が3ニーファイ1-11:17(単元24)を研究しながら学んだ教義や原則についての要約である。これはレッスンの一部として教えるよう意図されたものではない。実際に教えるレッスンはこれらの教義や原則の一部に的を絞ったものにする。生徒の必要を考えながら聖なるたまの促しに従うべきである。

第1日(3ニーファイ1章

生徒は,イエス・キリストの降誕に関するレーマン人サムエルの預言の成就について研究したときに,主は御自分の預言者たちに語らせたすべての言葉を成就されるということを学んだ。信仰のない者たちから滅ぼされそうになったときに信仰のある人々が示した模範から,生徒は,サタンの偽りに直面するとき,イエス・キリストを信じ,忠実さを保つ選びをすることができるということを学んだ。レーマン人の一部の若者たちの背きから,生徒は,誘惑に屈すれば,ほかの人々の信仰と義に悪影響を及ぼす可能性があるということを学んだ。

第2日(3ニーファイ2-5章

生徒は,民の義が衰退していく様子を研究しながら,人は過去の霊的な経験を忘れると,サタンの誘惑と欺きを受けやすくなるということを知った。ラコーニアスにあてたギデアンハイの欺きの手紙を分析したとき,生徒は,サタンとサタンに従う者たちがしばしば人々を誤った道へ導くために甘言,偽りの約束,脅迫という手段を用いることを知った。ガデアントン強盗団に対してしっかりと自衛したニーファイ人とレーマン人から,生徒は,人が霊的にも物質的にも備えるとき,主は試練に打ち勝てるように強めてくださるということを学んだ。生徒は,主により救われたニーファイ人が主をたたえたことについて読んだとき,苦難から人を救ってくださる神の慈しみとあわれみを認めることによりけんそんさを維持することができるということを学んだ。福音をべ伝えたニーファイ人の働きと,自分の義務について宣言したモルモンの言葉から,わたしたちはイエス・キリストの弟子として,永遠の命への道を人々に教える責任を負っているということを学んだ。

第3日(3ニーファイ6-10章

生徒は,ニーファイ人とレーマン人が再び悪事に陥ったいきさつを読んで,人が高慢であるとき,サタンはより大きな力で,もっと罪を犯すように人を誘うということを知った。しかし,民の一部の忠実な人々の模範は,人はどのような状況であっても,謙遜であり忠実であるという選択をすることができるということを示している。ニーファイ人の政府が倒れたとき,ニーファイに従った人々は,人は悔い改めて主のしもべに従うならば,生活の中で聖霊の影響を受けられるということを身をもって示した。恐ろしい破壊の後,全地のすべての民が,くらやみの中でイエス・キリストが宣言されるこえを聞いた。その宣言は,打ち砕かれた心と悔いる霊をもってイエス・キリストのみもとに来れば,イエス・キリストはわたしたちをいやし,永遠の命を与えてくださるというものであった。

第4日(3ニーファイ11:1-17

生徒は,イエス・キリストについての御父の宣言を研究したとき,聖霊がしばしば人の気持ちを通して人に語りかけられるということを知った。また,聖霊を通して主の御声を聴く方法を学ぶとき,主が与えてくださるメッセージを理解することができるということも学んだ。救い主がニーファイ人の間で教導の業を始められた記録から,生徒は,イエス・キリストはすべての人にイエス・キリストが自分の救い主であられるという個人的なあかしを得るように勧めておられること,またその証を得たならば,イエス・キリストについて証を述べる責任があることを学んだ。

はじめに

このレッスンの3ニーファイ1-7章に関する活動では,イエス・キリストの福音に改心するとはどういう意味かを理解するのに役立つ教義と原則が強調されている。3ニーファイ8-10章を教える活動は,3ニーファイ11章を学ぶ備えとなるであろう(3ニーファイ11章では,リーハイの子孫への救い主の訪れについて学びながら,救い主に対する彼らの証について考える)。

教え方の提案

3ニーファイ1-7章

しるしと不思議によって,イエス・キリストの降誕が知らされる。民は義と悪事を繰り返し,ついには政府が崩壊する

ホワイトボードに次のような線を引く。

画像:波線の図

質問-この1週間に研究したことから,この線は3ニーファイ1-7章に記されたニーファイ人の状態をどのように表しているでしょうか。(生徒に,3ニーファイ1-7章の章の前書きを見直し,紀元1年から紀元33年の間にニーファイ人が義と悪の状態を行き来した様子を思い出してもらうとよい。)

イエス・キリストと福音に心から帰依することについて3ニーファイ1-7章から何を学べるか生徒が考えられるように,一人の生徒に,マリオン・G・ロムニー管長が述べた次の言葉を読んでもらう。(できれば,各生徒のためにコピーを準備しておき,改心した人を最もよく表現していると感じる言葉に下線を引いてもらう。)

