第1課
『モルモン書』愛ある天父からの贈り物
目 的
『モルモン書』を愛し,大切にできるようにする。
準 備
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『モルモン書』冒頭の「序文」と,「預言者ジョセフ・スミスの証」(または,ジョセフ・スミス-歴史1:29-35,42-54,59-60)を,祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文の記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。
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子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。
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教材
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『モルモン書』人数分
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贈り物の包装紙でくるんだ『モルモン書』1冊
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できれば人数分のしおり(レッスンの最後にある見本参照)
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視覚資料4-1「抄録を作るモルモン」(『福音の視覚資料セット』306〔34730 300,34735 300〕),4-3「金版を受けるジョセフ」(『福音の視覚資料セット』406)
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レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
導 入
きれいに包装した『モルモン書』を見せる。
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わたしたちはなぜ贈り物をしますか。
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贈り物を相手が喜んでくれたら,どんな気持ちがしますか。
次の説明をする。天父はわたしたちをとても愛しておられるので,わたしたちが永遠の命を得られるように,贈り物を下さった。この贈り物には,わたしたち一人一人にとって,大切なメッセージが込められている。それは,救い主イエス・キリストについて,また,天父のもとに戻る生き方について教えている。第13代大管長エズラ・タフト・ベンソンはこう述べている。「これは人類にとって,現代医学に見られる多くのすばらしい進歩よりもずっと偉大な価値があり,飛行技術の発達や宇宙旅行よりも,人類にとってずっと意義のある賜物です。」(「『モルモン書』--わたしたちの宗教のかなめ石」『聖徒の道』1987年1月号,4)
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この贈り物とは何ですか。
包装紙を解くのを子供たちに手伝わせる。『モルモン書』の研究が自分の生活にどのような祝福をもたらしたか,また救い主に近づくのにどう役立ったか,
聖 文
『モルモン書』が世に出るまでの次第を「預言者ジョセフ・スミスの証」を基に教える(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。『モルモン書』「序文」を利用して,この聖典が今日のわたしたちにとっていかに大切か,子供たちに理解させる。適切な箇所で視覚資料を用いる。
話し合いと応用のための質問
レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ
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『モルモン書』とは何ですか,だれが書きましたか。(「序文」の第1,2段落。アメリカ大陸の昔の住民。)
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どうして『モロナイ書』とか『ジョセフ・スミス書』ではなく,『モルモン書』と呼ばれているのですか。(「序文」の第2段落。何人もの預言者たちが記したことを引用したり,要約したりしながら,預言者モルモンが,金版に刻まれた記録の大半を書いたから。)
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『モルモン書』の中で最も大切な出来事は何ですか。それはなぜですか。(イエス・キリストがニーファイ人を訪れられたこと。)
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ジョセフ・スミスは『モルモン書』について何と言っていますか(「序文」の第6段落)(「レッスンを豊かにする活動」3参照)。『モルモン書』を読み,研究するのは,どう役立つと思いますか。
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多くの預言者たち(ニーファイ,モルモン,モロナイ,ジョセフ・スミスなど)が様々な苦難を克服してくれたおかげで,わたしたちは『モルモン書』を手にできるようになりました。『モルモン書』が真実かどうか知るために行わなければならない3つのこととは,何でしょう。(「序文」の第8段落。『モルモン書』を読み,心の中で深く考え,神に尋ねる。)
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『モルモン書』に対する証が得られたら,ほかに何が分かりますか。(「序文」の第9段落。イエス・キリストは救い主である。ジョセフ・スミスは預言者である。教会は真実である。)
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天使モロナイが最初にジョセフ・スミスに現れたとき,ジョセフは何をしていましたか(「預言者ジョセフ・スミスの証」の第2-3段落;ジョセフ・スミス-歴史1:29-30)。
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天使モロナイはジョセフ・スミスに何と言いましたか(「預言者ジョセフ・スミスの証」の第6-9段落;ジョセフ・スミス-歴史1:34-35,42)。
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次の日,ジョセフが父親と一緒に働いていると,どんなことが起こりましたか(「預言者ジョセフ・スミスの証」の第15-16段落;ジョセフ・スミス-歴史1:48-49)。
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天使モロナイはジョセフのもとを訪れたとき,彼を名前で呼びました。天父が自分の名前を御存じだと分かったら,どんな気持ちがしますか。
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天使モロナイはジョセフに,示現について父親に話すよう命じました。ジョセフのような経験をしたら,あなたならだれに話しますか。それはなぜですか。
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ジョセフは父親に話をしてから,どうしましたか(「預言者ジョセフ・スミスの証」の第20段落;ジョセフ・スミス-歴史1:54)。
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彼は金版を与えられた後で,どんな警告を受けましたか(「預言者ジョセフ・スミスの証」の第22段落;ジョセフ・スミス-歴史1:59)。
レッスンを豊かにする活動
以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。
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『モルモン書』のタイトルページを読むように勧める。自分の『モルモン書』のタイトルページや「序文」にある,この書物の目的を述べた部分に印を付けるよう提案する。
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子供たちがモロナイ10:4を覚えられるように助ける。
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預言者ジョセフ・スミスが語った以下の言葉について話し合う。またそれを子供たちが覚えられるようにする。「わたしは兄弟たちに言った。『モルモン書』はこの世で最も正確な書物であり,わたしたちの宗教のかなめ石である。そして,人はその教えを守ることにより,ほかのどの書物にも増して神に近づくことができる。」(「序文」の第6段落)
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子供たちが信仰箇条の第8節を覚えられるように助ける。
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『モルモン書』が世に出るに至った幾つかの出来事を演じる。
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「金版」(『子供の歌集』61),「いのりながらみ言葉読むとき」(『子供の歌集』66),「モルモン書」(『子供の歌集』63),「モルモン書の物語」(『子供の歌集』62)を歌うか歌詞を読む。
まとめ
証
ジョセフ・スミスはまことの預言者であり,『モルモン書』は真実の書物であることを証する。(任意)可能であれば,エズラ・タフト・ベンソン大管長の証を記したしおりを子供たち全員に渡す(本課の最後にある見本参照)。
読書課題
本課の復習のため,家庭で「預言者ジョセフ・スミスの証」を研究するよう,子供たちに提案する。子供たちに,『モルモン書』の冒頭のどこにこの話があるか教える。または,ジョセフ・スミス-歴史1:25-35,42-54,59-60を示す。
日曜日には毎週,『モルモン書』をクラスに持って来るよう,子供たちを励ます。
一人の子供に閉会の祈りをさせる。
「
天 のお父 様 はみなさんに,これからも続 けて毎日 『モルモン書 』を勉強 するように望 んでおられます。『モルモン書 』は天 のお父 様 からみなさんにあたえられた特別 なおくり物 です。『モルモン書 』の教 えにしたがう人 は,天 のお父 様 のみこころが行 えるようになります。」エズラ・タフト・ベンソン