だい4しょう マーティン・ハリスとうしなわれたページ (1824年-1828年) ジョセフ・スミスの家はまずしかったので,お金がひつようでした。かぞくをたすけたいと思ったジョセフは,ペンシルべニアにはたらきに出かけました。そして,ヘールさんという人の家にげしゅくしました。 (ジョセフ・スミス-歴史1:56-57) ヘール家には,エマという名のむすめがいました。ジョセフとエマはあいし合うようになり,けっこんしました。二人はジョセフのかぞくのところに帰り,ジョセフはお父さんといっしょにはたけではたらきました。 (ジョセフ・スミス-歴史1:57-58) ジョセフが金ばんをもっていることは,大ぜいの人に知られていました。人びとは金ばんをうばおうとして,ジョセフをこまらせました。ジョセフやかぞくについて,ありもしないことを言いふらしたのです。 (ジョセフ・スミス-歴史1:60-61) さわぎがひどくなったので,ジョセフとエマは引っこすことにしました。二人はペンシルベニアに行って,エマの家の近くにすみたいと思いましたが,そのためのお金がありませんでした。 (ジョセフ・スミス-歴史1:61) きんじょに,マーティン・ハリスという人がいました。マーティン・ハリスは大きいのうじょうをもっていて,お金もちでした。マーティン・ハリスはジョセフとエマに親切で,引っこしをたすけてくれました。おかげで,二人はペンシルベニアに行くことができました。 (ジョセフ・スミス-歴史1:61-62) ジョセフは,金ばんにきざまれた文字のほんやくをはじめました。ジョセフには,何が書いてあるのか分かりませんでしたが,神がたすけてくださいました。ジョセフは,ウリムとトンミムをつかつてほんやくしました。それが『モルモン書』とよばれているしょもつです。(ジョセフ・スミス-歴史1:62) マーティン・ハリスはペンシルベニアに行って,ジョセフのほんやくをたすけました。ジョセフが金ばんから読むことばを,紙に書きとったのです。ジョセフとマーティンは,「モルモン書』の116ページをほんやくしました。 マーティン・ハリスは,その116ページを家にもって帰りたいと思いました。かぞくに見せたかったのです。ジョセフは主にたずねました。すると,主はいけないと言われました。もういちどたずねましたが,同じ答えでした。 それでもマーティンがせがむので,ジョセフはまた主にたずねました。こんどはゆるしが出ました。主はマーティンに,かぞくには見せてもよいが,ほかの人に見せてはいけないと言われました。 マーティンは,言われことおりにしますとやくそくして,116ページを家にもって帰り,かぞくに見せました。しかし,マーティンはやくそくをまもりませんでした。ほかの人に見せているうちに,手ばなしてしまったのです。 後になって,マーティンはげんこうをとりもどしに行きました。ところが,どこをさがしても見つかりません。なくなってしまったのでした。 ジョセフはなくした116ページのことが気になって,ねむれませんでした。 イエスはジョセフに言われました。「マーティンはわるいことをしました。わたしの言うことをまもるとやくそくしながら,まもらなかったからです。だから『モルモン書』のげんこうがなくなったのです。マーティンはもうほんやくを手つだうことはできません。」 (教義と聖約3:12-14) サタンはげんこうがなくなることをのぞんでいました。げんこうはあくにんたちの手にわたっていました。サタンとあくにんたちは神のわざをやめさせたいと思っていたので,人びとに『モルモン書』をしんじてほしくなかったのです。しかし,イエスは,だれも神のわざを止めることはできないと言われました。 (教義と聖約10しょうの前書き, 教義と聖約10:8,12,22-29,33,43) そして,なくなったげんこうのことは気にしなくてよいと言われました。金ばんのほかのところに同じことが書かれているというのです。ジョセフは,のこりのぶぶんをほんやくするように言われました。正しい人びとは『モルモン書』を読んで,しんじつであるとしんじ,ふくいんを学ぶでしょう。 (教義と聖約10:30,41,52,62-63)