初等協会テキストと分かち合いの時間
第11課:アビナダイとノア王


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アビナダイとノア王

目 的

イエス・キリストの雄々しい証人となるよう子供たちを励ます。

準 備

  1. モーサヤ11-13章15:1,6-816:14-1517章19:4-20を祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文の記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。

  2. その他の参照箇所--モーサヤ14-16章

  3. 子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  4. 教材

    1. 『モルモン書』人数分

    2. 「導入」の代替活動用として紙袋に以下のものを入れておく。

      • 紙で作ったひげ(本課の最後にある絵を参照)

      • 懐中電灯または電球

      • 十戒の板を模したもの(本課の最後にある絵を参照)

      • キリストの絵

      • 1本のロープまたはひも

      • マッチ

    3. 視覚資料4-22「ノア王の前に立つアビナダイ」(『福音の視覚資料セット』308)

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

子供たちに9つの点を打った図表を配るか,黒板に措く。次に,これから4本の連続する直線を,一筆書きで引いてすべての点を結ぶように言う。何度か試みさせてから,ほかの子供には教えずに,一人に正しい方法を示す。次にその子供に,ほかの子供に正しい方法を示させ,すべての子供たちが点を結べるまで続ける。以下のことを説明する。わたしたちが何かを学ぶと,ほかの人々を助けることができる。自分たちの知っていることを教えることでほかの人々を助けることができる。わたしたちが天父について学ぶとき,ほかの人々にも天父について伝えるなら,彼らを助けることができる。

9っの点図表

答え

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「導入」の代替活動

子供たちに順番で,紙袋から中に入っているものを取り出させる。子供たちに,自分が取り出した一つか二つのものについて,それは何か尋ねる。子供たちに,これからアビナダイという正しく勇気のある預言者について学ぶうちにそれぞれの品物が彼の生涯とどのように関連しているか分かるようになると説明する。

聖 文

ノア王の前に立つアビナダイの絵を見せ,モーサヤ11-13章15:1,6-816:14-1517章19:4-20に基づいてアビナダイの話をする(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。アビナダイは命を犠牲にしてまでもイエス・キリストを雄々しく証(あかし)した人であることを強調する。代替活動を行う場合は,それぞれの品物がアビナダイの生涯とどのように関連しているか説明する。

ひげ--

アビナダイは姿を変えて戻って来た(モーサヤ12:1)。

懐中電灯または電球--

アビナダイの顔は,非常な輝きを放っていた(モーサヤ13:5)。

十戒--

アビナダイは十戒について教えた(モーサヤ13:11-24)。

キリストの絵--

アビナダイは大胆にイエス・キリストについて証した(モーサヤ1516章17:8)。

ロープまたはひも--

アビナダイは縛られた(モーサヤ17:3)。

マッチ--

アビナダイは火で焼き殺された(モーサヤ17:20)。

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ。

  • 主はアビナダイに,まずノア王とその民に対して,何を言うようにお命じになりましたか(モーサヤ11:20-21)。

  • ノア王とその民の生活はどのようなものでしたか(モーサヤ11:1-7,14-15,19)。

  • ノア王とその民はアビナダイの言葉にどのように反応しましたか(モーサヤ11:26-29)。悔い改めを呼びかける者に対し,人々はなぜ怒るのでしょうか。

  • アビナダイは邪悪なノア王やその祭司たちに戒めについてどのように大胆な証をしましたか(モーサヤ12:33-3613:11-24)。天父の戒めに従うことはわたしたちにとってなぜ大切なのでしょうか。

  • ノア王の民がアビナダイに手をかけるのを恐れたのはなぜですか(モーサヤ13:3-5)。

  • アビナダイはなぜイエス・キリストについて証したのでしょうか(モーサヤ15:1,6-816:14-15)。

  • アビナダイはどのようにして自分の勇気を示しましたか(モーサヤ17:7-10)。正義を貫くのが時々難しいのはなぜですか。どうしたら正義を貫くことができるでしょうか。

  • アビナダイが焼き殺されたのはなぜですか(モーサヤ17:20)。主はどうしてこのようなことが起きるままにしておかれたのだと思いますか(アルマ60:13)。

  • ノア王にとって何が大切だったでしょうか(モーサヤ11:1419:7-8)。アビナダイにとっては何が大切だったでしょうか(モーサヤ13:417:7-10)。わたしたちは何を大切にすべきでしょうか。

  • アビナダイの証は,彼が死ぬ前にだれに影響を及ぼしましたか(モーサヤ17:1-4)。

  • モーサヤ12:3に記されたアビナダイの預言はどのように成就しましたか(モーサヤ19:19-20)。

  • 今日,イエス・キリストの雄々しい証人として,どんな人のことが思い浮かびますか。

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. 子供たちにアビナダイとノア王の話の登場人物の役をさせ,リポーターにインタビューをさせる。リポーター役の子供が登場人物に質問をするために,以下のような質問のリストを作っておく。

    ノア王への質問--

    立派な建物のためのお金はどのようにして得ましたか

    祭司たちへの質問--

    どうしてアビナダイを牢屋に閉じ込めるのですか。

    アルマへの質問--

    アビナダイの教えについてどう思いますか。

    アビナダイへの質問--

    どうしてこの人たちはあなたを殺そうとしているのですか。あなたはどうしてこれらの人たちに言ったことを否定しようとしないのですか。

  2. ボールに入れた水に,こしょうを振りかける。そのボールを子供たち全員が見える場所に置く。このこしょうは雄々しく行動する人の象徴であると話す。邪悪な者が雄々しいものの隣に置かれるとどうなるかよく見るように,子供たちに話す。次に皿洗い用洗剤をボールの中央に1滴落とす。これは邪悪な者を象徴している。すぐにこしょうは洗剤から遠ざかる。アルマはアビナダイの証を信じたとき,雄々しく従うことを選び,ノア王の悪い道から遠ざかった。子供たちに雄々しくあるためにはどんな事柄から遠ざかるべきだと思うか尋ねる。

  3. モーサヤ12:34-3613:12-24にある十戒について話し合う。

  4. 正しいベニヤミン王の雄々しい性格と邪悪なノア王の人格を比較する。

  5. アビナダイが邪悪なノア王とその民にどのように扱われたかと,キリストが人々からどのように扱われたかの類似点について話し合う。

  6. 勇者になろう」(『子供の歌集』85),「おそれずぎをなせ」(『子供の歌集』80),または「イエス・キリストの教会」(『子供の歌集』48)を歌うか歌詞を読む。

まとめ

正義を貫くことには,苦痛や試練がつきものである。しかし,もしわたしたちが雄々しくイエス・キリストついて証するなら,天父はわたしたちにこの世にあっては平安を,また来るべき世にあっては御自身がお持ちのすべてのものを与えて祝福してくださる。

読書課題

本課の復習のため,家庭でモーサヤ11:1-2,20-21,26-2912:1-917章を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。