第43課
イエス・キリストは再び来られる
目 的
イエスの教えに従うことによって,イエス・キリストの再臨に備える望みを起こさせる。
準 備
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マタイ24:36;ルカ24:50-53;使徒1:3,9-11を祈りをもって研究する。『福音の原則』第43章も参照する。
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本書巻末に掲載されているゲーム「イエスさまのさいりんのために」のコピーを用意する。(コピーができない場合は,よく注意してテキストから切り離す。)そのコピーあるいは切り取ったページを厚手の紙にはる。このゲームボードは別の機会にも使うことができるので保存しておく。
子供の人数が多い場合は,ゲームのコピーを2部作り,同時に2チームで進行できるようにする。初等協会の指導者あるいは子供の親にクラスに来てもらい,二つ目のチームの進行を監督してもらう。
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上記のゲームで使うために,12枚の小さな紙を用意する。それぞれの紙に1-6の番号を書く。したがって同じ番号のものを二つずつ作ることになる。その紙を折って,箱か何かに入れる。
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親しい人がしばらくの問いなくなったときの体験を話す準備をする。その人がいなくて寂しく思ったこと,またその人が戻って来るときのためにどのような準備をしたかについて話す準備をしておく。
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「主の来られる時」(『子供の歌集』46-47ページ)を歌うか歌詞を朗読できるように準備する。
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教材
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聖書
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ボタンあるいは小石などの,小さなもの。ゲームのこまとして用いるので,生徒たちがはっきり区別がつくように,色,形,大きさなどが違うものを用意する。
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絵2-62「マリヤと復活された主」(『福音の視覚資料セット』233),2-64「傷跡をお見せになるイエス」(同234),2-65「復活されたイエス・キリスト」(同239),2-71「イエスの昇天」(同236)。
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レッスンで用いる「楽しい活動」の準備をする。
レッスン
子供に開会の祈りをさせる。
宿題を出していれば,その確認をする。
わたしたちは愛する人々が戻って来るときのために準備する
注意を引くための活動
親しかった人がしばらくの間どこかへ行ってしまったときの体験を話す。その人がいなくなったとき,帰って来るのをどんなに待ち遠しく思ったかを話す。そして,その人が帰って来るときのためにいろいろ準備をしたこと,また,再び会ったときに感じた気持ちについて話す。
好きな人がしばらくの間どこかへ行ってしまったときのことを考えさせる。例えば,お母さんが出産のために入院したとき,あるいはお父さんが出張したとき,または家族が伝道に出たときなどの例が考えられる。その人が行ってしまった後の気持ち,そしてその人が帰って来たときに感じた気持ちについて話し合う。好きな人がいなくなると,とても寂しい気持ちになり,戻って来たときにはとてもうれしい気持ちになることを強調する。そのときの歓迎の準備にどのようなことをしたか話させる。例えば,家をきれいに掃除し,飾り付けをする,特別な料理を作る,よそ行きの服を着るなどの答えが考えられる。
イエスは再び地上に来られる
教師の提示
イエスが地上にいらっしゃったとき,イエスを大変愛していた友達がいた。これらの友達はイエスの後について行き,その教えを聞いた。そしてイエスの教えられたことを行ったのでイエスの弟子と呼ばれた。
イエスは弟子たちを愛し,天父と再び一緒に住むために必要なことを彼らに教えられた。また彼らが正義を選ぶことができるように,善悪の違いを教えられた。
絵を使った話し合い
絵2-62「マリヤと復活された主」,2-64「傷跡をお見せになるイエス」を見せる。第41課で,イエスが復活後に,弟子たちに現れられたことについて学んだことを思い起こさせる。少しの間,その絵について話し合いをさせる。
イエスが復活した後,弟子たちを訪れて40日間教えられたことを説明する(使徒1:3参照)。イエスは御自分が生きていることを弟子たちが知り,教えを理解するように望まれた。また御自分がともにおられないときにも弟子たちが教えを守ることをお望みだった。
聖文の物語
絵2-71「イエスの昇天」を見せる。ルカ24:50-53および使徒1:9-10に書かれているキリストの昇天の物語を自分の言葉で話す。次の要点を強調する。
