初等協会テキストと分かち合いの時間
第4課:命の木


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命の木

目 的

子供たち一人一人が,神の言葉に従い,永遠の命を得るにふさわしくなりたいという思いを強められるようにする。

準 備

  1. 以下の聖句を祈りの気持ちで研究する。1ニーファイ8章11章15:21-36。それからレッスンを検討し,聖文の記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。

  2. 子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  3. 可能であれば,数字をふった命の木の絵を子供たちの人数分用意する(本課の最後にある絵を参照)。

  4. 教材

    1. 『モルモン書』人数分

    2. ロープ,ひも,糸のいずれか(5メートル),目隠し用の布,2枚のカード(一方には「誕生」,もう一方には「永遠の命」と書く)

    3. 命の木の象徴とその意味の表(意味の部分を紙で覆う)。

    4. 視覚資料4-9「イエス・キリスト」(『福音の視覚資料セット』240),4-10「イエスの生誕」(『福音の視覚資料セット』200),4-11「十字架」(『福音の視覚資料セット』230),4-12「リーハイが見た命の木の夢」,4-13「命の木と鉄の棒」,4-14「木の実にたどり着いたリーハイ」

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

二人の子供に前に出させ,教室の両端に一人づつ立たせる。最初の子供には「誕生」と書いたカードを,もう一人には「永遠の命」と書いたカードを持たせる。3人目の子供に目隠しをし,数回,回らせる。助けなしに最初の子供のいる場所から2番目の子供のいる場所まで歩けるかどうか試させる。次に最初の子供と2番目の子供の間に1本のロープまたはひもを広げさせ,両端を持たせる。目隠しをした子供に,もう一度,今度はロープをつかみながら,最初の子供の場所から2番目の子供のいる所まで歩かせる。どうして1回目より2回目の方が簡単だったのか話し合う。以下のことを説明する。わたしたちは地上で生活している間,だれもが天父のもとに戻ろうと努力している。天父はわたしたちがみもとに戻る道に見いだせるように,つかまるべきものを与えてくださっている。

  • 天父は,みもとに戻ろうとするわたしたちを導くために,何を与えてくださっていますか。(聖文,預言者,聖霊。)

イエス・キリストの絵を見せ,子供たちに,本課を通してわたしたちは,キリストの教えに従うことが,いかに天父のもとに帰る助けになるかを学ぶことを話す。

聖 文

提案されている視覚資料と『モルモン書』を用いて,1ニーファイ8章に記されたリーハイの夢と,1ニーファイ11章15:21-36に記された夢の解釈の記事について教える(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。以下のことを説明する。聖文にはしばしば象徴が用いられている。通常,象徴として使われるのは見慣れたものであり,福音の原則や教えを代表している。例えば,小羊は清さの象徴であり,そのためイエス・キリストは神の小羊と呼ばれている。本課では,リーハイが夢で見た象徴とその意味について学ぶ。

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ。

  • なぜリーハイは家族に命の木の実を食べさせたいと思ったのでしょうか(1ニーファイ8:10-12)。天父は,御自身のすべての子供たちのために,どのようなことを望んでいらっしゃるでしょうか。

  • リーハイの息子たちの中には,木の実を食べた者もあれば食べなかった者もいました。それはどうしてだと思いますか(1ニーファイ8:13-18)。わたしたちがいつも天父の戒めに従うとは限らないのはなぜですか。

  • リーハイの夢に登場する数々の象徴にはどのような意味があるのでしょうか。命の木の象徴と意味の表を見せる。それぞれの言葉の意味を隠した状態で話し合う。

    象 徴

    意 味

    1.木(1ニーファイ8:10

    1.独り子を世に賜わるほどの神の愛(1ニーファイ11:21-22ヨハネ3:16

    2.木の実(1ニーファイ8:11

    2.永遠の命(1ニーファイ15:36教義と聖約14:7

    3.鉄の棒(1ニーファイ8:19

    3.神の言葉(1ニーファイ15:23-24

    4.暗黒の霧(1ニーファイ8:23

    4.悪魔の誘惑(1ニーファイ12:17

    5.大きく広々とした建物(1ニーファイ8:26-27

    5.世の人々の高慢(1ニーファイ11:36

  • ニーファイが天使に木の意味を尋ねたところ,彼は救い主の誕生と務めに関する示現を見た。イエス・キリストの降誕と務めはわたしたちに対する神の愛をどのように示していますか。

