第20課
聖霊はわたしたちに真理を知らせてくださる
目的
聖霊はイエス・キリストの教えが真実であることを知らせてくださるということを理解させる。
準備
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「聖霊」(『子供の歌集』56)を歌うか,または歌詞を朗読できるように準備する。歌詞は巻末に掲載されている。
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次のような紙を用意する。表に文字を書き,裏に番号を書く。字の読めない子供のためには数字の横に点を書いたものを用意する。
できれば,クラスが始まる前に,子供たちのいすの背に,順序をバラバラにしてはっておく。
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「お父様は生きています」(『子供の歌集』8)の1番を歌えるように準備する。
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教材
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モルモン書(読める子供の人数分)
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粘着テープ(準備できれば)
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黒板,チョーク,黒板ふき。または書ける紙
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絵3-47「ノア王の前に立つアビナダイ」(『福音の視覚資料セット』308)
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レッスンで用いる「楽しい活動」の準備をする。
レッスン
子供に開会の祈りをさせる。
宿題を出していれば,その確認をする。
聖霊はアルマが真理を知るのを助けられた
注意を引くための活動
紙を探させ,「せいれい」という名前を組み立てさせる。年少の子供の場合は数字で並べさせたうえで裏の字を読むようにする。全員で組み立てた名前を復唱する。
信仰箇条
子供たちを立たせ,教師と一緒に信仰箇条第1条を復唱させる。
聖句と絵と物語
絵3-47「ノア王の前に立つアビナダイ」を見せる。次の物語を教師自身の言葉で話し,聖霊がどのようにしてアルマを助けられたかよく聞くように言う。
ニーファイとその家族がエルサレムを出発してから長い年月が過ぎて,ノアという名の悪い男がニーファイ人の王様になりました。ノア王はとても悪い王様でした。ノア王は,ニーファイの民に悪い行いをするように教えました。
主は,ニーファイ人たちを教えるためにアビナダイという名の預言者を遣わされました。アビナダイは,王とニーファイ人が悪い人であることと,天父が彼らに対して悔い改めるように望んでおられることをニーファイ人に話しました。
ノア王はアビナダイに腹を立てて,アビナダイを捕らえました。それからアビナダイは,王と悪い祭司たちの前に連れて行かれました。アビナダイは,ノア王と祭司たちに向かってイエス様の教えを教えました。だれも聞こうとしませんでした。でも,主がアビナダイを祝福されたので,伝えるよう命じられていたメッセージを伝え終わるまで,アビナダイはだれにも捕らえられませんでした。アビナダイは,これらの教えは真実であると言いました。ノア王とほとんどの祭司たちはアビナダイの言葉を信じようとしませんでした。それに自分たちの悪い行ないを悔い改めようとはせず,それどころかアビナダイを殺せと言いました。
しかし,アルマという祭司はアビナダイを信じました。聖霊がアルマに,アビナダイが真実を語っていることを知らせてくださったのです。アルマはノア王にアビナダイを釈放するように願いました。ノア王はますます腹を立て,アルマを追い出して,僕たちを遣わしアルマを殺すように命じました。けれどもアルマはノア王の僕たちの手を逃れて姿を隠しました。そして,数日間,安全に隠れていることができました。アビナダイが,天のお父様に命じられたことをすべてノア王に言い終わると,ノア王はアビナダイを殺してしまいました。
アルマは隠れている間に,アビナダイが教えた教えを書き記しました。アルマはこれらの教えが真実であることを知っていました。アルマは自分の罪をすべて悔い改め,戒めに従って生活し始めました。アルマは自分が知った真理を人々に
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アルマはどのようにしてアビナダイの言葉が真実であることが分かったのでしょうか。
聖句暗唱
モロナイ10:5を聞くように助け,ここに答えが書いてあることを説明する。年長の子供にこの聖句を読ませるか,教師自身が朗読する。聖霊がアルマに,アビナダイが真実を語っていると知らせたことを説明する。
