初等協会テキストと分かち合いの時間
第47課:イエス・キリストがこの世にお生まれになった(クリスマス) 


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イエス・キリストがこの世にお生まれになった(クリスマス) 

目的

イエスの誕生の重要性を理解させる。

準備

  1. ヒラマン14章3ニーファイ1章ルカ2章を祈りをもって研究する。ヒラマン14:53ニーファイ1:13,21ルカ2:9-15を読めるように準備する。

  2. 課末にある星のパズルの複写を人数分。パズルを小片に切り,一人分ずつクリップで止めておくか,封筒に入れるかする。

  3. 「星の光る夜に」(『子供の歌集』24)と「きよし,この夜」(賛美歌118番)を教えられるように準備する。朗読してもよい。

  4. 教材

    1. 聖書とモルモン書

    2. 次の切り抜き絵3-11「イエスの誕生」;3-12「羊飼たち」;3-5「天使」;3-13「星を見ているニーファイ人」

    3. 色紙(人数分)

    4. のり

    5. 絵3-73「城壁に立つレーマン人サムエル」(『福音の視覚資料セット』314)

  5. レッスンで用いる「楽しい活動」の準備をする。

レッスン

子供に開会の祈りをさせる。

宿題を出していれば,その確認をする。

イエスの誕生を天使が告げた

注意を引くための活動

  • あなたは何か特別なことが起きるのを待ったことがありますか。

  • それは何でしたか。(赤ちゃんの誕生,祖父母の訪問,誕生日,バプテスマなどの答えが出てくるだろう)

  • 待つのは長かったですか。

  • 待っていたことが起こったとき,あなたはどう感じましたか。

子供たちに経験を話させる。そのときのわくわくした気持ちを話させる。教師も心待ちにしていた出来事について話すとよい。

アダムの時代以来,天父はとても大切なことが起こることを告げてこられた。世の救い主として御子を送ってくださるということである。この偉大な出来事を義にかなった人たちは心待ちにしていた。天父は必ず約束を守られることを知っていたのである。彼らはイエスの誕生を待ちわびていた。

聖文と切り抜き絵を使った聖文の物語

イエスの誕生の絵をはる。イエスの誕生の物語について知っていることを話すように言う。一人一人が何か言えるように助ける。

  • その夜,ベツレヘムの近くの野にいたのはだれでしたか(羊飼い。羊の群れの番をしていた)。

羊飼の絵をはる。

イエスがお生まれになった夜に,一人の天使が,イエスの誕生という重要な知らせを告げるため,これらの謙遜けんそんな羊飼たちに現れた。

天使の絵をはる。

  • 羊飼たちは天使を見たときにどのように感じたでしょうか。(羊飼たちは天使を見て非常に驚いた)

羊飼たちは,天使がとても大切なメッセージを携えていることを知らなかった。ルカ2:9-15を読む。

  • 羊飼たちは,イエスの誕生の知らせを聞いてどんな気持ちがしたと思いますか。

  • 羊飼たちは,イエスの誕生を喜んでいることを示すためにどうしましたか。(ベツレヘムに生まれた幼な子イエスを見に行った)

天使からお告げを受けたので,羊飼いたちはイエスが天父の御子であること,またイエスの誕生が大切なことであることを知った。このことを説明する。

子供たちがイエスの誕生の喜びを感じることができるように,「星の光る夜に」を歌うか,歌詞を朗読する。

ほしのひかるよるに

ひつじかいらは

てんしのみこえを

おかにてきいた

そのうたこのちに

ひびいてきこえる

きけよ クリスマスに

はるばるさばくを

みちびいてきて

クリスマスのきれいな

あのほしをごらん

いまでもかがやき

われらをみちびく

きれいな ほしよ

(ナンシー・バード・ターナー,「星の光る夜に」Hymns for Primary Worship,から。許可を得て転載)

歌い(読み)終わった後で,イエスの誕生という重要なメッセージを受けたのは羊飼いたちだけではなく,アメリカ大陸のニーファイ人とレーマン人も同じ経験をしたことを説明する。

イエスの誕生はアメリカにおいても知らされた

絵と聖文と物語

モルモン書中の預言者がイエスの誕生について話し,待ち望んでいることを説明する。キリストの教会の会員たちは,救い主の誕生を待ち望み,何年もの間,そのことについて祈っていた。次の物語を教師自身の言葉で話す。

イエスがお生まれになる5年前に,サムエルという預言者が,人々にイエスの誕生の準備をさせるために,神から召されました。彼は人々に,悔い改めて救い主を信じるようにと警告しました。サムエルはレーマン人でした。ニーファイ人たちは邪悪になっていたので,聞こうとはしませんでした。彼らはサムエルに対して腹を立てて,町から彼を追い出しました。けれども,主の声がサムエルに聞こえて,もう一度戻るようにと言いました。彼は勇気をふりしぼって町の城壁の上に立ち,人々に,悔い改めてキリストの誕生に向けてよく備えるようにと言いました。

絵3-73「城壁の上に立つレーマン人サムエル」を見せる。

サムエルは人々に,イエスは5年のうちに,この地上に来られるであろうと告げました。長い間預言されていた出来事が実際にすぐに起ころうとしているのです。サムエルは,ベツレヘムにおいてイエスがお生まれになったことを知らせるために,あることが起こるだろう,と説きました。イエスがお生まれになる前の夜に,空には大いなる光が現れ,その光が夜の間とても明るく輝くので,くらやみがなくなってしまうということです。夜にも,昼間と同じように光があるということでした。