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イエスは弟子たちに祝福を与えられた。
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イエスは弟子たちを離れ,天父のもとに行くために雲の中に上げられた。
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弟子たちはイエスの姿が見えなくなるまで天を見詰めていた。
イエスが昇って行かれるとき,弟子たちが天を見詰めていると,白い衣を着た二人の御使いが突然弟子たちのそばに現れたことを話す。
使徒1:11で御使いが弟子たちに話した言葉を読む(「なぜ天を仰いで立っているのか」から)。
御使いたちは弟子たちに,天に昇って行かれたのと同じ有様で,イエスがいつかまた戻って来られるであろうと言った。イエスがまた地上に戻って来られることを,「再臨」ということを説明する。
わたしたちはいつイエスが地上に来られるかはっきり知らないことを説明する。天父だけがその正確な時期を御存じである(マタイ24:36参照)。分かっているのは,イエスがいつか必ず地上に住むために戻って来られるということである。
話し合い
絵2-65「復活されたイエス・キリスト」を見せる。
再び地上においでになるとき,イエスは人々の中に住まわれる。そしてすべての人が,その御方が救い主イエス・キリストであることを知り,礼拝するようになる。
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イエスが戻って来られるときに地上にいたいと思いませんか。そう思うのはなぜですか。
イエスが再び戻って来られるときこの地上にいることができるのはどれほどすばらしい経験かということについて話し合う。イエスを自分の目で見,ともに歩いたり話したり,また腕に抱いていただけるのである。イエスが来られた後は,すべての人が友達になる。悪い人は一人もいなくなる。すべての物,すべての人が安全なので,戸締まりをする必要もなくなる。痛みや苦しみをもたらす病気もなく,すべての動物がお互いに,また人間とも友達になる。
復習のための活動
再臨について,以下の質問をする。答えが分かったら起立するように言う。二人以上が起立した場合は,その中の一人を選んで答えさせる。だれも起立しなかったり,また答えがあいまいだったり,混乱している場合は,これまで学んできたことを見直す時間を取る。
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イエス・キリストは復活された後,何日間にわたって弟子たちを訪れられましたか。(40日)
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イエス様がいつ戻って来られるかを知っているのはどなたですか。(天父。地上の人間でそれを知っている人はだれもいない。)
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イエス・キリストが再び来られた後に,戦いや争いはあるでしょうか。(ない。地上のすべての人が友達になる。)
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イエス・キリストが再び来られるときに,病気や障害を持っている人にどのようなことが起こりますか。(病気や障害が癒される。イエス様が再び地上に来られるときには,病気や苦痛がなくなる。)
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イエス・キリストが再び来られるときに,動物はどうなりますか。(動物同士がお互いに,また人間とも仲良くなる。)
わたしたちはイエス・キリストの再臨に備えることができる
教師の提示
大好きな人が家に帰って来るときのためにした準備のことを思い出させる。わたしたちはイエス・キリストが地上に戻って来られるときのためにも備えなければならないことを説明する。わたしたちはイエスの教えを学び,それに従うことによって備えることができる。
もし備えができていれば,喜びをもって救い主にお会いすることができるということを指摘する。救い主はすべての人が再び御自分とともに住むことができるように望んでいらっしゃる。しかし,それができるのは救い主に従い,正義を選ぶ人だけである。イエスは弟子たちに,再び御自分とともに住むには何をしなければならないかを教え,わたしたちにも再臨に備えをさせる教えを授けてくださった。
歌
「主の来られる時」の2節を歌うか歌詞を朗読する。括弧内の動作ができるように助ける。
しゅのこられるとき みかおをみて(あごを両手で押さえる)
ともにいのること できるように(手を組んで祈るまねをする)
みこころはたして ひかりてらそ(頭の上で手を合わせて,輪を作る)
ひとがしゅのひかり うけるように(自分を抱き締めるようにする)
しゅのひにみことば きけるように
「きたれわがこよ よきしもべよ」(両手を広げる)
(©1952, 1980 by Mirla Greenwood Thayne. Used by permission.)