  • 木の実は何を表していますか。(永遠の命の賜物。)以下のことを説明する。ニーファイは,イエス・キリストがわたしたちへの愛ゆえに,わたしたちの罪を負って十字架におかかりになり,わたしたちが悔い改めて永遠の命を得られるようにしてくださるのを見た。永遠の命とは,日の栄えの王国で天父とともに家族として生活することを意味する。

  • 鉄の棒は何を表していますか。(神の言葉。)『モルモン書』を毎日読むことは,天父のもとに帰る道を歩み続けるうえでどのような助けになりますか(1ニーファイ15:24)。『モルモン書』を読むことで,どのような祝福がもたらされましたか。

  • 暗黒の霧は何を表していますか。(悪魔の誘惑,わたしたちを迷わせ,背教へと導く。)サタンはどのような方法でわたしたちを細くて狭い道からそれるよう誘惑しますか。サタンの誘惑を退けるために,わたしたちにはどんなことができますか。なぜ細くて狭い道に踏みとどまるなら幸福でいられるのでしょうか。

  • 大きく広々とした建物は何を表していますか。(世の人々の高慢。)正しいことをしようとしたために,何らかの形で人に笑われたことがありますか。わたしたちを笑い者にする人たちはだれの影響を受けているのでしょう。

可能であれば,リーハイの夢の絵を子供たち全員に配り,家に持って行かせる。鉄の棒につかまっているための助けとなるような,1週間の目標を立てさせる(『モルモン書』を毎日読む,両親に従う,祈る,正直でいる,よい友達を選ぶ,よい遊びを選ぶ,などが考えられる。)

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. カード合わせゲームをする。命の木の象徴と意味の表にある言葉を用いる。横12センチ縦7センチほどのカードに,リーハイの夢に出てくる象徴と意味を1枚ずつ書いていく。そのほかに6枚のカードを使って,マッチする絵または象徴の言葉を書いた3組のカードを作る。カードを交ぜ,床かテーブルに裏向きにして4列に並べる。子供たちに一人ずつ前に出て,2枚ずつカードをめくらせる。各カードに書かれていることを読み上げさせる。カードが合致すれば,そのまま表向きにする。すべてのカードが表向きになったらゲーム終了とする。

  2. 子供たちが1ニーファイ15:23-24を覚えられるように助ける。

  3. 以下の歌を歌うか,その歌詞を読む。「主はみ子をつかわし」(『子供の歌集』20),「主の計画にしたがう」(『子供の歌集』86),「神の子です」(『子供の歌集』2,『賛美歌』189番),「鉄の棒」(『賛美歌』176番)。

まとめ

戒めを守ることにより,天父のもとに戻ってともに暮らすことができることをあかしする。

読書課題

本課の復習のため,家庭で1ニーファイ8:5-34を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。

命の木
  1. 木(1ニーファイ8:10

    独り子を世に賜わるほどの神の愛(1ニーファイ11:21-22ヨハネ3:16

  2. 木の実(1ニーファイ8:11

    永遠の命(1ニーファイ15:36教義と聖約14:7

  3. 鉄の棒(1ニーファイ8:19

    神の言葉(1ニーファイ15:23-24

  4. 暗黒の霧(1ニーファイ8:23

    悪魔の誘惑(1ニーファイ12:17

  5. 大きく広々とした建物(1ニーファイ8:26-27

    世の人々の高慢(1ニーファイ11:36

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