ヒラマン14:5を読む。

  • サムエルは,ニーファイ人たちに,何が現われると言いましたか。(星)

レーマン人サムエルはニーファイ人たちに,イエスがお生まれになるとき,夜には新しい星が現れるだろうと言いました。サムエルは,これらのしるしが現れることを天使に告げられたので知っていたのです。

  • 天のお父様はなぜ天使をサムエルに遣わして,これらのことをお知らせになったのですか。(サムエルが人々に告げることができるように)

  • 天のお父様はなぜサムエルに命じて,ニーファイ人にこれらのしるしを知らせるようにと望んだのでしょうか。(彼らにイエスのお生まれになる時を知らせ,悔い改めさせるため)

天父は,天使を遣わしてサムエルに,これから起こる出来事を知らせました。天父は,アメリカ大陸の人々がイエスの誕生を待ち望むようになってほしいと思われたのでした。天父は彼らに,それがすぐ起こることを知らせたかったのです。

サムエルがニーファイ人にイエスの誕生を告げてから5年後,教会員たちは,サムエルの話していたしるしを待ち望んでいました。彼らは,イエスの誕生のしるしである暗闇のない夜を待っていました。邪悪な人々は,サムエルの言葉を信じなかったので,忠実な人々に,日を定めてその日までにしるしが現れなかったら皆殺しにしてしまうと告げました。

そのときの預言者はニーファイ人という人でした。ニーファイは,邪悪な人々が定めた日までにしるしが現れなかったときに義人に対して行う仕打ちのことを考えるととても心配になりました。彼は心に憂いを覚え,天父に悩みを打ち明けて祈りました。ニーファイは一日中祈りました。すると主の声がニーファイに聞こえてきました。

聖句を使った話し合い

3ニーファイ1:13を読む。

  • 主がこれらのことを言われたのを聞いて,ニーファイはどう思ったでしょうか。

ニーファイは慰めを受け,イエスが次の日にお生まれになることを知りました。その夜,最初のしるしが現れました。

  • その夜,何が起こったでしょうか。

子供たちに知っていることを話すように言う。夜が来ても暗くならなかったことを理解させる。人々は,夜になっても暗くならなかったので驚きました。彼らは驚きのあまり,地に倒れました。義にかなった人々は,何年もの間待ち望んでいた時がついにやって来たことを知りました。彼らは,イエスが間もなくお生まれになるに違いないことを知りました。それから,別の出来事が起こりました。

聖句と切り抜き絵

3ニーファイ1:21を読んでその出来事が何かを見つける。

今までと反対側に星を見ているニーファイ人の絵を飾る。

救い主がお生まれになったことを説明する。彼らが空に新しい星を見たとき,長い間の信仰は今や大きな喜びに変わりました。ニーファイ人たちは,その幼子を見に行くことはできませんでしたが,その幼子の誕生が,自分たちにとって重要であることを知っていました。

  • 天のお父様は,なぜニーファイ人たちに星を見せられたのですか。(イエスが生まれたことを知らせるため)

  • ニーファイ人たちは星を見てどのように感じたと思いますか。

エルサレムでも星が見えたことを説明する。イエスの誕生は,すべての人々にとって重要なことであった。何年もの間待ち望んでいたことが,実際に起こったのである。

「きよし,この夜」を歌うか,または歌詞を朗読する。

きよし,このよる

ほしはひかり

すくいのみこは 

みははのむねに

ねむりたもう

ゆめやすく

きよし,このよる

みつげうけし

ひつじかいらは

みこのみまえに

ぬかづきぬ

かしこみて

きよし,このよる

みこのえみは

めぐみのみよの

あしたのひかり

かがやけり

ほがらかに

まとめ

教師の提示

クリスマスごとに天使や星が現れ,イエスがお生まれになったことを告げる必要はないことを説明する。わたしたちはそれが真実であることを知っている。わたしたちは,このことがわたしたちにとって重要であることを知っている。また,羊飼いやニーファイ人たちがイエスの誕生を知ったときと同じ喜びを感じることができる。イエスの誕生の愛と喜びを人々に伝えるとき,それを感じることができるのである。

  • イエス・キリストの誕生の喜びをほかの人と分かち合うにはどうしたらよいでしょうか。

教師のあかし

イエスの誕生の重要性と,どうすればほかの人々と愛と喜びを分かち合うことができるかについて証を述べる。

活動

パズルセットを一人一人に配る。一緒にパズルを解き,色紙にはるように言う。全員が終わったら,星の上に書いてあるメッセージを読む。「きょうダビデの町に,あなたがたのために救主すくいぬしがおうまれになった。このかたこそ主なるキリストである。」(ルカ2:11

話し合い

  • このメッセージを天使から受けた人はだれでしたか。(野にいた羊飼たち)

  • イエスの誕生のしるしとして星を見た人はだれでしたか。(ニーファイ人とエルサレムに住む人々)

子供に閉会の祈りをさせる。

楽しい活動

次の活動の中からクラスの子供たちに最も適したものを選ぶ。選んだ活動はレッスンの一部として用いてもよいし,復習やまとめとして用いてもよい。詳しくは「教師へ」の「クラスの時間」の項を参照する。

  1. 簡単な内容で子供たちにイエス・キリストの誕生のロールプレーをさせる。

  2. 子供たち一人一人に紙とクレヨンを渡す。紙をカードのように折り,表に「クリスマス」と書く。レッスンで学んだことを絵に描いて家族へのクリスマスカードにする。

画像
star puzzle

きょうダビデのまちに あなたがたのために すくいぬしがおうまれになった。このかたこそしゅなる キリストである。

ルカ2:11

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