初等協会テキストと分かち合いの時間
第8課:預言者ヤコブ,シーレムに立ち向かう


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預言者ヤコブ,シーレムに立ち向かう

目 的

子供たちのイエスへのあかしを強め,彼らが悪の影響力に立ち向かえるようにする。ふさわしさを身に付けたいという望みを培う。

準 備

  1. 『モルモン書』ヤコブ7:1-23(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。

  2. その他の参照箇所--1ニーファイ18:72ニーファイ2:1-42ニーファイ2:1-4『モルモン書』ヤコブ1:17-19『モルモン書』の「聖句ガイド」『ヤコブ(リーハイの息子)』の項

  3. 子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  4. 教材

    1. 『モルモン書』人数分

    2. 60センチほどの長さの細い糸と頑丈なロープ

    3. 紙と鉛筆,人数分

    4. 視覚資料4-9「イエス・キリスト」(『福音の視覚資料セット』240)

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

一人の子供に60センチほどの糸を渡し,引っ張って切るように言う。次にロープを引っ張って切ってみるように言う。2,3人のほかの子供にもロープを引っ張って切ってみるように言う。以下のことを説明する。わたしたちの証も1本の糸のような強度から始まるが,引っ張って切れないほどしっかりしたものにまで強めることができる。だれでも強い証をはぐくむことができ,それにより,人々がわたしたちやわたしたちの信仰に挑もうとしてくるとき,またわたしたちを欺こうとするとき力を得られる。今日は,堅固な証を持っていたヤコブについて学ぶ。

聖 文

ヤコブとシーレムの話を『モルモン書』ヤコブ7:1-23に基づいて教える。適切な箇所で視覚資料を用いる(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教えるⅶ-ⅷ参照)。

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ。

  • ヤコブはどういう人ですか。(ニーファイの弟の一人。)ヤコブとシーレムが生きていたのは,キリスト降誕のおよそ何年前ですか(『モルモン書』ヤコブ7章ヤコブはどういう人ですか。(ニーファイの弟の一人。)ヤコブとシーレムが生きていたのは,キリスト降誕のおよそ何年前ですか(前書き参照)。

  • まだお生まれになっていないイエス・キリストについてヤコブはどのようにして知りましたか(ヤコブ7:5,10-12)。

  • イエス・キリストが降臨されないことを人々に信じ込ませようとして,シーレムはどんなことをしましたか(ヤコブ7:2-4)。へつらうとはどういうことですか。(偽って,度を超えたお世辞を言うこと。不正直の一つ。)

  • だれがシーレムに影響を及ぼしていましたか(ヤコブ7:4,18)。悪魔はどのようにわたしたちに影響を及ぼそうとしますか。

  • シーレムはどのような偽りを言いましたか(ヤコブ7:7,9-10,19)。

  • ヤコブがシーレムの悪い影響に打ち勝てたのはどうしてでしょう(ヤコブ7:5,8,10-12)。わたしたちは天使を見たり,神の声を聞いたりしないかもしれません。それでも,人々から悪いことをするよう誘惑されたときに固く立つためには,どんなことができるでしょうか。だれかの悪影響に打ち勝った経験を教師が話すか,子供たちの一人に話させる。

  • なぜヤコブは,シーレムにしるしを見せることを望まなかったのでしょう(ヤコブ7:13-14)。どうしてしるしを求めることは,キリストに対する証を得るうえでよい方法とはいえないのでしょう(教義と聖約63:7-12)。次のことを説明する。しるしは,わたしたちが信仰や従順さを示した後にもたらされるかもしれない。しかしわたしたちは,しるしを求めるべきではない。これまでのレッスンから,レーマンとレムエルは幾つものしるしを目にしたにもかかわらず,信仰に欠けていたことを復習する。(教師は以下の聖句を復習する--1ニーファイ3:29-3116:3917:4518:20)。

  • シーレムの告白と死は人々にどんな影響を及ぼしましたか(ヤコブ7:21-23)。

  • なぜわたしたちは,イエス・キリストに対する強い証を持つ必要があるのでしょうか。救い主に対する証を得,強めていくにはどうすればよいでしょうか(「レッスンを豊かにする活動」2参照)。人々と自分の証を分かち合うにはどうしたらよいでしょうか。ほかの人に証を述べるとき,わたしたちの証が強められるのはなぜでしょうか。

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. 何枚かの紙に,だれかが子供に悪いことをするようそそのかしている状況と,そのような場合に対応する戒めの参照聖句を幾つか書く。例- 一緒に店に入った友達が,あなたにキャンデーを盗ませようとしました(出エジプト20:15またはモーサヤ13:22)。ある人があなたにアルコールの入った飲み物の味を試してみるよう勧めてきました(教義と聖約89:7)。あなたは,教会には行かずに,家に残っていようという誘惑を感じています(教義と聖約59:9)。子供たちにそれぞれの聖句を開いて読ませる。聖文の教えを知ることは,イエス・キリストに対するわたしたちの証をどのように強め,悪の影響力に対抗するのにいかに役立つか話し合う。

    上記の場面を子供たちにパントマイムで演じさせ,ほかの子供たちにその状況を当てさせてもよい。

  2. クラスを二つのグループに分ける。アルマ5:46を一つのグループに,アルマ37:35をもう一つのグループに割り当てる。子供たちに,これらの聖句の中から,イエス・キリストに対する証を強める方法を探させる。子供たちの答えを黒板にまとめていく。

  3. 勇者になろう」(『子供の歌集』85),「おそれずぎをなせ」(『子供の歌集』80)を歌うか歌詞を読む。

まとめ

周囲の悪い影響に耐えられるよう,イエス・キリストへの証を得,強めていくことがいかに大切か,子供たちに話す。救い主の神性について証する。子供たちに,証を強める方法を一つ選び,後で思い起こせるよう紙に書いて家に持ち帰り,今週1週間取り組むようにチャレンジする。

読書課題

本課の復習のため,家庭で『モルモン書』ヤコブ7:1-23を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。