天の王国に入るにはこの世のものを喜んで犠牲にしなければならないことを生徒に理解させる。
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以下の聖句を読み,内容について深く考え,祈る。
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マルコ10:17-30;12:41-44。金持ちの若い男が永遠の命を受けるために何をしなければならないかを尋ねる。するとイエスは,富に執着する人は神の王国に入ることができないと言われる。イエスはさい銭箱に2レプタを入れた貧しいやもめをたたえられる。
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ルカ12:13-21。イエスは愚かな金持ちのたとえを通して,むさぼることに潜んでいる危険について教えられる。イエスは弟子たちに,この世の宝ではなく天の宝を求めるように勧告される。
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ルカ14:15-33。イエスは盛大な晩餐会のたとえによって,イエスに従う者たちは喜んですべてのものを捨てなければならないことを教えられる。
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ルカ16:1-12。イエスは不正な家令のたとえによって,この世の富を求める人々が注ぐ情熱と同じような熱意をもって霊的な富を求めるよう弟子たちに教えられる。
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そのほかの読書課題:マタイ19:16-30;ルカ18:18-30;21:1-4;『モルモン書』ヤコブ2:18-19。
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「キリストと資産家の青年役人」(『福音の視覚資料セット』244)を入手できれば,レッスンで使用する。
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「導入」の活動を行う場合は,猿のわなを作るか,その絵を黒板に描く(下記の絵参照)。猿のわなを作るために,ふたが付いた箱を手に入れる。ふたを箱に固定して,箱の一つの面を切って入り口を作る。入り口は,あなたが何も持っていない状態の手を入れることはできるが,何かをつかんでいると手を出すことのできない大きさにする。果物かナッツを箱の中に入れておく。
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教えるための提案:ニーファイはこのように述べている。「すべての聖文を自分たちに当てはめて,それが自分たちの利益となり,知識となるようにするためであった。」(1ニーファイ19:23)どうすれば生徒が聖文を自分たちの生活に当てはめ,応用できるかを理解させるために,『教師,その大いなる召し』単元E「6.動機を与える福音の教え方」89-90と「21.原則を応用させる」125-127を研究する。
以下の資料はレッスンの概要を補足するためのものである。この中の幾つかをレッスンに取り入れてもよい。
生徒にルカ16:19-31に記されているたとえを読ませてから,話し合う。
青少年のクラスを教えている場合に,このたとえを劇化するとよい。いすを並べて作った障害物(大きな淵)の片側に二人の生徒(アブラハムとラザロ)を,反対側に一人の生徒(金持ち)を立たせる。4人目の生徒にはナレーターを務めさせる。それぞれの役を演じる生徒はルカ16:19-31からせりふを直接読み,せりふ以外の箇所はナレーターが読む。(『教師,その大いなる召し』単元F「16.ロールプレーイングとドラマ」157-158参照)。