聖文の物語
おうひエステル


「おうひエステル」『旧約聖書物語』きゅうやくせいしょものがたり

「おうひエステル」『旧約聖書物語』きゅうやくせいしょものがたり

エステル2-5しょう;7-9しょう

2:44

おうひエステル

きけんのさなかもゆうかんに

<ruby>王<rt>おう</rt></ruby>のきゅうでんにいるエステル

イスラエルのたみのなかには,ユダヤじんとよばれるひとびとがいました。エステルは,ペルシャにむユダヤじんでした。両親りょうしんんでしまったので,いとこのモルデカイがエステルの世話せわをしてくれました。エステルは,王国内おうこくないのほかのわかいじょせいたちとともにおうのきゅうでんにまねかれました。あたらしいおうひをのぞんでいたおうは,エステルをえらびました。

エステル2:2-7,16-17

ハマンにおじぎをする<ruby>人<rt>ひと</rt></ruby>びと

おうには,おおきなちからをもつようになったハマンというのしもべがいました。ハマンはおうおさめるのをたすけていました。おうは,すべてのひとがハマンにおじぎをするようさだめました。

エステル3:1-2

モルデカイとハマン

しかし,モルデカイはハマンにおじぎをしようとしませんでした。モルデカイは,しゅのほかにだれにもおじぎをしたくなかったからです。そのため,ハマンはおこりました。ハマンはモルデカイとすべてのユダヤじんにばつをあたえたいとおもいました。

しゅつエジプト20:5エステル3:5-6,8

<ruby>人<rt>ひと</rt></ruby>びとに<ruby>知<rt>し</rt></ruby>らせをつげる<ruby>兵士<rt>へいし</rt></ruby>

ハマンはおうに,ユダヤじんたちはおうのほうりつにしたがわないとつげました。そこで,おうはハマンにあらたなほうりつをつくらせました。をさだめて,そのにすべてのユダヤじんをころす,というほうりつです。

エステル3:8-11,13

エステルに<ruby>話<rt>はなし</rt></ruby>をするモルデカイ

モルデカイはエステルに,おうはなしをするようたのみました。おうならハマンのほうりつをえてユダヤじんをすくえるでしょう。しかし,エステルはおそれをかんじました。おうときおり,自分じぶんがまねいていないのにはなしをしにひとをころすことがあったからです。

エステル4:5-11

<ruby>人<rt>ひと</rt></ruby>びとをながめるエステル

モルデカイはエステルに,ころされようとしているユダヤじんのことをかんがえてみるようにとたのみました。しゅがエステルをおうのきゅうでんにおかれたのは,じつにユダヤじんをすくうためだったのかもしれない,とモルデカイはうのです。

エステル4:13-14

いのるエステル

エステルには,たとえ自分じぶんがころされることになってもおうはなさなければならないことがかっていました。エステルはすべてのユダヤじん自分じぶんのしもべたちに,自分じぶんとともにだんじきしてほしいとたのみました。

エステル 4:15-16

<ruby>戸<rt>と</rt></ruby>を<ruby>見<rt>み</rt></ruby>つめるエステル

3日間断食みっかかんだんじきしたあと,エステルはみじたくをととのえておうきました。

エステル 5:1

<ruby>王<rt>おう</rt></ruby>におじぎをするエステル

エステルがおうにちかづいてくと,おうはしゃくをさしのばしました。それは,おうがエステルにうことをよろこんでおり,かのじょをころすことはないという意味いみでした。おうはエステルののぞみはなにかとたずねました。エステルはおうに,自分じぶんのたみがきけんにさらされているとつげました。ハマンのほうりつのせいで,エステルと王国おうこくむすべてのユダヤじんはころされようとしているのです。

エステル5:2-37;4-6

<ruby>人<rt>ひと</rt></ruby>びとに<ruby>知<rt>し</rt></ruby>らせをつげる<ruby>兵士<rt>へいし</rt></ruby>

おうはハマンにはらをて,ハマンをころしました。そして,ユダヤじんをまもるためのあたらしいほうりつをつくりました。これでユダヤじんは,もしだれかが自分じぶんたちをきずつけようとしてもをまもることができるようになったのです。

エステル7:9-108:10-11

エステル

しゅをしんじるエステルのしんこうと,おうはなすための勇気ゆうきのおかげで,たみはすくわれました。かなしみのわりに,しゅくえんがひらきかれ,ユダヤじんよろこびいわったのでした。

エステル8:16-179:18-32