初等協会テキストと分かち合いの時間
第28課:牢に入れられたニーファイとリーハイ


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牢に入れられたニーファイとリーハイ

目 的

救い主の教えに従う道を選ぶことにより,救い主を生活の基とするように勧める。

準 備

  1. ヒラマン5章を,祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文の記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。

  2. 子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  3. 教材

    1. 『モルモン書』人数分

    2. 岩,砂,または塩,折箱のふた,あるいは底の浅いなべ

    3. 視覚資料4-41「ろうに入れられたニーファイとリーハイ」

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

家を建てる人は,建物を作る前に,それを載せるための強い土台を造ることを説明する。岩と砂を建物の土台にした場合の,それぞれの安定性を比較させる。ほどほどの大きさの岩と,砂または塩を入れた底の浅いなべか,折箱のふたを机の上に置く。最初,岩に息を吹きつけ,次に砂または塩に息を吹きつける。

家を建てる場合にその土台としては,砂よりも岩を使いたいと思う理由を尋ねる。聖文では,イエス・キリストをわたしたちの生活の堅固な土台にたとえていることを説明する。キリストの教えに従う道を選ぶ人は,キリストという岩の土台の上に自分自身の生活を築くのである。

かしこい人とおろかもの」(『子供の歌集』132)を歌う。子供たちがこの曲を歌えるように初等協会の指揮者に来てもらうとよい。また,テープレコーダーでこの曲を流してもよいし,クラス全員で歌詞を読むようにしてもよい。

聖文によると,ニーファイとリーハイは救い主という確かな土台の上に自分たちの生活を築いていた。そして彼らは多くのレーマン人がキリストについてのあかしを得ることができるように助けを与えた。わたしたちも自分の生活を,イエス・キリストというただ一つの確かな土台の上に築くことができる。

聖 文

ニーファイとリーハイについてヒラマン5章に基づいて教える(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。この二人の忠実な人たちが,イエス・キリストを生活の基にしていたことを強調する。

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ。

  • ヒラマンとはどのような人ですか(ヒラマン2:2)。ヒラマンが自分の息子たちにニーファイ,リーハイと名付けたのはなぜですか(ヒラマン5:6)。

  • わたしたちはバプテスマを受けるときに,だれの名前を受けますか(2ニーファイ31:13)。わたしたちはどうしたらイエス・キリストのようになれるでしょうか。

  • ニーファイはなぜ大さばきつかさの職をほかの人に譲ったのでしょうか(ヒラマン5:2-4)。

  • イエス・キリストはどのようにして,わたしたちが自分の罪から救われるようにしてくださったのでしょうか(ヒラマン5:9-10)。イエス・キリストがわたしたちを罪からあがなってくださるために,わたしたち自身は何をしなければならないでしょうか(ヒラマン5:11)。

  • 「あなたたちは,神の御子でありキリストである贖い主の岩の上に基を築かなければならない」とはどういう意味でしょうか(ヒラマン5:12)。イエス・キリストがわたしたちの唯一の確かな基といわれるのはなぜでしょうか。

  • サタンは現在,個人と家族に対してどのように「大風……矢……ひょう」を送っているでしょうか。キリストを自分の生活の土台とする人に対して,悪魔はどれほどの力を持っているでしょうか(ヒラマン5:12)。

  • ヒラマンの教えはニーファイとリーハイにどのような影響を与えたでしょうか(ヒラマン5:13-14)。皆さんのお父さんやお母さんが教えてくれたことで,皆さんの生活に役立つことにはどのようなものがありますか。

  • 「牢に入れられたニーファイとリーハイ」の視覚資料を見せる。牢の中にいたニーファイとリーハイはどのようにして守られましたか(ヒラマン5:22-23)。正しい生活をしている人は,どのような助けを受けることができますか。

  • イエス・キリストは牢の中のレーマン人にどのように働きかけられましたか(ヒラマン5:29-30)。その声はどのようなものでしたか。主はこのレーマン人たちに何とおっしゃいましたか(ヒラマン5:29,32)。

  • アミナダブはレーマン人たちに,何をすれば暗黒の雲が離れ去ると言ったでしょうか(ヒラマン5:41)。暗黒の雲が離れ去った後,レーマン人たちにどのようなことが起こりましたか(ヒラマン5:43-47)。もし皆さんがその場にいたら,どのように感じたと思いますか。生活の中でたまの導きを受けるとどのように感じますか。各自の生活の中で御霊を感じたときの経験を話してもらう。

  • レーマン人たちに現われたのはだれですか(ヒラマン5:48)。レーマン人たちは天使を見た後で何をしましたか(ヒラマン5:50)。

  • 心を改めた人たちは,自分たちの行いをどのように変えましたか(ヒラマン5:51-52)。イエス・キリストがわたしたちの証の基であることを,どのような方法で示すことができますか。

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. 子供たちがヒラマン5:12の次の言葉を覚えられるように助ける。「覚えておきなさい。あなたたちは,神の御子でありキリストである贖い主の岩の上に基を築かなければならないことを覚えておきなさい。」これからの1週間でこの言葉をすべて覚えるようにチャレンジする。

  2. 信仰箇条第4節を読み,子供たちが覚えられるように助ける。イエス・キリストの基の上に自分の生活を築くうえで,福音の原則と儀式が役立つことを理解できるようにする。

  3. 預言者にしたがおう」(『子供の歌集』58),「いましめを守る人を」(『子供の歌集』68,『賛美歌』193番),「子供の時から主を求め」(『子供の歌集』67)を歌うか歌詞を読む。

まとめ

救い主と,自分の生活の中における救い主の影響について証する。証は自分にとってサタンの誘惑に立ち向かう力となっていることを述べる。キリストの教えを実践し,キリストのような人物になる努力を続けることによって,主を自分の生活の基とするようにチャレンジする。

読書課題

本課の復習のため,家庭でヒラマン5:12を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。