ゲーム
イエス・キリストの再臨への備えは,1日でできるようなものではないことを指摘する。イエスの教えに従うことにより,生活のすべてにおいて備えなければならないのである。
生徒に「イエスさまのさいりんのために」のゲームボードを見せる。このゲームによって,イエスとともに住む備えとして自分たちにできることを幾つか思い出せることを話す。
このゲームには,わたしたちがイエスに従うためになすべき正しい事柄が書かれていることを説明する。その方向に従って進んで行くと,「イエスさまのさいりんのためにそなえができている」というゴールに着く。このゲームには,わたしたちがするかもしれない悪い事柄が含まれていることも説明する。この方向に従って進んで行くと,「イエスさまのさいりんのためにそなえができていない」という所へ着いてしまう。
ゲームのこまとして使うボタンなどの小さなものを子供たちに渡す。次に以下のルールを説明する。
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このゲームの目的は「スタート」から始めて,ゴールの「イエスさまのさいりんのためにそなえができている」に進むことである。
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順番に一人ずつ行う。
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自分の順番になったら,箱の中から数字を書いた紙を取り,その数字の分だけこまを進める。そして,また紙を折り返して,箱の中に戻す。
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数字の分だけ進んだら,そこに書かれていることを教師か子供が読む。そこに書かれていることに従うために自分にできることを答える。またはそこに書かれていることを行うのがなぜ大切なのかを説明する。悪いことが書かれているマスに進んだ場合は,そこに書かれていることの代わりに,何をしたらよいかを説明する。助けが必要な場合は,教師が幾つかヒントを与える。
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マスの矢印は,次にどちらの方向に進むかを示している。「イエスさまのさいりんのためにそなえができている」に向かうのとは反対方向を示すマスに入った場合には,悪いことをするのは,イエスの教えに従っていないことであるが,正しい行いをすれば方向を変えられることを理解させる。全員が「イエスさまのさいりんのためにそなえができている」のゴールにこまを進めるまで,あるいはレッスン時間の許す範囲内でゲームを行う。
まとめ
証
いつになるか分からないが,イエス・キリストがまたこの地上においでになることを
CTRの指輪
CTRの指輪をしている子供がいたら,それをよく見るように言う。その指輪は,正義を選ぶべきことと,イエスの教えに従うべきことを思い起こさせてくれるということを話す。
イエスの再臨に備えるために今週したいと思うことを,子供たちに発表させる。
子供に閉会の祈りをさせる。
楽しい活動
次の活動の中から自分のクラスに最も合うものを選ぶ。レッスンの一部として用いてもよいし,復習やまとめとして用いてもよい。詳しくは「教師へ」の『クラスの時間』の項を参照する。
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「主の来られる時」を歌うか,その歌詞を読む。2節の歌詞は197ページに掲載されている。
しゅのこられるとき てんしうたい
ゆきはふり はるもくるでしょうか
きらめくあのほし みえるかしら
とりいつもうたい やみはきえる
イエスさま こどもよびあつめて
おはなしなさるよ むかしのように
(©1952, 1980 by Mirla Greenwood Thayne. Used by permission.)
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信仰箇条第10節にはイエス・キリストの再臨について書かれていることを説明する。「わたしたちは……キリストが自ら地上を統治されること……を信じる」の箇所を覚えさせる。この箇所の意味を子供に説明する。
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石油ランプ,あるいは石油ランプの簡単な絵を見せる。10人のおとめと明かりの話の中で,イエスは御自身が来られるときのために備えることの大切さを教えられた。マタイ25:1-13の,10人のおとめのたとえ話をする。石油ランプは燃料の石油がなければ,明かりとして使えないことを説明する。5人の愚かなおとめは備えていなかったために,婚宴の部屋に入 れてもらえなかったことを強調する。
救い主が婚宴を再臨にたとえられたことを説明する。ランプに油を入れていたおとめたちは,イエスとともに住む備えをする人にたとえられる。もしイエス・キリストが来られたときに,備えができていないと,イエスとともに住むことはできない。
イエスの再臨に対してどのような備えができるかを子供に答えさせる。(ゲームで用いたようなヒントを幾つか出す必要があるかもしれない。)正義を選ぶことによって,イエス・キリストの再臨に備えることができると理解させる。
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子供たち一人一人のバッジの上に「わたしはイエス・キリストのさいりんにそなえています」と書く。子供たちにクレヨンあるいは鉛筆で,自分がイエスの再臨に備えて行っていることの絵を描かせる。そのバッジを子供の服にピンで留める。あるいは,各バッジの上の穴に糸 を通して,ネックレスを作れるように助けを与える。