「改心とは,霊的にも道徳的にも変わることです。改心した状態は,単に知的にイエスとイエスの教えを受け入れることだけでなく,イエスとイエスの福音に対する,行動に駆り立てる信仰を持つことでもあるのです。……真に改心した人の心からは,イエス・キリストの福音に反する事柄を望む思いは実際に消え失せます。代わりに,神の愛と,神の戒めを守る確固とした強い決意が心を満たします。」(Conference Report, Guatemala Area Conference 1977, 8)

質問-改心した人を最もよく表現していると感じる言葉は何ですか。

ホワイトボードに次の表を描くか,生徒への配付物として準備しておく。

改心に至る信念と行動

改心を弱める信念と行動

3ニーファイ1:15-23,27-30

3ニーファイ2:1-33:1-10

3ニーファイ4:7-12,30-33

3ニーファイ6:13-187:1-5

3ニーファイ7:15-22

各生徒に表にある聖句の一つを割り当てる。改心に至る信念と行動,あるいは改心を弱める信念と行動に関して,割り当てられた聖句を調べる時間を生徒に与える。生徒が見つける原則の多くが,このレッスンの始めの「毎日の家庭学習レッスンの要約」の第1日-第3日にある。生徒が見つけたことを発表するとき,その答えをホワイトボードに書くか,または,配付物に書くように生徒に勧める。生徒が見つけた原則を応用する助けとして,見つけた真理の一つか二つに関して次のような質問をする。

  • あなた,またはあなたの知っている人は,その真理に従ってどのように生活してきましたか。あるいは,その原則についてどのような経験をしましたか。

  • あなたが見つけた真理を基にして,ほかの人がもっと十分に改心し,霊的に安定するために,どのような助言を与えたいですか。

3ニーファイ8-11:17

イエス・キリストの死のしるしとして,大きな破壊と暗闇が起こる。イエス・キリストは復活後,リーハイの子孫を訪れられる

一人の生徒に,3ニーファイ8章を要約し,1週間この章を研究しながら感じたことや印象に残ったことを発表してもらう。一人の生徒に3ニーファイ8:20-23を読んでもらう。クラスの生徒に,これらの節で述べられているしるしがイエス・キリストの死を示す適切なしるしであるのはなぜかを説明してもらう。ニーファイ人が経験した暗闇を感じるために,次の活動を用いるとよい。

各生徒に懐中電灯を渡し,部屋の明かりを消す。(懐中電灯の数が足りなければ,生徒間で分かち合うとよい。)懐中電灯をつけてもらい,何人かの生徒に,3ニーファイ9:13-20を順番に読んでもらう。ほかの生徒には,聖句を目で追いながら,民がイエス・キリストの死後,暗闇を経験したときにイエス・キリストについて学んだ真理を探してもらう。明かりをつけて,生徒が見つけた真理をホワイトボードにまとめる。次の原則を強調する。「イエス・キリストは世の光であり,命であられる。人が打ち砕かれた心と悔いる霊をもってイエス・キリストのみもとに来れば,イエス・キリストはその人を受け入れ,癒し,永遠の命を与えてくださる。

3ニーファイ11:1-7の要約として,破壊から生き残った人々はバウンティフルにある神殿に集まったことを説明する。

「西半球で福音をお教えになるイエス」(『福音の視覚資料集』82番)または「ニーファイ人を癒されるイエス」(『福音の視覚資料集』83番)の絵を見せる。あなたが3ニーファイ11:8-17を読んでいる間,生徒にその情景を想像してもらう。読むのを時々中断し,生徒に,この経験を想像しながらどのように感じるか,特に3ニーファイ11:15に述べられている,ニーファイ人が「一人ずつ」救い主のもとに来た経験をどのように感じるか話してもらう。

3ニーファイ11:8-17を読んだ後,生徒に次の質問をする。答える前に少し時間を取ってその質問について静かに考えてもらう。(生徒が質問に答えるための時間を十分に確保する。生徒が考え,気持ちや証を述べる際に,かされていると感じないようにする。)

  • あなたがニーファイ人の中にいて,救い主の傷の跡に触れる機会があるとすれば,救い主に何を伝えたいですか。

  • イエス・キリストはニーファイ人に御自分のことを話されたとき,「苦いさかずき」について述べられましたが,そのことはなぜ重要だと思いますか(3ニーファイ11:11)。

  • イエス・キリストが述べられた「苦い杯」とは,何でしょうか(教義と聖約19:16-19参照)。

救い主について,また,救い主に従ったときに生活の中で受けた光についての証を述べる。(生徒に,レッスン中に感じた気持ちを,家で日記に書くように勧めるとよい。)

次の単元(3ニーファイ11:18-16:20

生徒に,次の単元を研究する際に次の質問について考えるように言う。「わたしはだれかを敵と考えているだろうか。もしそうであれば,わたしはそのような人をどのように扱っているだろうか。神はわたしの生活においてどの徳が重要であると感じておられるだろうか。ほかの人を裁くことは受け入れられるだろうか。」生徒は単元25で救い主のことを研究するときに,これらの質問に対する答えを見いだすことができる。