偽善とはどのようなことをいうのかを理解し,偽善を避けることによって,イエス・キリストに献身する気持ちを強めるよう生徒を助ける。
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以下の聖句を読み,内容について深く考え,祈る。
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ヨハネ12:1-8。イエスはベタニヤへ行かれた。そこでマリヤはイエスの足に香油を塗った。ユダは高価な油を使ったマリヤを非難する。
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マタイ21:1-11。イエスは過越の祭に参加するためにエルサレムへ戻られる。イエスはくびきを負うろばの子に乗って市内へ凱旋される。
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マタイ21:23-46。祭司長たちと民の長老たちは宮におられたイエスのもとを訪れ,イエスの権能に対して挑戦する。イエスは彼らの質問に答える代わりに,二人の息子のたとえと家の主人のたとえをされる。
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マタイ22:15-46。律法学者とパリサイ人はイエスが信用を失い,非難を受けるような言葉を言わせるためにわなにかけようとする。
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マタイ23。イエスは偽善者である律法学者とパリサイ人を非難される。
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そのほかの読書課題:マタイ26:6-13;マルコ11-12;14:3-9;ルカ11:37-51;19:29-48;20;ヨハネ12:12-18;『聖句ガイド』「サドカイ人」の項,109。
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「導入」の活動を行う場合は,外側も内側も清潔なコップと外側が清潔で内側が汚れたコップを持参する。
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「勝利の入城」(『福音の視覚資料セット』223)を入手できれば,レッスンで使用する。
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教えるための提案:レッスンの準備に当たって,あなたは読書課題となっている聖文を読むだけでは不十分である。課題となっている聖文を少なくとも3回は研究する。最初は,聖句の意味を理解することを目的にして読む。2回目は,原則,教え,重要な出来事を探しながら注意して読む。3回目はどの聖句が生徒の必要を最もよく満たすかを考えながら,そしてそれらの聖句について話し合う方法を計画しながら読む。
以下の資料はレッスンの概要を補足するためのものである。この中の幾つかをレッスンに取り入れてもよい。
1.イエスは,偽善の象徴である,実をならさないいちじくの木をのろわれた。
マタイ21:17-22を読んで,話し合う。イエスがエルサレムへ向かう道の傍らで御覧になったいちじくの木も偽善の象徴であったことを説明する。
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イエスはたくさん葉をつけているだけで実りのないいちじくの木を見つけたときにどうされたでしょうか(マタイ21:19参照)。このいちじくの木はどのような意味で偽善者にたとえられるでしょうか。
ジェームズ・E・タルメージ長老はこのように説明している。「この木が主イエスののろいを受け,また主の有益な説教の主題になったのは,葉ばかり茂っていて実が一つもなく人をだましていたからである。もしあの木に道徳的な働きがあると考えても差し支えないなら,あの木を偽善者と呼ばなくてはならないだろう。葉がいっぱい茂っているのに,実が一つもないということは,人間にしてみれば偽善である。」(『キリスト・イエス』513-514)
『「新約聖書」ビデオ・プレゼンテーション』(53914 300)の「新約時代の習慣」の第2部では,ユダヤ人が経札とふさをどのように用いていたかが説明されている。第9課でこの場面を見せていなければ,マタイ23:5(「彼らは経札を幅広くつくり,その衣のふさを大きくし」)を理解させるためにここで見せるとよい。これらはどのように律法学者とパリサイ人の偽善の象徴となっているかについて話し合う。