聖句を黒板か大きな紙に書き,子供たちに暗唱させてもよい。この聖句を何回か一緒に読んでから一つか二つの言葉を消して,繰り返させる。全部の言葉が消えるまでこれを繰り返す。(字の読めない子供には,何度か一緒に読んだ後で途中で止め,重要な部分を子供に言わせるようにする)希望があれば,クラスのみんなの前で聖句を読む機会を与える。
聖霊はわたしたちが真理を理解できるよう助けてくださる
教師の提示
聖霊は,わたしたちが正義を選んだときによい気持ちを与えてくださることを強調する。また,真実の教えを学んだとき,聖霊は,それが真実であることをわたしたちに知らせてくださる。
物語
聖霊の力を通して真理を知ったある少年の物語を聞かせる。
宣教師が初めて家に来たとき,義男君は彼らの教えを聞くのが楽しみでした。宣教師たちは,義男君と家族にすばらしい話をたくさんしてくれました。特にすばらしかったのはイエス様についての物語でした。宣教師が,イエス・キリストのまことの教会がこの地上に回復されたことを話してくれたとき,義男君は,それはとてもすごいことだと思いました。宣教師は,天のお父さまに祈れば宣教師が教えたことは真実であると分かると言いました。宣教師はモロナイ10:5を引用して,「聖霊の力によって,あなたがたはすべてのことの真理を知るであろう」と言いました。
義男君は,宣教師のメッセージが真実かどうかどのようにして確かめたらよいかよく分かりませんでしたが,とにかく宣教師の言ったとおりにやってみることにしました。義男君は天のお父さまに真実を知らせてくださいと祈りました。そして宣教師の教えを聞いているうちに,温かい,平安な気持ちが心の中に満ちてくるのを感じました。義男君の心の中にはもう疑いはありませんでした。宣教師たちが教えてくれたことは確かに真実だとはっきり分かりました。聖霊からよい気持ち,つまり
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聖霊は義男君に何を知らせてくださいましたか。(宣教師の教えは真実であるということ)
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聖霊は義男君にどのようにして語りかけられましたか。(宣教師の教えを聞いているとき,温かい,平安な気持ちが心の中に満ちてきた)
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義男君はこの気持ちを聖霊から頂くために何をしましたか。(祈り)
子供たちに,初等協会や家庭の夕べのレッスンのときなど,真理が語られているときに同じ経験をすることができることを話す。多くの人々は,聖文や生ける預言者の言葉を読んだり,耳にしたりするときに,この気持ちを感じる。聖霊は必ずしも耳に聞こえるような語りかけをするとは限らないことを強調する。聖霊は人の心によい気持ちを与えることによって真理を知らせてくださる。
聖霊は霊の体しか持っておられないので(教義と聖約130:22参照)しばしば「
まとめ
証
できれば,聖霊を通して真理を知ったときの自分の経験を話すとよい。聖霊が神会の御一方であり,真理を知らせ,何が正しいかを告げてくださる御方であることを証する。
歌
「お父様は生きています」の1番を歌わせるか声に出して読ませる。
おとうさまは いきています
みたまは わたしに
ささやいてる ほんとのことと
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歌の中で,聖霊(御霊)はわたしたちに何をささやいていると言っていますか。(天父は生きておられ,わたしたちを愛しておられる)
もう一度この歌を歌う。
聖句の復習
もう一度モロナイ10:5を繰り返させ,家族にも分かち合うように励ます。
聖霊は真理を耳にするすべての人によい気持ちを与えてくれるが,バプテスマを受ける教会員として確認されると,人は特別な
歌
「聖霊」を子供たちと歌うか,または歌詞を朗読する。
子供に閉会の祈りをさせる。
楽しい活動
次の活動の中からクラスの子供たちに最も適したものを選ぶ。選んだ活動はレッスンの一部として用いてもよいし,復習やまとめとして用いてもよい。詳しくは「教師へ」の「クラスの時間」の項を参照する。
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「小さな声で」(『子供の歌集』144)の「みみをすまし……」から後の部分を歌うか,または歌詞を声に出しながら動作をつける。
みみをすまし(手を耳のところでおわんの形にする)
よくきいてごらん(人差し指で唇を指す)
ちいさなささやきのこえを(手を耳のところでおわんの形にする)
みたまのこえを(手を胸に置く)
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ノア王と祭司たちの前に立つアビナダイの物語のロールプレーをさせる。アビナダイの役の子供が天父の戒めの一つを言う。それに対してアルマはそれを信じていることを認め,ノア王にアビナダイの命を助けるように頼む。しかし,アルマは追い出される。隠れてアビナダイの教えを書いているアルマの姿も演じさせる。