第6課
特別な家族
目 的
天父はすべての子供が家族の中で成長するように計画されたことを理解させる。
準 備
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ルカ1:26-38;マタイ1:18-25を祈りをもって研究する。
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7センチ×10センチぐらいの大きさの紙に下の文字を1字ずつ書く。
ファミリー
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「幸せな家族」(『子供の歌集』104ページ)を教えられるようにしておく。歌詞は巻末に掲載されている。
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教材
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聖書
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家族の写真(任意)
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紙,鉛筆,クレヨン
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絵2-5「マリヤへのお告げ」,2-6「イエスの生誕」(『福音の視覚資料セット』201)
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教師へ:子供たちの家庭環境に対しては細心の注意を払う。大切なことは家族の数ではなく,家族がお互いにどれだけ愛し合っているかであることを理解させる。
レッスン
子供に開会の祈りをさせる。
宿題を出していれば,その確認をする。正しい選択をした経験について子供たちに報告させる。
家族は天父の計画の一部
注意を引くための活動
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あなたは地球に来る前に,どこに住んでいましたか。
わたしたち一人一人が天父の計画に従って地球に来たことを復習する。地球に来たとき,天父はわたしたちを愛して助けてくれる人々を与えてくださった。
この人々がだれなのか,ヒントを出すので当てるように言う。ヒントを与える度に,子供にファミリーの言葉のカードを1字ずつ高く上げて皆に示させる。そして,その文字をカードを持っている子供に言わせる。こうしてヒントを与えていく。
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ふんいきがいい
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あたたかい気持ち
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みんなが愛し合っている
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リーダーはお父さん
ヒントを全部出したところで,全員で「ファミリー」の言葉を繰り返し言う。
話し合い
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なぜ家族が必要なのでしょうか。
わたしたちが小さい赤ちゃんだったときには,わたしたちを愛し世話をしてくれる人が必要であった。わたしたちが家族と一緒に住むのは,天父の計画だった。わたしたちが幼いときには愛し世話をしてくれる家族,そして成長するにつれて教え,正しい道を選ぶように助けてくれる家族を,天父は計画してくださった。
天父は,イエスのために特別な家族をお選びになった
聖文の物語と話し合い
天父がイエスに家族をお与えになったことを説明する。地上でイエスを愛し世話をするように選ばれた夫と妻は,天父を深く愛しており,その戒めを守っていた。
絵2-5「マリヤヘのお告げ」を見せ,ルカ1:26-38から天使ガブリエルがマリヤに現れた話をする。
天使を見たとき,マリヤは驚き,少し心配だったと説明する。しかしマリヤは,天父の言葉にはどんなことでも進んで従おうと思った(ルカ1:29,38参照)。
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天使はマリヤに何と言いましたか(ルカ1:31-32参照)。
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赤ん坊の父親はどなたですか。(天父)
絵2-6「イエスの生誕」を見せる。
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この絵の中の男の人はだれですか。
ヨセフは,イエスの母となるマリヤと結婚してイエスを愛し育てるように天父から選ばれた,正しい人であったことを子供たちに話す。マタイ1:18-25の物語を短く話す。マタイ1:21の天使の言葉を声に出して読む。
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天使はマリヤとヨセフに,赤ん坊の名前をどうするように言いましたか。
イエスという名が救い主の意味であることを説明する。イエス・キリストはわたしたちすべてを罪から救い,永遠に天父とともに生活できるように助けてくださる。イエスの降誕以前に地上に住んでいた預言者たちは,わたしたちの救い主の名がイエス・キリストと呼ばれることを預言した。「キリスト」という名は「油を注がれた者」,つまり,天父に選ばれた者という意味である。
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なぜイエス様にも家族が必要だったのでしょうか。
家族はわたしたちを愛している
教師の提示
家族はいろいろな形があることを説明する。両親がそろっている家族もあれば片親の家族もある。子供が大勢のところもあれば少ないところもある。一人しか子供のいない家族もある。また子供と両親,祖父母,おじ,おばが一緒に暮らしている家族もいる。血筋がつながっていないながらも自分をよく愛してくれる大人と暮らしている人もいる。家族が行うことも違っている。また,愛の示し方も違う。家族で大切なことは,互いに愛し合うということである。だれもが家族を必要としている。
話し合い
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あなたが赤ちゃんのとき,家族はあなたのために何をしてくれましたか。
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今,家族はあなたのために何をしてくれますか。
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あなたは家族のほかの人たちのために何をしてあげますか。
子供の発表
持って来ていれば教師自身の家族の写真を見せる。家族の一人一人を指して,なぜその人が自分にとって大切かを話す。子供に自分の家族を紹介させる。家族が自分を愛してくれていることを知ってうれしく感じたときのことを話させる。
家族はわたしたちを助けてくれる
話し合い
家族が愛し合い,助け合っている例を幾つか話す。それから子供たちに,それぞれの事例に出てくる人たちがなぜ愛し合っているのかを言わせる。以下の事例を使う。自分で創作してもよい。
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弘一君の弟は夜が怖いと言います。それで弘一君は,安心して眠れるように一緒にお祈りしてあげました。それから寝つけるように歌を歌ってあげました。
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ゆりかちゃんのお母さんは用事で遠くに出かけました。夜遅くでないと帰って来ません。ゆりかちゃんはハートの形に紙を切り抜き,「あいしています」と書いて,お母さんのまくらの下に入れておきました。
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いく子ちゃんのおばあさんは,いく子ちゃんに漢字を教えてくれます。いく子ちゃんはおばあさんが優しく助けてくれたので,漢字をみんな覚えることができました。
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利夫君はバプテスマを受けるまでにモルモン書を読み終える目標を立てました。毎晩お姉さんが,利夫君が読むのを聞いてくれました。難しい言葉も教えてくれます。おかげで利夫君は目標を達成できました。
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秀美さんは,クラスメートの何人かが弟の悪口を言っているのを聞いて,涙が出るほど悲しくなりました。それで弟を誘ってゲームをしました。後で彼女はクラスメートに,ほかの子の悪口は言わないように言いました。
実物を使ったレッスン
手を挙げて指を伸ばす。家族は指のようであって,協力して働くものであることを説明する。子供たちに聖典などを親指を使わないで持ち上げてみるように言う。たとえできても,親指を使った方がずっと簡単である。子供たちに,家族の一人一人が大切であることを思い起こさせる。家族は,互いに協力するときにたくさんのことを達成できる。
絵の活動
子供に紙とクレヨンか鉛筆を渡し,家族の絵を描かせる。全部の絵に「かぞくはわたし(ぼく)をあいしています」と書く。
まとめ
歌
子供と一緒に「幸せな家族」を歌うか歌詞を朗読する。
証
天父は子供たち一人一人が家族から愛され,世話を受けることを望んでおられる。家族はみんな異なっているが,どんな家族も大切であることを子供たちに思い起こさせる。家族が幸せになるように,子供たちにもたくさんのことができることを
家族に今日描いた絵を見せて,家族を愛していることを言うように子供たちを励ます。
子供に閉会の祈りをさせる。
楽しい活動
次の活動の中から自分のクラスに最も合うものを選ぶ。レッスンの一部として用いてもよいし,復習やまとめとして用いてもよい。詳しくは「教師へ」の『クラスの時間』の項を参照する。
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文化的に意味のあることであれば,各人の名前の由来を発表できるように子供たちに準備して来させる。第5課の終わりのところで親への手紙を子供に渡す(18ページ参照)。手紙の内容は,子供に名前の由来を教えて子供が発表できるようにしてほしいというものである。クラスでは,わたしたちが生まれたとき,家族が名前を考えてくれたことを話す。一人一人に自分の名前の由来を発表させる。(できれば教師の方から親に連絡して,フォローアップをする。)
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子供に家から家族の写真を持って来させる。(汚したり破ったりするといけないので,クラスの始めに全部集める。)一人一人自分の家族について好きなことを発表する。(「楽しい活動」の1も使うのであれば,手紙に家族の写真のことも付け加える。)
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紙にてのひらの輪郭を写して描き,指のところに家族の顔を描くように言う。そしててのひらの真ん中に愛を表すハートを描かせる。家族の一人一人は指のように大切な存在であることを思い起こさせる。
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家族が互いに助け合う場面をロールプレイングする。レッスンの中の事例または教師が考えたものを用いる。
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次の詩を読みながら動作をさせる。
高い木に住む小鳥たちのように(翼のように腕を上下に動かす)
わたしにも家族がいる(自分を指す)
家族は食べ物を与え(食べるまねをする)
遊びを教えてくれる(ジャンプする)
だからわたしはいつもげんき(にっこりする)
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子供と手をつないで輪になり,ぐるぐる回りながら次の言葉を言う。
家族は君を愛してる
家族は君を愛してる
ハイホー,ハイホー
家族は君を愛してる
輪の中に一人を立たせ,次の言葉を言う。
お父さんがいるよ
お父さんがいるよ
ハイホー,ハイホー
お父さんがいるよ
お父さん」を「お母さん」などに替えて繰り返す。その度に一人ずつ輪の中に入れ,全員が入るまで続ける。最後に最初の節をみんなで繰り返して終わる。